苫前町郷土資料館の三毛別ヒグマ襲撃事件の現場再現展示
昨日、天売島から羽幌に戻ったあと、妻の希望で、苫前町の三毛別ヒグマ事件に関する展示がされている郷土資料館と事件の現場再現地へ寄った。
この事件のことを初めて具体的に知ったのは、吉村昭の著書『羆嵐』によってである。その後は映画化もされ、TV映画でも放映されているし、木村盛武著の『慟哭の谷』など数多くの著書も発刊されている。
この事件は、1915年(大正4年)12月9日~ 12月14日にかけて、当時の苫前村三毛別六線沢で発生した日本史上最大規模の獣害事件である。羆が数度にわたり民家を襲い、開拓民7名が死亡、3名が重傷を負った事件である。
この現場へは2004年に妻と一緒に初訪問している。2回目は2014年にこの現場の奥の三毛別山へ登ったときである。最初のときには、まさか、この現場の奥の山に登るなどとは夢に思わなかった。
なお、初訪問のときは、妻はこの事件のことは知らなかったが、その後、本を読んだり、TV放映を何度も観たりしていた。つい8/1放映のNHKBS番組ダークサイドミステリー「三毛別ヒグマ襲撃事件の謎に迫る」を観たばかりである。それもあって今回の訪問となった。
旧役場の建物を利用した苫前町郷土資料館。充実した展示内容だが、メインはやはりこの事件である。
前回の三毛別山登山の前日にも訪問しているが、そのときはほかの来館者は誰もいなかったし、どこの郷土資料館も似たようなものである。
ところが、今回寄ってみて来館者の多さに驚いた。お盆休みということもあるが、まさに観光名所の一つになっている感じだった。受付のおばさんに聞いてみたら、昨年のお盆休みの2~3倍以上の来館者だそうだ。どうやら、つい先日のNHKBS番組が影響が大きいようだ。
事件の説明の一部
事件の経過
著書の数々
国内最大のヒグマ「北海太郎」のはく製(この事件とは関係ない)。
幻の巨熊として追跡8年、昭和55年に隣の羽幌町で捕獲された体重500kgの雄グマ。
この後、市街地から16km奥にある現場へも寄ってみた。ここへ往復する間に20台以上の車にすれ違ったし、現地に数人の観光客がいた。ここは3回目だがほかの見学者がいたのは初めてである。
ここを観た後、札幌まで走って1泊し、今日の10時に無事帰宅した。
さん、レアな山登りですね。山では羆に出会いませんでしたか?お疲れさまでした。天売、焼尻島などなかなか行けないので、貴ブログで楽しませていただきました。お食事も海鮮料理おいしそう・・・でしたね。
あの現場の前を通っての薮山でしたので、気持ちのよいものではありませんでした。
もし行かれるのであれば、前もって木村盛武著の『慟哭の谷』を読まれるのもお勧めです。地元の元林務官でまだご健在です。
焼尻・手売は、積年の念願でした。利尻、礼文、奥尻は何度も行っていたので・・・。
BSでそんな番組放送されていたんですね。知ってたら見たのですが…。
札幌市のヒグマ駆除に対して批判的な意見が多数寄せられているそうですが、過去のこういう事件や羅臼で飼い犬が食い殺されているというニュースを見ると住人の立場になったら、そんなこと言ってられるのかと私は思いました。もちろんクマが人里に来ないような対策が重要なのはわかるんですが。
今回の駆除に関する批判的な意見は本州の人がほとんどのようです。
北海道の人にとっては切実な問題ですよね。