ブクログより
語の舞台は、長崎県にある島、その形状から軍艦島と呼ばれ1974年に閉山になるまで、炭鉱の島として稼働していた。そんな栄華を極めた時代の話。
島に入るものは厳重にチェックされ、よそ者はほとんどいない。いわば密室状態、そんな中で一人の少女の溺死死体が発見される。
事件性は無い、と片づけられるが新任の若い警察官は、その死因に疑問を抱き、独自に真相を解明しようとするが、その特異な島のしきたりや、考え方にはばまれ、孤立してしまい捜査は難航する・・・
この小説は、毎日新聞に連載されていました。大沢さんのファンの私としては、読みたいけど連ドラのじれったさを味わうのが嫌で本になるのをじっと待っていたわけですが、いや~他の人は朝からこんな重い話を読んでいたんでしょうかねぇ。一日の始まりにあまりにふさわしくない話だ~ というのが一番の感想です。
それから新任の若い警察官ですが、先走りしすぎ、考えの浅さその言動が新人警察官を表そうとする作者の意図的なものであるなら、それは成功と言えるけれど、それはあかんやろ・・・読みながら何度思ったことか。
今までの大沢さんの作風を思って読むと、少し肩透かしを食らうような作品でした。
海と月の迷路 / 大沢在昌
★★★☆☆