○ルート及び時刻
(登り)相沼内ダム手前7:40→林道終点8:10→頂上9:50(2時間10分)
(下り)相沼内ダム手前11:30←林道終点11:00←頂上10:00(1時間30)

この山(三角点名・志留景)は、昨年の町村合併で八雲町になった旧熊石町の相沼内川の河口から東側正面に見えるピラミダルな山である。昨秋の元小屋沢山から眺めて、その下山後に林道を入ってその取り付き地点を決めていた山である。
4年前に、日帰り装備で、十勝岳温泉~上ホロ~十勝岳~オプタテシケ~トムラウシ~天人峡温泉を16時間で踏破した実績を持つ怪物・SHO@函館さんからお誘いを受け、昨季のルコツ岳以来の同行登山である。彼の冬山はかんじき専科なのと急で細い尾根があるので、今回は私も山スキーでなく、かんじきデビューとした。
天気予報は「曇りのち雨」・・・冷水岳かこのスルカイ岳のどちらか頂上が見えている方の山に登る予定で、5時に函館を出る。雲石峠を越えたが冷水岳は頂上が見えない。雲の高さから、それより300mほど低いスルカイ岳に期待を込めてそちらに向かう。期待通り、高曇りの下にくっきりとその端正な姿で迎えてくれた。
相沼内ダムまでは多分除雪がされているだろうと期待して、相沼内川沿いの道を進む。案の定、ダムのすぐ手前まで車で入ることができた。プラブーツのツボ足でスタート。ダムの橋を渡り、その先の林道分岐から右の林道を進み、昨秋に見つけておいた刈り払い道が続く林道終点を目指す。

林道終点から、赤いテープを参考に刈り払い道と思われるコースを探しながら人工林の中を進む。正面に全層雪崩の跡も見える。途中から、頂上から延びる南尾根の標高点644の上のコルを狙って進路を採る。標高540m付近で人工林を抜けると急斜面となる。そこで、2年前の南日高のトヨニ岳~ピリカヌプリのときに購入していたがまだ使ったことのないかんじきを着けてピッケルを持つ。

SHOさんにリードされて、南尾根のコルの上に繋がる急な幅広の尾根を直登する。左の沢地形には雪崩跡とデブリが見える。南尾根に登り切ると、そこから頂上までは雪庇が発達した細い雪稜の急登である。ところどころにクレバスがあり、雪庇の下を巻いたりしながら登っていく。

頂上の反射板が見える手前の標高差50mほどはこのコースで最も急な登りである。右側には全層雪崩跡が見え、その向こうに鋭い岩稜の小鉾岳が見える。そこから先頭を譲っていただき、まさに一歩一歩かんじきでステップを切りながら這って登っていくが、最後の詰めの雪の少ない部分で手こずり、先頭を変わってもらった。

登りに夢中になっているうちに天候が急変して、頂上へ着いた途端に雨と強風に見舞われる。当然、すぐ近くに見えるはずの中央分水嶺上の雄鉾岳~元小屋山~沖沢山~突符岳などの姿も先ほどまで見えていた小鉾岳も見えなくなっていた。休む気もしなくて、写真を撮っただけですぐ下山開始である。

頂上直下の急な下りはツボ足で後ろ向きに下った方が安全なのでかんじきを外す。これまでずいぶん急な雪山に登ったことがあるが、後ろ向きになって一歩一歩ステップを切って下ったのは初体験である。気温が上がって雪が腐っているのが幸いである。これでガリガリ状態であったら、下る前に登れなかったかもしれない。斜度が緩んだところでようやく前向きになってホッとする。
かんじきで登った急斜面をツボ足で下り、逆に登りのツボ足で歩いてきたところは、雨と気温上昇で埋まるようになったのでかんじきを着けて歩いてゴールイン。
振り返るとスタート時には端正な姿を見せていた山は裾野すら見えなくなっていた。
雨予報の中、半ば強引な山行ではあったが、情報もまったくなく、滅多に登る人もいないであろう「道南の秘峰」の新ピークを一つ増やすことができた満足感に酔いながら雨の中を帰路に就く。途中、乙部温泉で汗を流して函館へ向かう。
同行したSHOさんのサイト
http://kariba.txt-nifty.com/kariba/
私が四つん這いで登っている写真が掲載されています。
(登り)相沼内ダム手前7:40→林道終点8:10→頂上9:50(2時間10分)
(下り)相沼内ダム手前11:30←林道終点11:00←頂上10:00(1時間30)

