できることを、できる人が、できるかたちで

京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

みなさん、よいお年をお迎えください。

2018-12-31 18:51:18 | 雑感

気付けば今日は2018年の大晦日。そして今は夜の7時前。今年もあと残り5時間弱になりました。

無事に2018年から2019年への年越しを迎えることができまして、ほっとしております。

この1年間お世話になったみなさんに、この場をお借りして感謝申し上げます。

さて、それにしても…。ほんとうにこの1年間めちゃくちゃ忙しかったです。やはり今年は4月に、うちの大学で「創造戦略機構学修支援センター長」に就任したということが、もう、すべてのスケジュールを狂わせたなぁって感じです。

なにしろ実質的には、今年の2月から学修支援センター長やっていたようなものですからね。急に2月に「こんなセンターを立ち上げるから、準備を開始しろ」と言われ、3月には「お前がセンター長就任予定者だ」指名され、急遽スタッフの採用選考等々をおこなって、4月にはセンターの活動開始。もう、むちゃくちゃですわ、このスケジュール。

また、学内業務的に言えば、センター長業務とともに、新たに今年度から前期2科目・後期1科目、新規に増えた授業科目担当もありましたし・・・。そして、センター開設準備とともに、ほぼ同時進行で、教職課程の再課程認定を受けるための申請書類の準備を、事務方のみなさんといっしょにやっていたわけですからねぇ。もう、あれもこれもいっぺんにきて、アタマもからだもまわらない感じでした。

その一方で、ここ数年と同じような流れで、たとえば各地の教職員組合や学校現場、地方教育行政等々の依頼で、次々に講演や研修の依頼も来ましたし・・・。今年は特に弁護士さんたちとのつながりのなかで、何かと調査委員会関連のレクチャーが次々に入ってきました。また、北は北海道の札幌から、南は鹿児島や沖縄の那覇まで、ほんとうに1年間、全国各地に出張していたような感じでした。

さらに、先に書いた学修支援センターの仕事も、定着していけばいくほど、学内のややこしい課題に次々に直面して、この後期からは連日、スタッフさんたちと右往左往するような日々。なんか、アタマがクラクラするような感じでした。


このような次第で「ほんとこの1年間、ぶったおれたりすることなく、よくもまあここまで持ちこたえたな~」と、自分で自分をほめたいくらいです。

ということで、この年末年始の休みは家族旅行に出かけるくらいに遠出はとどめて、ぶったおれずにもちこたえた自分自身へのごほうびで、できるだけ家でぐ~たらに過ごしたいと思います。

ただし、年内には終わらずに持ち越しになって、家にもちかえった大学の仕事もいくつかあります。また、去年やった養護教諭さんインタビューのまとめをつくることなど、自分の研究がまったくすすんでいないということもありますし・・・。そういう持ち越しになった仕事を、気力体力が回復してきたら、ぼちぼち、この年末年始のあいだに少しずつ片づけたいな、とも思います。

とはいえ、せめてこの年末年始くらいはできるだけのんびりと、ぐ~たらに過ごしたい気持ちが強いのも事実。なので、できるだけ気ままに過ごそう、ふとんのなかでゴロゴロしてやろう・・・と思います。

それではみなさん、よいお年をお迎えください。

次にブログへの投稿をする頃には、2019年ですね。


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最近読んだ本をまとめて紹介(2793冊目~2805冊目)

2018-12-30 13:04:21 | 本と雑誌

またまた最近読んだ本がたまってきたので、いつもどおりタイトルや著者名程度の簡単な紹介をしておきます。

2793冊目:渡辺一史『こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち』文春文庫、2013年

2794冊目:渡辺一史(原案)、橋本裕志(脚本)『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』文春文庫、2018年

2795冊目:渡辺一史『なぜ人と人は支え合うのか 「障害」から考える』ちくまプリマ―新書、2018年

2796冊目:家近良樹『歴史を知る楽しみ 史料から日本史を読みなおす』ちくまプリマ―新書、2018年

2797冊目:山口輝臣編『はじめての明治史 東大駒場連続講義』ちくまプリマ―新書、2018年

2798冊目:磯田道史、倉本一宏、F・クレインス、呉座勇一『戦乱と民衆』講談社現代新書、2018年

2799冊目:本郷和人『軍事の日本史 鎌倉・南北朝・室町・戦国時代のリアル』朝日新書、2018年

2800冊目:若尾政希『百姓一揆』岩波新書、2018年

2801冊目:今野晴貴『生活保護―知られざる恐怖の現場』ちくま新書、2013年

2802冊目:稲葉剛『生活保護から考える』岩波新書、2013年

2803冊目:ウェンディ・ウォラス(藤本卓訳)『あきらめない教師たちのリアル ロンドン都心裏、公立小学校の日々』太郎次郎社エディタス、2009年

2804冊目:藤藪貴治、尾藤廣喜『生活保護「ヤミの北九州方式」を糾す』あけび書房、2007年

2805冊目:自立生活サポートセンターもやい編『貧困待ったなし! とっちらかりの10年間』岩波書店、2012年



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たいへん申し訳ありません。年賀状は今年から、送らないことにしました。

2018-12-28 22:50:44 | 雑感

この場をお借りして、ひとことおわびとごあいさつを申し上げます。

実は2018年の正月、つまり1年前から、年賀状を送らないことにしております。

理由はいろいろとあるのですが・・・。

いちばん大きな理由は、「年賀状を落ち着いてひとりひとりに書く気持ちの余裕も、体力もなくなってきた」というところでしょうか。

また、ブログやツイッター、フェイスブック等々で、私の近況は常に発信しておりますし、新年のごあいさつなどもそちらを見ていただければわかるような状態になっております。

