(Sさんちのばあちゃんが、器用に使ってる「らくらくスマートフォン」)
「子機の調子が悪いのよ、それも2台ともなの、新しいファックス持って来てちょうだい」と、Sさんちのばあちゃんから電話です。
『こんにちわ~、Sさ~んお元気ですか~~』、『ご注文ありがとうございます。ファックスの一番新しいの、持ってきましたよ~』と声を掛けます良い天気、いつも注文嬉しいですね。
「アトムさん、離れの若いもんへ電話を転送しようと思っても、傷んでいて不便で不便で仕方ないの」、「傷んでいても、若いもんは中々電気屋さんに云ってくれなくて、とうとう私が注文よ」と、ばあちゃん一先(ひとま)ず小言です。
『そうね、云ったもんがお金出さなくちゃならんから、ばあちゃんが注文するまで辛抱してたんだわ、ファックスのお金、ばあちゃん出してね』なんて相槌いたします。
いつものとおりです。
注文は一遍にしてよ、ファックス持ってきたばっかりに、ばあちゃん云いますこんなこと。
「やっぱりアトムさんに限るは、頼んだらすぐだもんね」、「アトムさん、座って使える小さい掃除機ほしいのよ、電気スタンドの細長い球が切れてるの、カセットが聴けるように修理してよこのラジオ」なんて、次から次へと云い付けますね。
『掃除機と、細長い球と、コードを取りに帰ります。待っててね』、
暖ったかポカポカ良い天気、但馬の冬には不思議な天気、天気の気持ちの良さに免じて、ルンルン走って往復します。
『はい、取り付け完了ですよ。ファックスの使い方教えるよ~』と声をかけますばあちゃんに、
「この紙に、親機から若いもんの子機1への転送の仕方書いてよ。ついでに、私の子機2から子機1への転送の仕方も書いてよ」とばあちゃん云います元気です。
Sさんちのばあちゃんは、お歳は80ちょっとですが、中々機械に明るく勉強家、何でも質問の答えは、紙に書いてよと云う癖ですね。
請求書を書くためスマホで計算、それを見ていたばあちゃんは、「私もスマホを使っとるんよ、ほら、らくらくスマホよ」と差し出しますね。
『うひゃ~~、ばあちゃんスマホ使っとるの、ばあちゃんのお歳でスマホですか~~』とビックリします。
「若いもんは二人とも携帯なんよ、でも私はらくらくスマホ、使ってみると、もうとっても便利で楽しいんよ」と、ニコニコ・ニコニコされますね。
「ほらほら、このスマホは天眼鏡にもなるのよ。小さな字がこんなに大きく見えるの」、「万歩計にも、カメラだって、メールもするのよ」と、何でもかんでも出来ると、ばあちゃんとって嬉しそうです。
『ありゃ~~、メールですか。私はパソコンはしますが、携帯でメールは面倒で余りやらないの』とお話しすると、「なに云っとんさる、電気屋さんのくせにメールも出来んの、私なんか若いもんに、今から帰るで~、いつ頃帰るで~って、しょっちゅうメールするんよ」、「2980円の使いっぱなし、メールはええで~、電気屋さんもメールしんしゃ~、メールしんしゃ~」、
80にもなるばあちゃんから、スマホを振りかざして「メールしんしゃ~、メールしんしゃ~」の小言大言云われます。
《ばあちゃんが 最新スマホ サクサクと》