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札幌で朝を迎えたら、青空が覗き、1週間ぶりの太陽も雲間から顔を出している。ひょっとしたらと淡い期待で支笏湖湖畔を目指した。しかし、楓沢から登るつもりの風不死岳はおろか、樽前山も恵庭岳も紋別岳など湖畔の主な山々は低いガスで覆われ、霧雨まで降っている。
しかたなく、支笏湖付近の観光名所巡りにシフト変更。まずは、途中まで戻って恵庭渓谷沿いの道々117号へ。紅葉時の名所である白扇の滝、ラルマナイの滝、三段の滝が目的。
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白扇の滝
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10月中旬に行ったときの白扇の滝
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ラルマナイの滝
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三段の滝
再び支笏湖へ戻る途中から、今年になって数年ぶりに開通したオコタンペ湖展望台への道へ。
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霧に煙る感じの北海道三大秘沼のオコタンペ湖。ほかの2つは、雌阿寒岳麓のオンネトーと然別湖畔の東雲湖。
2000年には、湖畔までのアップダウンの激しい道があって下り立つことができたが、今は禁止され、その道も分からなくなっている。
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今年になって整備された恵庭岳登山口。
この写真を撮っていたら、駐車している車からこちらに向かってくるご夫妻がいる。「坂口さんですよね」とご挨拶される。初対面の方だったが、いつも拙サイトを参考にしてくださり、拙著まで購入されているご夫妻だった。大変感激いただき、こちらこそ恐縮至極である。それにしても、顔を見ただけで良く分かるものだ。
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次に、二度泊まったことのある「日本の秘湯を守る会」の丸駒温泉へ。
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裏の遊歩道へ回り、湖畔の船着き場から露天風呂を眺める。
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ポロピナイキャンプ場へ寄ったら、「史跡太平山」の石碑を見つけた。
検索してみたら、大正4年、秋田県雄勝郡岩崎知事 佐竹義理が、燐寸の製造に必要な硫黄の採鉱を恵庭岳へ求め、この仕事の安全と成功を祈願するために立てられたものだそうだ。秋田県を代表する信仰の山「太平山」(先月登ってきたはかり)の名を刻んだらしい。
恵庭岳頂上付近に銅製の直径1メートルの大釜を設置し、採鉱した硫黄に温度を加え粉末にして輸送しており、今でも恵庭岳噴気孔付近に整地されたと思われる跡が見られるらしい。
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支笏湖ビジターセンター。支笏湖の成り立ちや自然に関する展示が充実している。
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「山線鉄橋」~これは、明治32年に北海道官設鉄道上川線に「第一空知川橋梁」として空知川に架けられていたものが、大正12年に王子製紙の専用軽便鉄道として現在の場所に移設された。英国製ダブルワーレントラス橋。
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山線鉄橋の下を支笏湖から流れ出す千歳川
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支笏湖畔から野鳥の森への遊歩階段。野鳥の森には展望台があったが、見えたのは湖面だけで周りの山はガスの中。
次に、冬に一度行ったことがある「七条大滝」へ。第一縦断林道ゲートから片道30分以上の林道歩き。
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ここは、冬の方が人気がある。秘密はこれ⬇
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周りの崖から染み出る地下水が氷瀑となる。コース等も含めて、詳しくは下記でどうぞ!
2012年冬の七条大滝の氷瀑
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家族連れに人気のモーラップキャンプ場。ここも本来であれば恵庭岳の眺めが美しいところ。
このあと、もうひとつのどちらかと言うと大人に人気の美笛キャンプ場へ寄ろうとしたら、駐車場に入れない車の列が長かったのでパス。
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2回目の美笛の滝へ向かったら、昨年の水害で美笛の滝駐車場への道がなくなってしまったとのこと。しかし、1kmほどの厳しい山道かが200m長くなっただけなので、川岸の新しい踏み跡を辿った。ところが、霧雨に濡れた背丈より高い笹薮を漕がなくてはならないので止めて戻った。
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2011年夏に初めて目にしたときの美笛の滝
予定したところは全て見終わったので、美笛峠を越えて大滝のきのこ王国へ
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激混みのきのこ王国駐車場
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おにぎりと一緒に昼食に食べた、きのこと野菜が10種類以上も入った「大滝鍋」
ここで、ブログを打ち終え、これから無料の大滝ふるさとの湯へ。
今晩はここのきのこ王国の駐車場で夜を明かし、明日も風不死岳が見えなかったら、楓沢の往復だけでもして帰ろうと思っている。