いわき・うぶすな広場だより

セカンドライフの生き方を書いています。

いわき・「じゃんがら」が失ったもの 2・・・「じゃんがら講座」(いわき地域学會)

2010-10-10 12:49:16 | いわきの歴史

平戸・千里ヶ浜温泉ホテル蘭風さんより

2)喜多村筠庭(きたむらいんてい)の「嬉遊笑覧(きゆうしょうらん)」より

いわきの「じゃんがら」はオリジナルなのか?

鉦・太鼓・笛(現在では失われ、遠野地区だけ行われていますが。)
       + 踊り


筠庭の本では泡斎念仏は見ているだけで、
踊られてはいないのではないか。

おもしろく、みんなで、出てきて、
みんなで踊る事は書かれていなく、

お金をあげたり米を与えらたりすることは書かれています。
いわきの「じゃんがら」のように人びとが輪になって踊ることは書かれていない。
また女装などもいわきのオリジナルでは?


1656年(明暦二年)に江戸よりいわきに「じゃんがら」は伝えられた。

1671(寛文十一年)年に禁止令が出された
・・・美麗・大勢(鉦・太鼓・跳舞)ではダメだとの理由で。

それでは、

江戸から入った当時の「じゃんがら」の姿は?

15年で、いわきで変化したのか?

いわきに入る前に行われていた可能性があると。

すなわち、

いわきに来る前に形はあったと。

いわきに入る前の葛西念仏踊り=泡斎念仏踊りの一端が、

喜多村筠庭(きたむらいんてい)の「嬉遊笑覧(きゆうしょうらん)に書かれていますと。

 

いのしし君が平戸のじゃんがらを調べてみましたら、

喜多村筠庭(きたむらいんてい)の「嬉遊笑覧(きゆうしょうらん)に書かれています

様子で、現在行われているようです。(上記の写真や9月25日のブログ参照。)

「ジャンガラ」として。


そこでいのしし君の疑問?

 

ではなぜいわきでは1671年の禁止令で本来の

明治6年の禁止令で、「じゃんがら」が存在そのものを禁止されたのに、

平戸のジャンガラは禁止されなかったのか?

 

特に明治6年の禁止令は全国でなされたはずなのに・・・・・

いわきでは禁止!!

 

平戸では、

江戸から入ったまま(?)で現在まで生き延びてきたのはなぜなのか?

 

いのしし君の考えでは、

戊辰戦争時に勝者と敗者に分かれて、

いわきは敗者の為、徹底してお上の禁止令を受け入れ、

一方平戸では、勝者の為、禁止令を大目にみたのでは・・・・・

 

禁止令に異常に反応したからではと考えています。

今後、調べてみたいテーマとなりました。

 

同じ法でも政策によって変化したのでは?

今の政治の中でも見られる事ですが・・・・・

 

このようにいわきのじゃんがらは2度の禁止令で、

去勢された形で明治20年代に復活し、現在に引き継がれています。

 

ちなみに平戸の「ジャンガラ」は
国の民俗 無形民俗文化財(1997年12月15日指定)に指定
されています。

 

平藩主の内藤家と松浦家は近かったので、

江戸から同じころ入った可能性も考えられますが、平戸の文献によりますと

江戸以前から行われているようですから、いわきより早くから行われたようです。

 

平戸のジャンガラとは、
平戸市内の9地区に伝承されている念仏踊りで、

  毎年、八月十四日から十八日にかけて先祖供養・五穀豊穣祈願のとして奉納されるようです。
近世初頭の平戸イギリス商館の記録や平戸藩の記録から、

  江戸時代以前から行われていたようです。

「ジャンガラ」の語源については

  平戸藩主であった松浦静山の「甲子夜話(かつしやわ)」三編巻ノ一六に
「コノ舞ノ名ヲジャングワラ踊ト云事を記す、此ノ斯ク呼ブ事、何カナル故ソト尋ルニ、ジャント云ハ、鉦ノ音、グワラト云ハ腰鼓ノ声ナリ、
(中略)其声グワラグワラト聞ユユ、因テ里俗、其聞声ヲ指シテ斯ク云う」

 ・・・・平戸のジャンガラ文化遺産オンラインより


と書かれてあるようですから、

 使用される鉦と太鼓の音から定着した名前だと考えられます。
いわきに伝えられた由来と同じですね。


江戸時代には、平戸藩の重要な年中行事の一つとして手厚い保護を受け、

 城下組、下組、大下組、の三組が組織され、

 毎年旧暦七月一八日には平戸場内で藩主の上覧に供した後に、

 城下各所で奉納されたといわれます。


現在では平戸氏の九地区で、盆の先祖供養と雨乞いや五穀豊穣祈願の踊りとして、

 神社・仏閣への奉納をはじめ官公署まえや会社の前など市内各所で踊られているそうです。

  ・・・平戸のジャンガラ文化遺産オンラインより

 

 いわきのじゃんがらは一六五六年に江戸からいわきに入ったことが文献で確認されましが
平戸ではそれ以前から踊られていた可能性があるようですね。

 同時期に江戸から伝えられたのではないようです。

 殿様同士の世間話で、入った可能性も・・・・・


歴史はだから面白い!!