この山(三角点名・志留景)は、昨年の町村合併で八雲町になった旧熊石町の相沼内川の河口から東側正面に見えるピラミダルな山である。昨秋の元小屋沢山から眺めて、その下山後に林道を入ってその取り付き地点を決めていた山である。
4年前に、日帰り装備で、十勝岳温泉~上ホロ~十勝岳~オプタテシケ~トムラウシ~天人峡温泉を16時間で踏破した実績を持つ怪物・SHO@函館さんからお誘いを受け、昨季のルコツ岳以来の同行登山である。彼の冬山はかんじき専科なのと急で細い尾根があるので、今回は私も山スキーでなく、かんじきデビューとした。
天気予報は「曇りのち雨」・・・冷水岳かこのスルカイ岳のどちらか頂上が見えている方の山に登る予定で、5時に函館を出る。雲石峠を越えたが冷水岳は頂上が見えない。雲の高さから、それより300mほど低いスルカイ岳に期待を込めてそちらに向かう。期待通り、高曇りの下にくっきりとその端正な姿で迎えてくれた。
相沼内ダムまでは多分除雪がされているだろうと期待して、相沼内川沿いの道を進む。案の定、ダムのすぐ手前まで車で入ることができた。プラブーツのツボ足でスタート。ダムの橋を渡り、その先の林道分岐から右の林道を進み、昨秋に見つけておいた刈り払い道が続く林道終点を目指す。

林道終点から、赤いテープを参考に刈り払い道と思われるコースを探しながら人工林の中を進む。正面に全層雪崩の跡も見える。途中から、頂上から延びる南尾根の標高点644の上のコルを狙って進路を採る。標高540m付近で人工林を抜けると急斜面となる。そこで、2年前の南日高のトヨニ岳~ピリカヌプリのときに購入していたがまだ使ったことのないかんじきを着けてピッケルを持つ。

SHOさんにリードされて、南尾根のコルの上に繋がる急な幅広の尾根を直登する。左の沢地形には雪崩跡とデブリが見える。南尾根に登り切ると、そこから頂上までは雪庇が発達した細い雪稜の急登である。ところどころにクレバスがあり、雪庇の下を巻いたりしながら登っていく。

頂上の反射板が見える手前の標高差50mほどはこのコースで最も急な登りである。右側には全層雪崩跡が見え、その向こうに鋭い岩稜の小鉾岳が見える。そこから先頭を譲っていただき、まさに一歩一歩かんじきでステップを切りながら這って登っていくが、最後の詰めの雪の少ない部分で手こずり、先頭を変わってもらった。

登りに夢中になっているうちに天候が急変して、頂上へ着いた途端に雨と強風に見舞われる。当然、すぐ近くに見えるはずの中央分水嶺上の雄鉾岳~元小屋山~沖沢山~突符岳などの姿も先ほどまで見えていた小鉾岳も見えなくなっていた。休む気もしなくて、写真を撮っただけですぐ下山開始である。

頂上直下の急な下りはツボ足で後ろ向きに下った方が安全なのでかんじきを外す。これまでずいぶん急な雪山に登ったことがあるが、後ろ向きになって一歩一歩ステップを切って下ったのは初体験である。気温が上がって雪が腐っているのが幸いである。これでガリガリ状態であったら、下る前に登れなかったかもしれない。斜度が緩んだところでようやく前向きになってホッとする。
かんじきで登った急斜面をツボ足で下り、逆に登りのツボ足で歩いてきたところは、雨と気温上昇で埋まるようになったのでかんじきを着けて歩いてゴールイン。
振り返るとスタート時には端正な姿を見せていた山は裾野すら見えなくなっていた。
雨予報の中、半ば強引な山行ではあったが、情報もまったくなく、滅多に登る人もいないであろう「道南の秘峰」の新ピークを一つ増やすことができた満足感に酔いながら雨の中を帰路に就く。途中、乙部温泉で汗を流して函館へ向かう。
同行したSHOさんのサイト

http://kariba.txt-nifty.com/kariba/
私が四つん這いで登っている写真が掲載されています。