いよいよ2010年の年の瀬を迎えました。
今年の前半は、7月末にまとめて出した私たちの研究プロジェクトの報告書『できることを、できる人が、できるかたちで』(解放・人権研究所)の作業に追われた一年でした。また、今年の後半には、ほかのさまざまな仕事の合間に、その報告書の内容の要点をまとめた論文を書いたり、その報告書の内容をふまえた講演をしたり、ということも入りました。
ちなみに、この『できることを、できる人が、できるかたちで』という報告書は、私たちの研究プロジェクトとして、青少年会館条例廃止(2007年3月)以後の大阪市内各地区において、もと青少年会館などを活用した子ども会活動、若者のサークル活動、保護者会の取り組みなどがどのように展開していったのかを3年間にわたって追いかけた記録です。
もちろん、私たちのプロジェクトは、この現場での取り組みをただ単純に追いかけたわけではありません。むしろ、実態把握のプロセスでであった子ども会やサークル活動のお世話役のおとなたち、保護者会の役員さん、地元の運動体の役員のみなさんなどと、そのつど「今後、この地区での子どもや若者の活動をどう展開すればいいか?」について話し合い、いっしょになってとりくみを創ってきた面もあります。(これを少々、「いかにも研究者っぽく」言うとすれば、「アクション・リサーチ」ということになるのでしょうけど・・・・。)
ですから、先の報告書は、私たち自身もこの現場でさまざまな形で問題解決に取り組むプロセスに参加し、現場で動いている人たちといっしょになってものを考えてきた記録としても読んでいただきたいと思っています。もちろん、私たちの至らなさ、失敗の連続の記録でもあるわけですが・・・・。
ただ、あえて教育運動と呼ばずに「子育ち・子育て運動」の再建という言い方を先の報告書ではしましたが、私としてはここから、新たな形で、大阪市内の各地区での「子どもの人権」に関する運動が再建されるのではないかと思っています。また、3年間のプロジェクトは終わったとしても、引き続き、大阪市内の各地区での取り組みにかかわり、何かあれば動きたいという思いは持ち続けています。何かお手伝いできることがあれば、どうぞ遠慮なく声をかけてください。
それから、今年は本業の大学での仕事の忙しさもあって、なかなか思うようにこのブログの更新ができませんでした。ほんとうに申し訳なく思っています。また、ツイッターからの情報発信のほうが、字数制限はあるものの、日常的かつ機動的に何か伝えていくうえで有効な面もあって、「今後はブログで何を、どう発信するのがいいのだろう?」と思い始めている私もいます。
ただ、私としては、このブログを来年も引き続き、閉鎖することなく、継続する意思には変わりありません。それは大阪市内の各地区で今、子ども会や保護者会、若者のサークル活動などをいっしょうけんめい続けている人たちの「たたかい」がまさに、「日々の活動を細々とでも続けていくこと」であるならば、「私もまた、彼ら彼女らに続くためにも、このブログを息の長い形で続けていくことが大事だ」と思うからです。なにしろこのブログは、大阪市の青少年会館条例廃止の方針が提示された頃(2006年9月)に、それに反対の意思表明をするために造ったものですから。
そこで次の年、2011年からのこのブログの運用方針なのですが、今のところはひきつづき、不定期にはなるけれども、そのつど大阪市内や大阪府内の子ども・若者に関するさまざまな動き(行政や運動、研究など)を追って、私の意見の発信を行っていきたいと思っています。これがまずは、基本的な活動ですね。
それに加えて、どれだけ実際に時間がとれるかわからないのですが、手元にある教育や子どもの人権などに関連する雑誌や書籍類などから、私が読んでいて、「これは広く、地元で活動中の人に知っておいてほしい」と思うことを紹介する。あるいは、手元にある各種の教育や子どもの人権関連の雑誌・書籍類から、「これはちょっと、ちがうんじゃない?」と思うような話を、私の批判的なコメントともに紹介しておく。そんな作業にも取り組んでみたいと思っています。
というような次第で、まだまだ来年もこのブログ、続けます。ですが、日記帳ブログにも書いたように、「年末年始は仕事をしない」という方針をとったので、ひとまずここでいったん、年内の更新は終わりますね。
みなさま、それでは、よいお年をお迎えください。また新年4日あたりに更新しますので、よろしくお願いします。
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