夏井先生
貴重なお話しありがとうございました。
疑問を調べる楽しみが出てきます。 

 

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いわき・「じゃんがら」が失ったもの 1・・・「じゃんがら講座」(いわき地域学會)

2010-10-10 12:04:53 | いわきの歴史

いのしし君宅の今年の新盆です。
母の供養でした。

いのしし君宅の新盆の様子です。

「じゃんがら」を学ぼう・・・
3回シリーズ


主催:いわき地域学會

10月6日(水)・・・・いわき市文化センター

第2回目
・・・「じゃんがら」が失ってしまったもの

講師は夏井芳徳先生(いわき明星大学人文学部非常勤講師)

参加者は約100名と大変盛り上がりました。

 

今日は「じゃんがら」が失ったものというテーマで、
江戸末期の「じゃんがら」の全盛期のお話で、

大須賀筠軒(181年天保十一年生まれで大正末まで生存されました。)

の明治25年3月ごろ書かれた磐城誌料歳時民俗記よりを中心に話されました。

 

    十王堂巡り・・・現在の「じゃんがら」では行われていません。

   十王とは冥界(冥土)で死者の罪業を裁く十人の王で、「十仏事」の成立に応じて立てられたもの
    ・・・長谷川安道著「寛政十一年農家年中行事を読む」P13より・補注7もあり

    男女輪列・・・現在の「じゃんがら」にはない。
男と女が輪になって踊られていた。

    踏踊するものが必ずいた。
現在の「じゃんがら」ではない。
この事は、たいこ・鉦を鳴らす輪の周りに
魚の鱗のように輪になって順次輪行していった。
それは、じゃんがらのエネルギー

最大のもので今失ったものといえます。


1.女装・男装のものがいた。

2.裸でふんどしおをたれらかし
   前と後ろのものを結びつけた。

3.仮装・・・武士に対する風刺など

     (武士に仮装することにより)

4.人のやっていないことの新しい
  アイデアを競う。

5.其の醜態、風紀上も良くない誌見るに忍びないと大須賀先生は書いた。

また、
お盆だけではなく、神社仏閣の宵祭り、入佛供養、大般若會、領主の法事など
様々な場面で躍られていました。

しかし、
お盆と宵祭り以外は、パフォーマンスはなかったと。

明治6年の禁止令によって禁止させられたのち
19年たち、明治25年ごろには復活してきたと。


この「じゃんがら」は今のじゃんがらで、
江戸時代の「じゃんがら」とは異なり、

去勢されたじゃんがらになってしまったのではないかと?

このように
これら①~④は江戸の末期の
「じゃんがら」のエネルギーが最高潮に達した時のもので、

現在では失ったといわれ、

現在のじゃんがらは、
ある意味で去勢させられた形として残ったと。

しからば、

今失ったと考えられた江戸後期に絶頂期を迎えた「じゃんがら」は
いつの時期までさかのぼることができるのか?

 
どういうわけか1度にブログが入らず、
2回に分けて投稿します。
記事の一体感がなくなりますが・・・・・

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ラファエル前派からウイリアム・モリスへを再度鑑賞!!

2010-10-10 11:00:26 | いわきの講演会
世界遺産「姫路城」の今です。
改修工事で、
当分以前の姿は見られません。
2014年に修理が終了予定です。

ラファエル前派からウィリアム・モリスへ

いわき市立美術館
・・・9月11日(土)~10月24日(日)
を再度見てきました。

先日のブログで

これらの画家や装飾美術家たちは日本でも人気がありますが、
そもそもラファエル前派とは何か?