なので、「あらためて年賀状を送る必要は、だんだん、なくなってきている・・・」と考え、ちょうど1年前から年賀状を送るのをやめることにしました。

本来であれば「年賀状を送るのをやめます」というごあいさつの葉書を送って、その上で止めるべきなのでしょうが・・・。

たいへん失礼なこととは承知しつつ、この場をお借りして、おわび、ごあいさつとともに、「年賀状は今後、送らない」ことをお伝えしておきます。

それではみなさん、よいお年をお迎えください。

 


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今日(12月23日)のプリキュアの話です。

2018-12-23 11:47:24 | プリキュア話

こんにちは。気付けばもうお昼ですね。

今日は日曜日なんで、いつもどおりプリキュアの話から書いておきます。

さて、あしたがクリスマスイブということで、今朝の放送分は「プリキュアたちのクリスマス」を描く回でしたね。

基本的な設定としては、トナカイとサンタクロースの両方が風邪を引いたので、プリキュアたちが代わりにサンタクロースになって、子どもたちにプレゼントを配るという流れになっていました。

ただ、風邪でお休みしたトナカイの代わりに、ドクター・トラウムがトナカイのロボットをつくってもってくるというエピソードを入れました。ここから、ルールーちゃん(キュアアムール)とドクター・トラウムの父娘の関係修復の物語が今回、描かれることになります。

というか、たとえばプレゼントの配達に行く前に、ほまれちゃん(キュアエトワール)が自分の母親の話をハリーとするとか(ほまれちゃんはひとり親家庭の子どもです)。さあやちゃん(キュアアンジュ)は、大女優の母・れいらさんからクリスマスプレゼントをもらって、「女優になるために人間の気持ちについて勉強したことは、医者になってもきっと役に立つ」と言われたり…と。まあ、いろんな家族の姿が描かれるわけですね、今回。

それで、ルールーちゃんとドクター・トラウムですが、ようやくルールーちゃんがトラウムを父親として受け容れる気持ちになった様子。トラウムがルールーちゃんや他のプリキュアたち、そして子どもたちの笑顔を守るために今回、トナカイのロボットをつくってきたこと。また、クライアス社からの攻撃に対してプリキュアたちを守るために、トラウムが盾になってくれたこと。そういうことが、ルールーちゃんの気持ちに何か変化をもたらしたようですね。

そこで、はなちゃん(キュアエール)の一家と暮らすようになって覚えたカレーをトラウムに食べてもらいたいと思って、はなちゃんの母親に教えてもらう場面も描かれました。また、ラストのほうでは、そのカレーをトラウムに食べてもらったあと、ルールーちゃんが「お父さん」と呼んで、ハグするシーンもありましたね。ただ、相変わらずなれなれしいので「もう1回、お父さんって呼んで」とか言って、ルールーちゃんに引かれてしますという展開になるわけですが。

その一方で、クライアス社の方ですが。幹部のジェロスが「私にはもう時間がない」と言い始めて、トラウムがかつてつくったカプセルをつかって、自分自身を猛オシマイダーにしてしまいます。そして、プリキュアたちに攻撃をしかけてきます。その「もう時間がない」というのは、ジェロスが若くないということ。若くないから、女性としての自分の魅力がなくなっていくということを意味しています。

ですが今回、ここでかつてジェロスの手下として動いていたジンジン・タクミの二人組が登場。今回は他の場面でも、クライアス社を辞めて、クリスマスケーキの販売のアルバイトをしているジンジン・タクミが描かれていました。その二人組が「どれだけ年を取っても、自分たちはジェロスさんの笑顔を見たい」と言って、猛オシマイダーの攻撃を止めようとします。どうやらジェロスとジンジン・タクミはかつて「売れない芸人」だったような、そんな描かれ方していましたね(=ブルゾンちえみ風だと思ってください)。そんな二人組の話を聴いて、ジェロスは涙ぐむ。そこにプリキュアたちの反撃が加わって、ジェロスは浄化されます。ラストの場面では、売れ残りのクリスマスケーキをもってきた二人組とジェロスが「これからパーティーしよう」といって去っていく姿が描かれました。

そういえば、今回は元・クライアス社のダイガン、チャラリート、パップルの3人も登場。プリキュアたちにクリスマスプレゼントもらってましたね。また、ラストの場面でプリキュアたちが家族を呼んでクリスマスパーティーをするのですが、そこにはアンリくんとえみるちゃん(キュアマシェリ)の兄も登場(これでえみるちゃんにも家族の話が出てきたわけですね、今回)。

こんな感じで、どうやら今回は、今年のプリキュアの物語にかかわった主要な人々がほぼすべて登場する回になったようですね。そういう意味では、いい年末の放送回になったと思います。

そうそう、みんなクライアス社に居た元・悪役キャラとはいえ、ジンジン・タクミ・ジェロスの3人組や、ダイガン・チャラリート・パップルの3人組も、ある意味でプリキュアたちの「ファミリー」なんだなぁ…って思ったりもしましたね。根っからの悪い人はいなくて、プリキュアたちにこころを浄化されたら、いっしょに過ごせるという意味で。

