Hさんは冬の窓辺で咲きほこる蘭を描かれました。
「シンビジューム」 日本画 F6
贈っていただいたという気品溢れる豪華なお花。静かに佇むその姿は
霧の漂う森の奥深くに咲いているように感じられます。様々な方向から
観察されスケッチで選びとられた美しい形は空間のバランスを考えて
再構成され、お花がもっとも輝いている瞬間を見事に表現されました。
近づいてみました。
Hさんの持ち味である清清しい色遣いと透明感は時間をかけた地作り
によってさらに際立ちました。綿密に描かれた花や蕾は、色をはじめ
蝋細工のような質感やボリュームが実によく表され迫力があります。
落ち着きのある筆致が風格ある花にぴったり。強く優美な作品です。
Hさんの作品はどれも光があふれ爽やかな風が流れているのです。
過去の作品はHP「上郷の森 日本画教室」内の“作品集”の中の
Hさんのページに制作順に掲載されています。ぜひこちらもご覧下さい。