パンフレットなどによりますと
産業革命によって急速に近代化を遂げた19C半ばのイギリスでは、
物質的な充足の一方で、
都市や労働の変化が起こり
(いわゆる産業革命による工場による大量生産や、かつての職人が労働者になり、
労働の喜びや手仕事の美しさを失った時代
すなわち、マルクスが生きた時代と重なります。)
人びとが精神的な豊かさが失われていることに不安を覚え始めた時代でした。
こうした社会の不安に警鐘を鳴らしたのが、ラスキンで、
その思想に共鳴し、
形骸化した当時の芸術を憂い、芸術家と職人が分離しない、
「中世」にあこがれ、
人びとが日常の労働の中に創造のよろこびをみいだした
16Cイタリアのラファエロ以前の芸術
(初期のイタリアルネッサンス、フランドル絵画の自由な表現力)に
芸術の新たな未来を切り開こうとした運動でした。

その名前は、「ラファエル前派同盟」と名乗ったからといわれています。

・ウイリアム・ホルマン・ハント(1827~1910)
・ジョン・エヴァレット・ミレイ(1829~1896)
・ダンテ・ゲブリエル・ロセッティ(1828~1882)の3人が中心でした。

そうした因習的な芸術への反抗の中でその影響を受けた
ウィリアム・モリス(1834~1896)
・・・いのしし君の好きな芸術家であり社会革命家でもありました。

エドワード・バーン=ジョーンズ(1833~1898)等に引き継がれると同時に
影響は日本まで広がり、
美術だけでなく文学やデザインに影響を与え、
現代のモダンアートまで与える基礎となったのではないか。

ウィリアム・モリスは、
アーツ・アンド・クラフツ運動(芸術と生活の融合)の中で、
モリス商会を作りインテリアの装飾やステンドグラスや
美しい書籍を作った。
また、アール・ヌーヴォーなどの基礎を作りました。

その流れを
今回のいわき市立美術館では、
展示数120点で紹介しています。

絵はもちろん装飾美術のステンドグラスの美しさ!!
書籍の美しさ!!
絨毯の素晴らしさ!!

にほれぼれしたひとときを過ごせました。

いのしし君が、
本などでも親しんでいました
ウィリアム・モリスの装飾品の壁紙・ステンドグラスや
美しい書籍の実物が見られて良かった。

絵画では何といっても
ロセッティには感動させられました。

ミレイの有名な「めざめ」にも感動しましたが・・・・・

資本主義の矛盾に目覚めた19C半ばの時代の彼らの芸術に対峙し
高度に発達した資本主義の最先端の私達が行きついた現在の社会。
すなわち情報化社会の現在
「ものと情報」に翻弄される社会。
そうした社会に生きる現在の私たちは、
彼らの芸術から、
何をくみ取らねばならないかを感じさせる展示会ともなりました。

会期中に再度観てみたいと思います。

今回の作家たちの中でウィリアム・モリスは
日本でもよく知られています。
詩人・装飾家・社会革命家として。

いのしし君も岩波文庫のモリスの「ユートピアだより(原書は1891年発行)」
・・・本文だけでP380の大作を
1973年10月4日ですから、
37年前に読んだことになっています。
この本を読んだということは、
夢が語れた時代だったのですね?

モリスが或る夜夢見た、
19世紀のイギリスの資本制と機械文明の害悪から完全に解放された
21Cの美しい理想社会が語られている本です。
すなわち、
芸術家ならびに社会革命家としての自己の理想を
ユートピア物語に書いた本といえます。


再度読み返して、
モリスの理想を感じたいと思います。

と書きましたが、

今回特に、
ウイリアムス・モリスが、
1861年(日本では明治になる7年前にあたります。)に
生活と労働の質が保たれた中世の職人社会の再生を目指し、
「絵画彫刻・家具・金工の美術職人集団」
モリス・マーシャル・フォークナー商会を設立しましたが、
それらの職人技を今回は中心に鑑賞しました。

改めて
生活と芸術の融合の大切さを感じさせられました。

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ワード2007上達&即効テクニックを学ぶ・・・シニアパソコンクラブ

2010-10-10 07:04:26 | シニアパソコンクラブ
「さつまいも」収穫時の小さいものは
そのまま、丸干しにして「干しいも」に・・・・・・
「むらさきいも」の色は鮮やか!!


3歳の孫もお手伝い!!


「ワード2007上達&即効テクニックを学ぶ」
続けています。
もう少しで、このテキストも終了になる予定です。
その後も今回はワードを続けます。
同じシリーズの「上達編」になります。

今回は30名を越える参加者でした。

1)図やクリップアートを好きな位置に配置したい?
   オブジェクトの位置を固定する。

2)図を移動・複製したい?
  オブジェクトを移動・複製する

3)イラストや図形の重なり順を変えたい?
  表示順序を変更する。

4)イラストや図形の向きを反対にしたい?
  オブジェクトの向きを変える。

5)図形の形を変化させたい?
  図形のバランスを調整する。 

6)正確な円や四角形を描きたい?
  正円や正方形を描く。

7)複数の図形をまとめて扱いたい?
  オブジェクトをグループ化する。

8)図表や組織図を簡単に作りたい?
  スマートアートを活用する。

今回は
「オブジェクトをグループ化する」や
「図表や組織図」をスマートアートで
簡単に作れることを中心に学びました。

皆さん、
スマートアートの機能には
感心していました!!

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