入浴中の高齢者の急死が全国的に増えているそうです。厚生労働省によると、浴室での溺死者は1999年は全国で3058人だったのが、2011年は4581人に増加しています。大分県では昨年、入浴時に溺死した約180人のうち、9割が65歳以上だったと言います。体温や血圧の急激な変化が関係するようで、特に冬期に多いので注意しなければいけません。
どこの家でも大体同じでしょうが我が家の浴室は北向きで、冬はとても室内が低温になります。最近の一部の住宅のように浴室内をあらかじめ暖めておくようにはなってはいませんから、入浴する時には上の下着のシャツは脱がずに浴槽に腰まで入れ、暖まってきたら脱ぐようにしています。それでも体を十分に暖めないと浴槽から出た時にかなり寒く感じ、この時も心臓にはよくないようです。
東京都健康長寿医療センター研究所によると入浴時の急死の原因について、
(1)体温の上昇で意識障害になって浴槽から出られず、さらに体温が上がってしまう「熱中症」
(2)脱衣後の寒さによる血管収縮、入浴後の血管拡大などで血圧や脈拍数が変動し
脳卒中や心筋梗塞を起こす「ヒートショック」
などを挙げていますが、このような危険性は年齢が10歳増えると1.34倍、気温が10度下がると1.42倍に膨らむそうです。
いくら注意していてもその時の体調などが原因で事故に見舞われることはあるでしょうから、やたらに心配せずに注意は十分にしておこうと思います。それにしてもシャワーだけでもさっぱりする夏の入浴は良いものです。