ただ、不吉なのは…(というか、もうあと1月の4回で今年のプリキュアも終わりなので当然ですが)、いよいよクライアス社の社長、プレジデント・クライが、プリキュアたちに総攻撃をしかけてきそうな気配が漂ってきたことですね。たぶん、はなちゃん(キュアエール)に対して集中攻撃をしかけてくるのだと思うのですが…。

ということで、来週12月30日はお休みなので、次回1月6日の放送分が楽しみです。


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今日の「子どもをテストで追い詰めるな!12.22大阪集会」でお世話になったみなさんへ

2018-12-22 22:10:32 | 受験・学校

「子どもをテストで追い詰めるな!12.22大阪集会」の案内です。

この間、連日ブログとツイッター、フェイスブック等で告知をしてきた上記の集会が、無事に終わりました。

今日のこの「子どもをテストで追い詰めるな!12.22大阪集会」でお目にかかったみなさん、準備等々でお世話になったみなさんに、この場をお借りしてお礼申し上げます。

実行委員会の方の話では、約180人の参加だったとのこと。大きな部屋がいっぱいで、いろんな意味で熱かったですね。

と同時に、子どものことを想うやさしい気持ちの方々でいっぱいだったので、雰囲気がとてもやさしい部屋になりましたね。登壇者の方が連れてきたお子さんが、いっしょに過ごせるような集会の場になりましたしね。

こういう雰囲気の集会って、なかなか、できないですよ。

保護者や教職員の立場、地元住民・市民や研究者の立場等々、さまざまな立場で大阪の教育に関わっている。

その関わっている人それぞれに、いろんなしんどさ、つらさを抱えている。困難にも直面している。

だけど、それでも誰かに対して、特に大阪の子どもたちに対して、私たちおとなは「やさしい」「あたたかい」雰囲気、そういう気持ちを持ち続けていきたい。

そんな思いを、今日の集会の雰囲気からは感じました。

私としては、この今日の集会の雰囲気を土台にして、いろんな立場の人々が「大阪の子どものことを思うやさしい、あたたかい気持ち」でつながっていくような、そういうとりくみが持続していくといいな、と思いました。

それとともに・・・。

終了後の交流会の場でも話をしましたが、「やっぱり今の自分は、気付いたら『死んだオヤジの仕事』を継いでいるなあ」ということを、あらためて実感しました。

今夜、交流会の席には「君が代」問題での被処分教職員のみなさんが何人か出席されていましたが…。まさに私、この問題に深くかかわってきた故・岡村達雄氏(関西大学)の教え子ですからね。だから「死んだオヤジの仕事」を継いでるな、と。そのオヤジの仕事がどこか重たくて、「現実の子どもの課題にかかわりたい」と思ってフィールドに出たはずなんですけどねぇ…。

ということで、この被処分教職員のみなさんとのかかわりも、今後もできる範囲で続けていかなきゃ、と。また、これから大阪の教育について、上から降りてくるおかしな施策に対して、学校現場でいろいろ抵抗するなかで「処分」が行われたとき、被処分教員をサポートしていく活動もやらなきゃ…ということも思いました。

そして、大阪市内で「2度目の住民投票いらん」という活動でかかわってきた人、大阪のインクルーシブ教育や人権教育のこと、不登校の子どものことでかかわってきた人、「教育基本条例制定」問題の頃の堺でのシンポジウム等々でお世話になった方、教組の活動でお目にかかった方等々、いろんな場面でお目にかかった人が、今日は会場に居られました。

なんか、この何年か、大阪の教育のこと子ども施策のことについて、とにかく放っておくわけにはいかなくて、「まずは自分だけでも…」と思って情報発信し続けてきたことが、なんだかようやく、いろいろとつながってきたなぁって思います。

そういう意味でも、私、今日はあの集会に参加することができて、ほんとうによかったと思います。

あらためまして、今日参加されたみなさん、これまで準備段階からお世話になったみなさんに、この場をお借りして感謝の気持ちを伝えたいと思います。

ほんとうにありがとうございました。


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あらためて「子どもをテストで追い詰めるな12.22大阪集会」の告知をします。

2018-12-16 11:36:29 | 受験・学校

子どもの家庭背景による学力格差は根深い――学力の追跡的調査の結果から考える

中西啓喜 / 教育社会学


上記のネット配信記事にひっかけて、次のことを書いておきます。

たまたま昨日、神戸で「施設で生活する子どもたち支援実践交流集会」という場に出ていたので、そこでの議論などもふまえて書くことです。

(1)家庭環境にいろんな課題があって「学習習慣の形成どころではない、生きているだけで必死」という環境に置かれている子どもが…。

(2)ネグレクト等の状態が深刻化して、「このまま家庭に置いておけない」と判断されて、児童相談所での一時保護、そして社会的養護へと移行することになり…。

(3)その結果、生まれ育った地域を離れて、社会的養護の場から学校に通うようになる。

(4)脇から見ていると、この(1)から(3)のプロセスでようやく「安心して、学習に取り組める環境ができた。これで大丈夫」と思うかもしれない。

(5)確かに、条件は整ったかもしれない。でも、子ども本人にしてみると、(3)までのプロセスで学べなかったこと、経験できなかったことを取り戻すところから何事もはじまる。

(6)その時点で、当該の子ども自身は、家庭環境に何も課題がなかった子どもと比べると、相当な不利益を被っているわけで…。

(7)そして、(1)のような環境に置かれている子どもが集中的に集まっている地域の学校もあるし、(3)のように社会的養護の場から子どもが通ってくる学校もあるわけです。

