弟子屈町川湯温泉の観光地として有名なアトサヌプリ(硫黄山)(508m)。アトサヌプリの名は、アイヌ語の「アトゥサ」(atusa, 裸である)と「ヌプリ」(nupuri, 山)に由来する」とのこと。かつては大きな硫黄鉱山があったことでも有名である。
この山には以前に登山道があったが、平成13年に落石による死亡事故があって以来、入山規制になっている。
しかし、どうしても登りたかった訳があった。それは、山と渓谷社選定の「日本の山1000」の中に、北海道の山が102山選ばれている。その中で唯一未踏だった山だったからである。
入山規制にも関わらず、ネット上にも、四季を問わずの登頂記録が載っている。それらの記録を参考に、冬の方が落石の危険性は少ないだろうと、この度のトライとなった。
7:00、アルミかんじきを履いて、大駐車場の「ツツジが原散策路入口」から、西隣のマクワンチサップとの間の谷地形を目指す。
その取り付きまでの平坦地はハイマツ帯で膝上までのラッセルで苦労した。
隣の山との谷地形を登っていくと、噴気孔があり、その手前から左に方向を変えて緩やかな斜面に取り付く。
この辺りと途中や頂上付近には、古いスノーシューのトレースが残っていた。やはり、登っている人がいるようだ。
この先は、なるべく緩やかな斜面を選びながらのルートファンディングの登行となる。
雪の付いている斜面はハイマツ帯で、ズボズボと膝上まで埋まって手ごずる。
登ってきた方向を振り返ると、隣の山の斜面の噴気孔。
登っていくと、斜面の上に並ぶ岩頭が見える。
急な斜面の上の岩頭は右の間を狙った(下山時に撮影)。
岩頭の間を抜けても、ハイマツ帯の緩やかな岩斜面が続く。
ようやく頂上が見える。左の岩峰の上が最高地点だろうが、頂上は右の岩峰の根元だった。
8:45、1時間45分で、思ったより手こずる登行の末、ようやく頂上到着。この山は、絶対夏の方が簡単に登れる。
風もなく、暖かかったので、30分ほどのんびり過ごす。
北西側には、隣のマクワンチサップとその右奥のサワンチサップ、さらにその奥の藻琴山が見える。
西側には屈斜路湖を取り囲む外輪山の山並みと一番高いのが雄阿寒岳。
下山していくと、噴煙と眼下に駐車場が見える。
55分で、10:10、観光客で賑わうスタート地点へ到着。
このあと、阿寒湖経由で、350km先の車中泊予定の千歳道の駅まで走ったが、3年ぶりの千歳のディープ系の秘湯で有名な祝梅温泉に寄った。
350円の入浴料は変わっていなかったが、ソファーに座って入浴料を受け取っていたおばあちゃんが亡くなったらしい。しかし、脱衣場がリニューアルされてきれいになっていた。
良く温まるコーヒー色のモール温泉は相変わらず気持ちが良かった。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます