癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

林道跡や作業道に助けられた「周防堂山」(福島・松前)

2019年03月07日 | 登山・旅行

周防堂山頂にて。真後ろは前千軒岳・大千軒岳、稜線上の隣のピークは百軒岳

 この周防堂山(すおうどうやま)(661.9m)は、大千軒から白神岬へ連なる中央分水嶺上の1ピークである。この稜線には、大千軒岳~前千軒岳~袴腰岳~百軒岳~周防堂山~松倉山~(吉岡峠)~白神岳~天狗岳の8山が連なる。その中で、唯一未踏だったのが、今回のこの山だった。曰くありげな山名だが、ネット上で調べてみたが、分からなかった。

 福島町市街地から桧倉川林道を進み、東尾根に取り付くのが最短コースである。ただし、故齋藤浩敏さんの著書によると、「596ピークへの登りが非常に急で、520地点を越えると狭い尾根の雪が研ぎ澄ましたような刃のようになっていて、最大の難所だった」と記されている。
 高所恐怖症としては、そこにビビり、距離は長くなるが、桧倉川林道の奥まで進んで、幅広で斜度の緩い北尾根を登りつもりでスタートした。


コース図(GPSはスイッチが故障し使用できなかったので、ヤマップを使い、それを基に記載)

家を4時に出て、福島町市街地から桧倉川林道入口へ。融雪でもっと奥まで入れると思ったが無理だった。

6:00、桧倉川林道入口をスタート。

 ところどころ土は出ているが、昨日の雨の後、気温がプラスのままで、アルミカンジキでもズボズボ埋まって非常に歩きづらい。


17:10、天狗岳林道との分岐に到着。ここは直進する。


7:30、予期だにしていなかった川底橋(コンクリート舗装された上を車が通る)にぶつかった。
長靴なら渡れるが、登山靴では無理だった。

万時休す・・・日を変えて長靴持参で出直すかと、引き返えそうと思った。しかし、地図を見たら、その付近の尾根はすべて東尾根に合流している。撤退は悔しいので、予定を変更して登りやすそうな尾根を探した。


ちょっと戻って、熊の足跡?が残っている急な斜面に取り付いた。
その先にも、細くて急な尾根があり、強引かつ慎重に登って行った。


やがて、「巡視路」と書かれたピンクテープがぶら下がる林道に出た。
上を見たら送電線が走っている。送電線の巡視路のようだ。送電線の鉄塔の下も通った。


270地点で、巡視路の標識の立つ林道分岐に出た。ここは送電線から離れて右に進んだ。
この先はずっとその廃道化した林道を利用した。594ピーク下の急登尾根の下まで続いていた。


途中から周防堂山の南隣の松倉山が見える。この山は東面に崖を配し、ニペソツ山に似た山である。


先へ進むと、594ピークが見える。この左の尾根を登ることになる。頂上はこの陰で見えない。


アルミカンジキの先を蹴り込みながら登った594ピークへの急登尾根から上の細い尾根を眺める。


恐れていた細い尾根が現れる。しかし、雪が緩んでいるので怖くはないが、一歩一歩慎重に登った。


10:35、594ピークに到着。その先に登り返す周防堂山の白い山頂が見える。


広いコルへ一度下って真っ白な頂上へ登り返す。心配した雪庇もないようだ。


10:50、頂上到着。南に続く松倉山方向の稜線を眺める。


越えて来た594ピークとその向こうに七ッ岳山塊と右眼下に福島町市街を眺める。


東側には海も見える。風が強くて寒いので、写真を撮って、すぐに下山。風のないコルで昼食タイム。

 あとは、来た道を巡視路の分岐のある270地点まで戻る。その分岐から登って来た尾根へは下らないで、少し進んで、下の林道へ直接下れそうな尾根を下る。


すぐに人工林の中に入って行く。またまた幸いなことに作業道が現れる。
これはまちがいなく、下の林道に繋がっているはずだ。そう信じてそれを辿って下って行く。
途中で右足のアルミカンジキのベルトが切れたので、靴紐で応急処理をして下った。


最後は少し不明瞭になったが、それらしい地形を下っていったら、自分の足跡が残る林道へ出た。
振り返ったら、ピンクテープが付き、砂防ダムもあった。

 あとは、桧倉川林道歩きだけである。ところが、また右のアルミカンジキの別のベルトが切れた。応急処理も面倒なので、片足はつぼ足で歩いた。

 6:00スタート~登り4時間50分、山頂休憩10分、下り3時間10分、14:10ゴール。≪所要時間8時間10分>
 昨日の雨の後、気温がマイナスにならなかったようで、ズボズボ埋まって歩きづらく非常に疲れた。しかし、そのお陰で、林道から取り付いた急で細い尾根や、594ピーク下の細い尾根は、安心して通過することができた。知内温泉で疲れを癒して帰路に就いた。

4 コメント

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Unknown (チューリップおばさん)
2019-03-07 21:40:33
 湧別原野クロカンのあとも次々と登山を続けられ、大変お疲れさまです。80kmのクロカンも、塩田さんの88歳での完走という年齢を抜けるだろうと思ってしまいますね。
 私が撮影した湧別原野クロカンのビデオ便りが、明日NHKで夕方7時少し前に放送されることになりました。以前のように全道版の枠が無くなってしまったので、オホーツク管内だけの放送ですが、録画して送ります。
 今回のビデオ撮影は、スタートやゴールでたくさんの方とお話するシーンが収録できました。お楽しみに!
 
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お疲れ様でした (SHO)
2019-03-07 23:15:33
やりましたね。おめでとうございます。
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チューリップおばさんへ (sakag)
2019-03-08 07:58:36
88歳まで生きている自信がありません(笑)
ビデオ、楽しみにしております。
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SHOさんへ (sakag)
2019-03-08 08:01:19
ありがとうございます。予想以上に疲れました。
ザクザク埋まる雪の林道歩きは引きずって歩けるスノーシューの方が楽そうです。
風邪気なのと、明日までに疲れが抜けるか心配です。
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