(8)なので、(7)のような課題に直面している学校には、目の前の子どもの諸課題に教職員が対応てきるような手厚い条件整備を行うとともに、他方で、そういう学校の校区においては子育て中の家庭の方へのさまざまな支援(社会福祉・社会保障、医療、就労等々多種多様な面から)が必要不可欠かと思います。

(9)また、(8)のような学校の条件整備や家庭支援策を不十分なまま据え置いたり、あるいはさらに劣化させるようなことばかりしつつ、他方で全国的な(あるいは自治体単位での)学力テストの結果で教員の賃金格差を設けるような対応をするというようなどこぞの自治体の長(と、そのブレーン)に対しては、私としては「いったい、何を考えているのか?」としか言いようがないですね。

(10)なおかつ、学力テストの結果というのは、(8)のような学校の条件整備や家庭支援策をつくるための参考資料として使ったり、(9)のような自治体のトップの無策ぶりを批判するために使うべきものであって、現場教職員や子ども・家庭にムチ打つために使うべきものではない。少なくとも、私はそのように考えます。

※ちなみに、西田芳正編著『児童養護施設と社会的排除』(解放出版社)という本が、この社会的養護の場で暮らす子どもや、そこで育った若者たちの直面する諸課題をていねいに描き出しています。以前、3回生や4回生のゼミ担当だった頃に、うちのゼミではこの本をていねいに読んでみた年もあります。

というような次第で、あらためて上記ブログの内容や、(1)~(10)までに書いたことなどもふまえて、ここで再度、12月22日(土)の次のイベントのこと、告知しておきます。


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今日(12月16日)のプリキュアの話です。

2018-12-16 11:20:30 | プリキュア話

おはようございます。

今日も日曜日ですので、いつもどおり今回のプリキュアの話を書いておきます。

だいたいこの年末あたりのプリキュアは、例年、その年のプリキュアたちひとりひとりの成長をふりかえるエピソードの回が続きます。

今年の「HUGっとプリキュア」の場合、ここのところ、ルールーちゃん(キュアアムール)・えみるちゃん(キュアマシェリ)⇒アンリくん(キュアアンフィニ)⇒ほまれちゃん(キュアエトワール)と、プリキュアたちひとりひとりの「なりたい自分」が見つかる話が続いています。まぁ、アンリくんは大けがをしてスケートができなくなるわけですが、でも初の男の子からプリキュアになりましたしね。ただし、スケートの観客たちの夢物語の世界限定ですけど。

その上で、先週のほまれちゃんの回や、ルールーちゃんの回のときには、「親とのかかわり」がていねいに描かれています。でもまぁ、ルールーちゃんはアンドロイドなので、制作者のドクター・トラウムを「父親」として描いたわけですが。

さて、そんなわけで、今回はさあやちゃん(キュアアンジュ)と、大女優のお母さん・薬師寺れいらさんのお話です。先週も書きましたが、れいらさん&さあやちゃんの母娘共演の映画撮影という設定で、今回の物語がスタートします。

ただ、前々から書いていましたが、さあやちゃんは一方で「お母さんのような女優になりたい」という夢も描いていましたが、夏休みくらいから徐々に「産婦人科医になりたい」という気持ちも芽生えていました。職場体験で病院に行った回があったり、担任の先生の妻に赤ちゃんが生まれる回があったり、さらには2人めの生まれるお母さんとその娘を支える回があったり…。さあやちゃんはそういう場面を通じて、地元の病院の産婦人科医にあこがれはじめていたわけです。

今回も、こういう伏線があって、さあやちゃんとれいらさんの物語が展開していきます。具体的にいうと、念願の母娘共演というかたちで映画撮影がはじまったのに、どうもさあやちゃんの演技に身が入らない。大女優のれいらさんは「そんな演技でいいのか?」とさあやちゃんに問うわけですね。

その一方で、撮影所にはさあやちゃんのあこがれの産婦人科医も来ていました。というのも、はぐたんが赤ちゃん役で出演するので、何かあったときにすぐ対応できるように…ということで、映画スタッフが呼んだとのこと。その産婦人科医に、さあやちゃんは「どうして産婦人科医になったの?」「産婦人科医になったあとも、自分の選んだ道に迷ったり、後悔したことはないのか?」と尋ねます。すると産婦人科医さん「いろんな診療科を回っていて、出産の場面に出会ったのがきっかけ」とか「産婦人科医になっても、これでよかったのか迷ってばっかり。でも、その都度、自分の気持ちに正直に生きてる」という話をします。

それを聴いたさあやちゃん、お芝居の場面を通じて、れいらさんに「女優ではなくて、これから自分は医者を目指す」ときっぱり言い切ります。それを聴いたれいらさん、「あなたの人生は、あなたのもの」と一言。

ただ…。れいらさんにはやはりさみしさがあって、そこにクライアス社がつけこんできます。れいらさんのさみしい気持ちから、猛オシマイダーをつくりあげてしまいます。そして、そのれいらさんの気持ちからつくった猛オシマイダーのなかに、はぐたんを閉じ込めてしまいます。

