但馬の杜氏

2019年09月10日 | 但馬の産業
            雨上がりの木槿(むくげ)の花


(但馬ふるさとづくり協会転載許可済)
平成25年 第8回但馬検定(3級)問題より

【81】1992 年(平成4年)の記録では、全国の杜氏は
1,754人でしたが、そのうち、但馬の杜氏は全体の約何
割を占めていたでしょうか。

(a)約1割   (b)約2割   (c)約3割   (d)約4割

正解は、(a)の約1割です。

但馬は雪深い地方です。そのため、冬季の働き場所を求めて
出稼ぎとして、全国各地の酒づくりに出かけました。
酒をつくる最高責任者のことを「杜氏(とうじ)」といいま
す。杜氏となって酒造会社に出稼ぎに行くのです。

酒づくりは、杜氏・蔵人がチームとなって、新米の刈り入れ
が終わる10月ごろから、翌年の春まで6~7ヵ月間蔵元に泊
まり込んで行われます。
杜氏の指導のもとで作られる酒づくりは「一蔵一杜氏」と言
われるだけ、杜氏の数だけ酒の種類があるといわれます。
そんな大切な役割の杜氏の出稼ぎに、但馬の人たちが活躍し
たのです。

今では、最盛期の5分の一にも減少しました。酒づくりが機
械化され、高齢化も伴って減少します。それだけ、手づくり
の味の魅力もまだ重宝されるる時代に、杜氏は貴重な存在と
言われています。


『笑わかすなっちゃ こらえちゃって しちゃら~か』

但馬弁にはいろいろな特徴があります。言葉の末尾に「~ちゃ」
と付いたり、言葉の中に「~ちゃっ~」とか「~ちゃ~」と付
くことがあります。
だいたい「~ちゃ」は、「~なよ ~だね」という意味です。

「笑わかすなっちゃ(笑わかすなよ)」とか、「ほんとだっち
ゃ(本当だね)」と言うのです。
また、「こらえちゃって」は「こらえてやってね」という意味
です。そして、「しちゃら~か」は、「してやろうか」の意味
です。
但馬弁は「~ちゃ」をよく使いますが、なにやら優しく問いか
けるような時に使います。