穴のあいた小石

2008年04月07日 | ふるさとの話
                     (耳地蔵尊のお祭り)

特選品カタログを持ってお客様を訪問しました。
植村直己スポーツ公園付近に、「野(の)」という地区があります。
一文字の地区名も珍しいものですが、いつも通りすがりに見る、「耳地蔵尊」の標識が気になっていました。
今日は「耳地蔵尊」のお祭りなのか、奉納のノボリがざっと30本近く並んでいます。
道路沿いの小高い丘に耳地蔵尊を祀る建物、その前に「耳地蔵尊の由来」の看板が立てかけてあります。
由来によると、200年程前に建立され地元の人たちに深く信仰されてきたようです。
耳の病に御蔭があるばかりでなく、知識豊かで聞き分けのよい子が育つという言い伝え、
ご利益のあったお礼に、「一念岩をも通す」ということで、穴の開いた小石を奉納されているようでした。
補聴器なんかなかった時代の人は、耳地蔵尊をお祀りし、お願いし、耳の病を治そうと念じたようです。
村々の路傍に残る、いろいろな願い事を聞いて下さるお地蔵さん、ほんとにありがたいものです。