一方、キュアアンジュに変身したさあやちゃんは、他のプリキュアたちの力を借りて、猛オシマイダーの胸のなかに飛び込みます。そこには、赤ちゃんの頃からさあやちゃんに大事に大事にかかわってきた母親・れいらさんの思いが詰まっています。さあやちゃんが自分のなりたい自分を見つけたことはうれしい。でも、「お母さんのような女優になりたい」と言ってくれたことが、どうしても忘れられなくて、さみしい…。そんなれいらさんの気持ちに対して、さあやちゃんは「お母さんのような女優になりたいとがんばってきたからこそ、今の自分があって、その今の自分が、また新しいなりたい自分を見つけたんだ」「お母さんのようなお芝居の世界ではなくて、自分は医療の世界で、みんなを笑顔にして、癒せるような人になりたい」という話をします。それを聴いて、れいらさんの思いが変わり、猛オシマイダーのなかからはぐたんとれいらさん、そしてさあやちゃんが出てきます。まぁ、ここから先はプリキュアたちの力で、猛オシマイダーを浄化するわけですね。

そして、ラストの場面。もう一度、お芝居を通じてれいらさんとさあやちゃんが話を始めます。台本にはないセリフばかりのふたりの演技ですが、映画監督はカメラマンにそのままその場面を撮らせます。そこでは、さあやちゃんが新しい自分の進路を見つけたことと、それを喜んで受け入れるレイラさんの気持ちが語られていたわけですが。

まぁ、こんな感じで、今回はどっちかというと「お子さま向け」というより、「いずれ我が子は自立していくんですよ。そのとき、親の思いとはちがった進路を選ぶかもしれないけど」という「親たち向け」のメッセージを満載した回になっていたように思いましたね。

そうそう、「みんなを癒す」キュアアンジュという設定にかかわって、今回、元・クライアス社のダイガンがいい仕事してました。ダイガンはプリキュアたちに確かに倒されたのですが、でも、キュアアンジュの気持ちで癒されて、いまはパップルたちの会社で働いています。「あのときはお世話になった」と、今回もさあやちゃん(=キュアアンジュ)に一言、語っていましたね。

それから、今回は放送開始の早い段階から、プリキュアとれいらさんたちが映画の世界に閉じ込められるという設定で話がすすみました。「これって昔、プリキュア5gogoあたりでくり返し使われた設定だよな~」と思いながら見ていました。また、その映画の世界で、たとえばえみるちゃんが魔法使いになって「キュアップラパパ」(=魔法つかいプリキュアの呪文ですね)と言ってみたり、ルールーちゃんがネコみたいな衣装になってみたり(=それっておそらく、キラキラプリキュアアラモードのキュアマカロンを意識していたのでしょう)…。そういう「お遊び」的な要素が詰まっていましたね。

あと、その映画の世界に閉じ込められていたとき、さあやちゃんは最初「お姫様」の衣装だったのですが、れいらさんとの会話のなかで「医者になりたい」という話ができたあとは、「お医者さん」の服装に変わっていました。そういう衣装のような小さなところでも、今回の物語の流れが反映されているんだなぁ…と思って見ていました。

最後に、予告編を見る限り、来週は「クリスマス」のお話になるようです。ただ、予告編にクライアス社のプレジデント・クライがでてきているので、来週からいよいよ年明けのボス対決に向けての物語が展開するんじゃないですかね。そこに、はなちゃん(キュアエール)の今年の成長のエピソードや、はなちゃんとお母さんとのかかわりが描かれるのではないかと…。


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「あきらめない、まけない」と「私のなりたい○○じゃない」

2018-12-15 10:11:52 | 国際・政治

「力業が過ぎる」自民内からも疑問 突き進む政権に(朝日新聞デジタル2018年12月15日配信記事)

「埋め立てやめろ」「あきらめない」辺野古で1千人抗議(朝日新聞デジタル2018年12月14日配信記事)

すでに報道で伝えられているとおり、昨日、沖縄・辺野古の海に、政府はとうとう土砂投入を開始しました。

新基地建設に反対の声が根強くあり、また、沖縄県知事からの中止要請にもかかわらず、この状態です。

「力技が過ぎる」と自民党内からも疑問がでているそうですが、そういう自民党関係者に対しては「だったら、安倍政権に与党の側からストップかけろよ」「安倍総理・総裁を与党のなかから引きずりおろせよ」と言いたくなります。

「あなたたちが党内から、安倍総理をはじめとする政権側に待ったをかけなくて、だれがかけるんですか?」

「あなたたちはいったい、なんのために政治家になったんですか? それぞれの地元の住民の生活を守るためにではないのですか? 今の自分の姿が、あなたのなりたかった政治家の姿ですか?」と、政権与党の政治家には問いかけたくなります。

当然ですが、「あきらめない」といって辺野古で、あるいは沖縄の各地で、そして日本の各地で、新基地建設に反対する人々の声に、私も賛同します。私も昨日、京都タワー前で夜、行われていた辺野古への土砂投入に反対する人々の集まりに、ほんのちょっとだけ、顔を出してきました。引き続き、いつものとおり私も、「できることを、できるひとが、できるかたち」で、新基地建設反対の動きにつながっていきたいと思います。

ちなみに…。「あきらめない、まけない」ということばを、私の大好きなプリキュアシリーズからとってきて、いつも自分の本のサインを求められたら、そのサインにそえるようにしています。

これにくわえて、最近、キュアエール(=野乃はな)がよくいう「私のなりたい野乃はなじゃない!」というセリフ。これもよく使って、たとえば「こういうことをやらなきゃいけないなんて、私のなりたい住友剛じゃない!」と言うようにしています。

上記の「今の自分の姿が、あなたのなりたかった政治家の姿ですか?」という政権与党の政治家に向けたことばは、キュアエール(=野乃はな)の「私のなりたい野乃はなじゃない!」ということばを少し、アレンジしたものです。

きっと政権与党の政治家も、それを志したきっかけには、どこかで住民の暮らしを大事にしたいという思いがあったはずです。そのきっかけ、良心を取り戻して、ここで安倍政権に対して、与党内部から抵抗してほしいです。

 

 

 


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最近読んだ本をまとめて紹介(2782冊目~2792冊目)

2018-12-09 12:37:42 | 本と雑誌

またまた最近読んだ本がたまってきたので、ここで紹介しておきます。

ちょっと「アナキズム」関連の本が多いかな?

