私がはじめてタイワンリスを見たのは高校生の時、図書館の裏でした。
あの時は「へ~、リスがいるんだ」ぐらいの関心だったような気がします。
横浜自然観察の森を散策するようになって、タイワンリスの生態が森に
及ぼす影響を考えるようになりました。
毎年冬になると、こんな風に樹皮を剥がされてしまった木が目につきます。
ちょっと遠いですが短い動画を撮影してみました。
< 樹皮をはがすタイワンリス >
厳冬期に食べ物が乏しくなると、こうして樹液を舐めるのだそうです。
被害にあっている木はカラスザンショウ、カエデ、エノキが目立つようですが
人里ではミカンなど果樹も寒々しい姿になっているようです。
樹皮がバラバラ落ちてきます。
やはり好みがあるのでしょう、一本の木に何頭ものリスが集まっているのを
見かけます。そんな木はほとんどの樹皮がはがされてしまい、近いうちに
枯死することになります。
まだ若く細い樹木ですがここまで剥がされてしまうと・・。
1950年代から増え始めたというタイワンリス。
横浜市の環境創造局のHPを見ると、民有地で被害を与えるリスについて
捕獲許可証の交付、捕獲器の貸し出し、回収処分をします、とあります。
巣材をせっせと運んで
ラグビーボール型のこんもりした巣をつくります。
昔々に遠くから連れてこられて、一生懸命いのちをつないでいる。
忙しなく食べ物探しをしている愛らしいタイワンリスと増え続ける立ち枯れの
木を見ていると、いつも複雑な気持ちになります。