中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

昼休みの音楽を中止

2013-01-05 07:42:48 | 身辺雑記

 大阪市の橋下徹市長が今年から、これまで昼休み時間に庁内放送で流していた音楽を中止し、職員の意識改革を促すスローガンに切り替える意向を年末のツイッターで表明したそうです。「(市役所は)サービス業であることの意識を来年から徹底していきます」と宣言し、その上で「今、大阪市役所は、お昼になると変な音楽が庁舎内に流れます。それを止めて、来年からは組織のスローガンを流して行きます」と書き込んだそうです。 

 「変な音楽」とはどんなものなのか、昼休みの音楽と言えばクラシックかムードミュージックで騒がしいものなどではないでしょう。彼は前にも伝統がある大阪市音楽団を廃止することにしたり、例の文楽騒動もあり、どうも文化や芸能については無教養か無関心のように思われ、そういうものは廃止か補助金削減を言います。「変な音楽」とは何を流していたのか彼に聞いてみたい気がしますが、どうせ口先三寸であれこれ言い募るだけでしょう。 

 「(市役所は)サービス業であることの意識を来年から徹底していく」ということには異存はありません。もともとサービス業に決まっていますし、彼はこれまで市職員を統制することに汲々として「大阪委職員基本条例」などを制定してきました。それでも飽き足らずに職員のランチタイムまでにも口を挟もうというのですか。彼にとって、市職員は自分の命令一下で動く召使くらいにしか思えない存在なのだろうという気がします。 

 音楽の代わりの「組織のスローガン」というのは、彼によると例えば候補案は、「役所事業はサービス業であることを意識せよ」「『前例がないからできない』は言わない」「『担当が違います』は言わない」「朝礼はやってますか?」などだそうだが、こんなスローガンを毎日のランチタイムに聞かせられるのはどうかと思います。戦争中に「勝って兜の緒を締めよ」とか「一億一心火の玉だ」、「ほしがりません勝つまでは」「ぜいたくは敵だ」などというスローガンが巷に溢れていましたし、中国では田舎に行ってもやたらに大書したスローガンを多く見かけますが、独裁国家ではよくあることです。所管部署との相談もなくこういうことを独断で決めるのは、どうも橋下市長はプチ独裁者の性格が露わになってきているようです。彼は何もかも、職員のランチタイムに関することまで自分の統制下に置かないと安心できないのか。気が小さいとも思います。「民間だったら当たり前」と言いますが、朝礼はともかく、ランチタイムまでスローガンを流すということは「当たり前」のこととは思えません。 

 橋下氏のすること、特に対市職員に関することなら何でも支持し、追随する多くの大阪市民は、この「音楽の代わりにスローガンを」というバカらしい案にも諸手を挙げて賛成するのでしょうか。