2782冊目:栗原康『何ものにも縛られないための政治学』角川書店、2018年

2783冊目:赤木和重『アメリカの教室に入って見た 貧困地区の公立学校から超インクルーシブ教育まで』ひとなる書房、2017年

2784冊目:内田樹編『人口減少の未来学』文藝春秋、2018年

2785冊目:上原善広『今日もあの子が机にいない 同和教育と解放教育』河出文庫、2018年

2786冊目:栗原康『アナキズム』岩波新書、2018年

2787冊目:栗原康『現代暴力論』角川新書、2015年

2788冊目:村松剛『新版ナチズムとユダヤ人 アイヒマンの人間像』角川新書、2018年

2789冊目:中川右介『サブカル勃興史 すべては1970年代に始まった』角川新書、2018年

2790冊目:徳田雄人『認知症フレンドリー社会』岩波新書、2018年

2791冊目:久原穏『「働き方改革」の嘘 誰が得をして、誰が苦しむのか』集英社新書、2018年

2792冊目:雨宮処凛・萱野稔人・赤木智弘・阿部彩・池上正樹・加藤順子『下流中年 一億総貧困化の行方』SB新書、2016年


 

 


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今日(12月9日)のプリキュアの話です。

2018-12-09 09:42:01 | プリキュア話

おはようございます。

今日は日曜日。いつもどおり、今朝のプリキュアの話を書いておきます。

今回はほまれちゃん(キュアエトワール)のスケート大会&片思いの告白の回でしたね。そこに、ほまれちゃんと母親のエピソードが挿入されています。

予告編を見る限りですが、来週は女優志望のさあやちゃん(キュアアンジュ)と、現役大女優のその母・薬師寺れいらの関係(=舞台の母娘共演)が描かれるようです。きっとその次の回あたりは、はなちゃん(キュアエール)とその母の回になるのではないかと。

ちなみに、今年のプリキュアは「子育て」と「お母さんもたいへんなのよ」という話が、一年を貫く物語として織り込まれているようです。

これまで見た限りでも…。たとえばプリキュアたちがはぐたんという赤ちゃん(=未来のプリキュア)を育てていたり、身近な人の出産や産婦人科医の仕事が描かれたり…。あるいはシングルマザーのほまれちゃんの母、専業主夫のさあやちゃんの父&大女優の母、そして転校前の中学校でいじめられていたはなちゃんを気遣い、支える母等々。いろんな場面で「子育てに励む母の姿」が描きこまれていますね。

まあ、余談はさておき、本編の話ですが。

スケート大会前の緊張感もあるなかで、なかなか自分の気持ちを片思いの相手に伝えられなくてもどかしいほまれちゃん。その片思いの相手は、ハリー。日頃、はぐたんのお世話をしているときのイケメン姿と、本来の姿(ハムスターみたいなんですが、ほまれちゃんは「ねずみ」と言います)。そのイケメン姿のハリーを見ると、つい素直ではないことばを吐いてしまいます。

そんなほまれちゃんの様子を見て、どうしてはげませばいいか…。はなちゃんたちは、なんとまぁ、パップルに相談に行きます。パップルは元・クライアス社の課長で、いまはルールーちゃん(キュアアムール)・えみるちゃん(キュアマシェリ)の所属する芸能事務所を経営しています。まあ、パップルは「それが恋なのよ…」という程度の話しかしないんですけどね。

一方、さあやちゃんはほまれちゃんに声をかけて、ハリーに恋していることがバレバレだよという話をします。さあやちゃんにほまれちゃんは「ハリーはいつか未来に帰っていく。かなわない恋だから」みたいな話をしますが…。そこにハリーが現れたので、ほまれちゃんは「スケート大会が終わるまで、ハリーには会いたくない!」と言ってしまいます。

でも、ほまれちゃんはそれでも、ハリーのことが気になってしかたがない。スケートの練習にも身が入らない。そんな様子を見て、アンリくん(=先週、はじめて男の子からプリキュアに変身して、キュアアンフィニになりましたが)から「自分のスケートをやらなきゃ」みたいなことをほまれちゃんは言われてしまいます。さすがにアンリくん、今週は車イスですね。先週、交通事故で大けがしましたから。

スケートの練習から帰った夜、ほまれちゃんはぼ~っと縁側で星を見上げていました。そこにほまれちゃんの母がやってきて、「なに考えているの? 男の子のこと?」みたいな図星の話をします。その上でほまれちゃんの母は「いっぱい傷ついて、離婚もしちゃったけど、でも、いい思い出もたくさんある。いまでもお父さんのことを好きになってよかったと思っている」という話をします。

