Kさんは故郷で出会った牡丹を描かれました。
「大和長谷寺の牡丹」 日本画 F8
青みがかった桃色がなんとも妖艶な大輪の牡丹が強い太陽の光に
輝いています。陰になっている部分を丁寧に追い、思い切った濃色を
もってきたことで花はより鮮やかに軽やかにひきたちました。
しっとりとした落ち着いた印象ながら秘めた激しさをも感じる作品です。
近づいてみました。
岩絵の具を薄く、何度も重ねた部分と流しがけした部分。勢いよく
たっぷりと塗りこんだ部分と極細線で引き締めた部分。そのすべてが
とけあって凄味となり、見る者に牡丹のもつ表面的な儚い美しさなどを
忘れさせます。全体から溢れる生気に目が覚めるようです。
Kさんの作品はどれも凛としてまっすぐ。清々しいのです。
過去の作品はHP「上郷の森 日本画教室」内の“作品集”の中の
Kさんのページに制作順に掲載されています。
またこの作品は現在開催中の作品展に出品されています。
お近くの方はぜひ迫力ある実物に出会いにいらして下さい。