もうひとつの日記帳ブログには詳しく書きましたが、昨日、神戸市の「原田の森ギャラリー」をメイン会場として開催された「ゆめのはこ2008」という、子どもたちのアート活動を中心としたイベントに、娘を連れて参加してきました。
ちなみに、このイベントは、3月27日~30日の4日間行なわれていました。私の本業との兼ね合いで最終日・30日午後のみの参加、メイン会場だけに行くことになったのですが、雨の日にもかかわらず、大勢の人がギャラリーに集まっていました。
さて、このイベントは、子どものアート活動などに取組むある民間団体が中心になって実行委員会をつくり、行政や別のNPO、近隣の大学・短大、高校、企業、地元商店街などがさまざまな形で後援・協力するという形で運営されています。また、主な内容は、子どもの絵や造形作品の展示、おもちゃづくり、泥だんごづくり、クレイアニメ制作などのワークショップ、合唱やダンスなどの発表会といったことでしょうか。さらに、もとは美術館だった原田の森ギャラリーの施設内だけでなく、近隣の商店街・市場などにも子どもたちの作品を展示するとか、逆に近隣の商店街からカフェの出店があるとか、メイン会場と近隣商店街などをまわる「スタンプラリー」で何かプレゼントをもらえるようにするなど、子どものアート展示が近隣地域の活性化にもつながるような取り組みも行なわれています。
実際のイベント開催に向けての準備作業や、子どももおとなもいっしょに楽しめる活動の内容なども重要ですが、たとえば、公共施設の有効活用、近隣地域や行政・企業などとNPOとの連携のあり方など、いろんな意味で、このイベントの企画・運営のあり方からは、私たちが学ぶべきことが多々あるように思います。
特に、大阪市内の旧青少年会館、旧児童館や、人権文化センター、廃校にした小学校などを積極的に活用して、子どもに関する活動やアート関係の活動にとりくむ民間団体が呼びかけ人になって、こうしたイベントを市内各地で、くり返し実施していくというのは、なかなか面白いのではないでしょうか。NPOと行政が協力できるような運営形態を工夫して、子どもたちが身近な生活の場でアートなどの「文化」に触れる事業に取組むというのは、子どもの権利条約(児童の権利に関する条約)第31条にいう「休息・余暇、遊び、文化的・芸術的生活への参加」の権利保障という面から見ても、とても意味あることかと思います。
それこそ、大阪市役所側が「創造都市戦略」なるものをかかげて、「文化」が都市を活性化するという視点から、「官民協働のまちづくり」ということを言うのであれば、私たちがこの「ゆめのはこ2008」のような取り組みから学ぶことは多々あるはずです。そして、こうした取組みに対する行政の支援には、それほどの公的資金も手間もかからないはずです。
「裏金問題」とか、過去の負の問題の対応に大阪市役所は追われていますし、市議会もその手の話題中心にまわっているようですが、市役所側も議会側も、もっとこうした「本当に市民生活が豊かになるという実感が得られるような、そんな施策」を、子ども・青少年に関する施策、文化振興や社会教育・生涯学習にかかわる施策などの領域から打ち出してほしいものです。
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