そしてスケート大会当日。ほまれちゃんははなちゃん・さあやちゃんに「めいっぱい、フレフレして」と言います。はなちゃんはルールーちゃんに連絡をして、スケート大会の会場のある場所にハリーを連れ出します。そして、はなちゃんたちに励まされたほまれちゃんは、勇気を出してハリーに「大好き」って告白をします。でも、結果は見事にハリーに「ごめんなさい」と言われ、ほまれちゃんの恋は終わります。涙を流すほまれちゃんを、はなちゃんたち他のプリキュアが出迎え、そっと抱きしめます。

でも、そこで気持ちがすっきりしたのか、「こころとからだがひとつになったみたい」というほまれちゃんは、スケート大会で4回転ジャンプを成功させ、見事、金メダルをとります。ハリーに片思いをしたときのドキドキしたり、わくわくした気持ちが、どうやらスケートの演技にもいろいろと好影響を及ぼしていることに気付いたようですね。

そのあと、メダルをとって喜んでいるプリキュアたちのところへ、猛オシマイダーを連れてビシンがやってくるのですが…。でも、まぁ、すぐに撃退されていますね。

まぁ、だいたい、今週のプリキュアの物語は、こんな感じです。

あと、今回は気になる場面がひとつ、前半に挿入されていました。クライアス社の社長、プレジデント・クライが、はなちゃんにまた接近してきました。「希望と絶望は紙一重」みたいなことだとか、なにかいろいろ語って去っていきましたね。今年のプリキュアも残り5回くらいだと思うので、そろそろラストの対決に向けて、何か布石を打ってきたなあ…というところでしょうか。


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11月23日~24日に沖縄・那覇に行ってきました

2018-12-02 22:14:34 | 受験・学校

気付いたらもう今日は12月2日(日)。

ほんと、月日のたつのは早いものです。2018年もあと残り1か月を切ってしまいました。

さてさて、もう10日ほど前の話になりますが、「道徳の教科化」を考える学習会で講師を務めるために、沖縄・那覇まで行ってきました。11月23日(金)~24日(土)の1泊2日です。

ほんとうは10月はじめに行く予定だったのですが、沖縄に台風接近・上陸の恐れのために飛行機が飛ばなくなり、11月23日に延期になった次第です。

詳しい内容はここでは書けませんが…。でも、今回、那覇に行って、教職員組合のみなさんや退職教職員のみなさんと交流をすることができて、ほんとうによかったです。お世話になったみなさんに、この場をお借りしてお礼申し上げます。

なお、今回の那覇入りに関する画像を4枚、ここでアップしておきます。

1枚目は関西空港の夜明け。実は今回の那覇入りに際しても、急遽前日に搭乗予定の飛行機の欠航が決まり、大慌てで朝7時半の便に切り替えたんですよね。なので、まだ外が真っ暗な5時前に家を出て、始発電車で関西空港入りしまして…。それで搭乗手続きを済ませたあと、関西空港で夜明けを迎えた次第です。

2枚目は、今回の「道徳の教科化」を考える学習会の画像です。教職員組合主催の学習会でした。ちなみに30年近く前にも、うちの大学に当時、勤務しておられた日高六郎さんが、沖縄の教職員組合主催の学習会に招かれたそうです。なんか、不思議なご縁を感じました。

3枚目は「壺屋」という地域。那覇市内の牧志公設市場からそう遠くないところにあります。ここは陶芸といいますか、焼物を営んでいるお家がたくさんある地域。ちなみに今回、デイゴの花の絵が描かれた急須をここで買って帰りました。

4枚目は対馬丸記念館の看板です。今回の那覇入りに際して、どうしても行きたかったところです。戦争で本土に疎開中の人びと、特に子どもを多数載せた対馬丸が、米軍の潜水艦の魚雷攻撃で沈められ、命を失った…。その悲しい出来事を忘れないようにするための記念館です。今回はこの対馬丸記念館と、その近くにある「不屈館」にも行きました。「不屈館」は、瀬長亀次郎ゆかりの品々を集めた記念館です。


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今日(12月2日)のプリキュアの話です。

2018-12-02 09:49:01 | プリキュア話

おはようございます。さきほどまで今朝のプリキュアを見てました。

いや~今日のプリキュアは、シリーズ15年目にしてはじめて「男の子がプリキュアになる場面」を描きました。フィギュアスケートの王子さま・若宮アンリくんが、今日、キュアエールたちの力でキュアアンフィニに変身したんですよ~。これはなかなか、すごい! とうとう、やっちゃいましたね~東映アニメーション(笑)

ただ、アンリくんが変身するに至るまでの物語の展開が、これまた「ほんとにお子さま向けアニメ?」というくらい、重くて深い。

ここ何回かのプリキュアを見ていたらおわかりかと思いますが、アンリくんはほまれちゃん(キュアエトワール)といっしょにフィギュアスケートを続けてきた子。でも足首を痛めていて、今度の大会で優勝することを区切りにして、スケートをいったんやめようと考えていました。その足首を痛めながら無理して練習をする姿に、ほまれちゃんはすぐに気付きます。

その一方で、はなちゃん(キュアエール)たちは、アンリくんのスケート大会の応援グッズをいっしょうけんめいつくっています。でも、自分の応援はこれでいいのだろうか…と迷っているときにチャラリートが現れて、「心が折れそうなときほど、どんな小さな応援だってうれしいもの」とか、「自分もキュアエールの応援を忘れていない」といって去って行きます。このチャラリート、見るからにチャラい若者で、今はユーチューバ―で暮らしているんですが、かつてはクライアス社の社員。今年のプリキュアで真っ先にキュアエールたちに倒されて改心した、かつての敵です。

