函館山とは、最高峰で展望台のある御殿山(334m)をはじめとして、薬師山(252m)、つつじ山(306m)、汐見山(206m)、八幡山(295m)、水元山(280m)、鞍掛山(113m)、地蔵山(286m)、入江山(291m)、エゾダテ山(129m)、観音山(265m)、牛の背山(288m)、千畳敷(250m)といった13の山々の総称である。しかし、その山名は地形図には記載されてなく、函館山ハイキングコースマップに載っている。
そのうち、登山道があり、何度もそのピークを踏んでいるのは、御殿山、薬師山、汐見山、地蔵山、入江山、エゾダテ山、千畳敷の7座である。鞍掛山もはっきりとした踏み跡があって、一度ピークを踏んでいる。しかし、つつじ山、八幡山、水元山、牛の背山、観音山の5座は、そのピークを踏んだことがなかった。
そこで、藪こぎ覚悟で、木の葉も落ち、草も枯れているこの時期に、この13座を一気に踏破する計画を立てた。
しかし、薬師山は、薬師コースからではなく、も~さんが150年前の古地図「箱館之図」を基に探したという薬師堂への参拝道跡を辿り、その途中で発見したという石造りの鳥居の遺構を目にしたかった。そこで、弥生坂の上を発着地点にした。
○まずは、薬師山にあった薬師堂への参拝道と鳥居の遺構を探す
弥生坂の一番上にある「老人ホーム泰安の郷 舟海」の横から、1週間前に見つけた旧道然とした道へ入る。その上で、も~さんのGPSトラックログを頼りに鳥居の遺構を探したが、見つけらなかった。そこへ、散歩の人が通りかかったので、聞いてみようと声を掛けたら、なんとスキー指導員仲間のKuさんだった。
二人で探したが、やはり見つけられなかった。再びも~さんに電話を掛けたら、すぐ下まで来てくれていた。も~さんも資格返上はしているが、昔のスキー指導員仲間で、Kuさんとは顔なじみである。
数10年ぶりに再会したKuさんとも~さん
思いがけない3名の出会いに感激しながら、鳥居の遺構を探す。すぐには見つからなかったが、見つけたのはやはりも~さんだった。
円柱が建てられていたと思う丸い穴が開いた台座2個と鳥居の屋根の形をした長い石が2本見つかった。支柱は持ち去られたのか見当たらなかった。も~さんによると、古地図にも2ヶ所の鳥居が描かれているという。これで、要塞になる前に参拝道があったことがはっきりした。
そのあと、ほかの2名も薬師山まで付き合ってくれるとのことで、観光道路を横切って、その上に斜面に残る参拝道跡を探しながら登った。
○薬師山を初めとする13座踏破へ
薬師山の要塞跡と頂上
薬師山で薬師コースを下るKuさんと別れて、②観音山へ向かう。も~さんが観音山まで付き合ってくれるという。観光道路から尾根伝いにうっすらと踏み跡があり、頂上には「北開局」(北海道開発局)の標石が置かれてた。この観音山は、も~さんの調査研究によると、要塞になる前の西国三十三観音の1番観音が設置された山とのこと。頂上の陰に、その跡と思われる場所が残っていた。も~さんはそこから下に続く旧観音コース跡へ下って行った。
一人で、観光道路まで戻り、登山道の観音コースから函館山展望台のある③御殿山へ向かった。
函館山の頂上御殿山にある三等三角点(点名・函館)
山頂標識と函館湾越しの駒ヶ岳~横津岳
次に、つつじ山駐車場からつつじ山砲台跡を通り、東屋の建つつつじ山へ。ところが、次の④入江山から眺めたら、この東屋のあるピークはつつじ山のピークではなく、その西隣のピークだったことに気づく。
入江山から戻って、改めて藪こぎで、⑤つつじ山のピークへ登る。つつじ山のピークにも要塞跡があった。
以下の詳しい記録と多くの写真は、明日ホームページにアップ予定。
○その後の行程は下記の通り
千畳敷コース~<⑥水元山(藪漕ぎ)>~汐見コース~<⑦汐見山往復>~<⑧八幡山藪漕ぎぎ>~<⑨牛の背山(藪漕ぎ>~<⑩千畳敷見晴台>~<⑪地蔵山>~七曲コース~<⑫鞍掛山(踏み跡)>~宮の森コース~エゾダテ山コース~<⑬エゾダテ山>~観光道路~ゴール地点へ
初めて目にした千畳敷の最高地点に設置されていた3級基準点
地蔵山見晴台から見下ろす鞍掛山
鞍掛山砲台下にある要塞跡
最後のエゾダテ山から汐見山を見上げる
9:00弥生坂上スタート、14:45ゴール、所要時間(含む;1時間ほどの鳥居遺構探し)5時間45分、歩数計約28,000歩。
40枚の写真とともに詳しい山行記録は、下記でどうぞ!
http://sakag.web.fc2.com (アップ完了)
実は私も最近、「函館山は13座の山の集合の総称」と知ってはいても、全部の山頂を踏んでいないことにふと気づき、この冬雪が積もったら踏破してみようと思っていました。
ちょっとどこが山頂なのかはっきりしない山もあったりするので、函館山ロープウエイのコースガイドを見ながらウェイポイントを打ったり、カシミールでルートを作ってみたりしていたところでした。
やはり同じことを考える人はいるもんですね。
ホームページのほうは極力見ないようにします(笑
私も冬を考えたのですが、人の歩かないところでもラッセルの必要がないし、草も枯れ、木の葉も落ちてしまった今時期の方が楽との判断でしたが、藪中の踏み跡も見つけやすく、正解でした。
コースガイドの牛の背山の位置は間違っています。
やるとなったらあっと言う間にやりとげてしまいますね。行動力見習わねばと思います。
おかげさまで、函館山の楽しみが倍増です。(もっとかも)ホームページ熟読して次はどこから行こうかなと、わくわくしています。
函館山にも要塞になる前の歴史があったわけで・・・も~さんはほとんど歩いていますが、あちこちに昔のものと思われる踏み跡がまだまだあるようです。
その踏み跡にも、何かの歴史があるんですよね。
も~さんが言ってました。そのようなところを歩いているとワクワクするそうです。