そのあと、アンリくんは「これが最後の大会だ。スケートの王子として終わりたい」と思いながら会場に向かうわけですが…。なんと、アンリくんの乗っていた車が交通事故に遭い、アンリくんは足に重症を負って入院することになります。

最後に大会に出られない上、これでもう二度とスケートができない…。そんな絶望感におそわれているアンリくんの病室へ、ほまれちゃんとえみるちゃん(キュアマシェリ)の兄(=どことなく、アンリくんのマネージャーみたいになっている)がやってきて、なんとか励まそうとします。でも「同情はよしてくれ!」といって、アンリくんは病室からふたりを出ていかせます。

そこへ、ひらひらとクライアス社の社長秘書・リストルの名刺が。リストルは前々から足のケガに悩むアンリくんに接近していました。また、リストルは3週ほど前に一度、プリキュアたちに倒されたはずなのですが(=ちょうど録画が撮れていなかった回です)、社長のプレジデント・クライの力で記憶を書きなおされ、復活します。リストルの記憶が書きなおされていたことは、あとでハリーに出会ったときに、ハリーのことを覚えていなかったことでわかります。

その後、リストルはスケート会場にいるアンリくんファンの絶望感とアンリくん自身の絶望感をつかって、強力な猛オシマイダーを発注して送り出してきます。その猛オシマイダーと対決するために、はなちゃんたちはプリキュアに変身するわけですが…。

ここから、リストルの力で「絶望感の檻」のようなものに閉じ込められたアンリくんと、キュアエールの会話がはじまります。これが今回、見ものですね。

ちなみに、この「檻に閉じ込められた誰かとプリキュアの会話」という展開は、かつてプリンセスプリキュアでのプリンセス・トワイライトとキュアフローラとの会話を思い出させます。深い悩みを抱え、閉じこもった人の心を、周囲の人々がどのようにして解きほぐしけばいいのか…ということを、プリキュアは毎年、どこかで描いているような気がします。

さて、今日の話にもどります。キュアエールは他のプリキュアたちの力を借りて、何度も体当たりして、そのアンリくんを閉じ込めている檻を壊そうとします。でも、その檻がなかなか壊れない。そこでキュアエールはアンリくんに、「自分には応援することしかできない、でも、今の姿が本当になりたい若宮アンリなの?」と問いかけます。

この「相手の良心に問いかける」というのが、プリキュアたちの得意技ですね。また、そこには「どんなに悪いことをしている人でも、人間としての良心はかすかに、どこかに残っているはず。根っからの極悪人はいない」という、人間の存在そのものに対するプリキュアたちの強い信頼感、期待みたいなものがありますね。それを思い出させるエピソードとして、今日はあえて番組冒頭で、はなちゃんの前にチャラリートを登場させたのだろうと思います。

そう問われたアンリくんは、自分のこれまでのスケート生活をふりかえってみて…。自分がだんだんスケートが上手になるのもうれしかったけど、自分のスケートをする姿を見て、みんなが笑顔になってくれるのはもっとうれしかった。そのことに気づきます。そうすると、檻のなかに閉じ込められたアンリくんに変化が現れます。何かが目覚めて、檻から出ようとするわけです。プリキュアたちはこうやって「相手の良心に問いかけ、目覚めさせ、変わろうとするきっかけをつくる」のが得意です。

でも「そうはさせるか」と、リストルはその檻のまわりにトゲのついたつるみたいなものを巻きつけるわけですが…。

それでもなお、檻のなかから手を伸ばして外へでようとするアンリくんに、キュアエールがその手をつかもうと手を伸ばします。他のプリキュアたちも自分のもっている力をキュアエールに届けて、応援します。そして、アンリくんの手をキュアエールがぎゅっとにぎって、アンリくんを引っ張り出そうとしたとき…。
アンリくんの衣装がプリキュアみたいに。ここで、キュアアンフィニ誕生です。プリキュアの歴史上はじめて男の子のプリキュアが登場した場面ですね。

また、プリキュアのように外から働きかける力と、アンリくんのように内側から外へ向かって変わろうとする力、このふたつのちからがつながりあったときに、深い悩みがあって閉じこもっている人がはじめてそこから抜け出そうとすることができる。そのことを暗示した場面のようにも思います。

まあ、ここから先は一応「観客たちの夢の中」という設定で、キュアアンフィニになったアンリくんがもう一度フィギュアスケートの演技をする。その演技をする姿を見て、観客たちの絶望感が和らぐ。そこでプリキュアたちが猛オシマイダーを倒して…という展開です。

そして、ラストの場面では病室にもどったアンリくんが、もう一度自分のなりたい若宮アンリを探すという話をします。その話を聴いて、次週はほまれちゃんがなりたい自分を探すようです。また、どうもさあやちゃん(キュアアンジュ)も、アンリくんの話を聴いて「今までにない自分」を探そうと思い始めた様子です。もしかしたら今後、お母さんのような役者になりたいと思っていたさあやちゃんが、医者になりたいと言い出すかもしれませんねぇ。これまでのストーリー展開だと、そんな感じです。

あと、エール・アンジュ・エトワールの3人のプリキュアの名前は、どれもフランス語で「つばさ」に関係する名前だということ。そのこともアンリくんが語ってました。応援っていうのは、未来に向けてつばさを拡げていく気持ちを支えるものなんだ…みたいな、そんな話といっしょに。

ということで、今日のプリキュアの話、おしまいです。


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