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できることを、できる人が、できるかたちで

京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

条例「廃止」の日

2007-03-31 21:32:43 | 新たな検討課題

今日は2007年3月31日(土)。いうまでもなく、大阪市の市立青少年会館条例「廃止」の日です。

きっとこの数日、大阪市内12ヶ所の青少年会館では、条例「廃止」及び市職員引き上げを前に、数々のイベントが行われたことと思います。私もそのなかのひとつ、日之出青少年会館に、今日の午後、うちの2歳3ヶ月になる娘を連れて行きました。(これは我が家で娘の面倒を見る人がいなかったのが理由です。また、日之出青少年会館に寄る前に、新大阪駅で「ひかりレールスター」を見せています)

日之出青少年会館では今日、放課後の小学生たちの活動である「こばと会」の終了式と解散式をしていました。ちょうど娘を連れて、その式がはじまった頃に私は行くことができました。手作りおやつを食べながら、子どもたちの歌やペープサート、読み聞かせサークルの方による大型絵本の読み聞かせ、館長さんのあいさつなどがありました。また、「こばと会」の子どもたちだけでなく、その保護者や兄弟姉妹たち、会館職員、ボランティアのみなさんも、その場に集まっていました。そして、この日は「こばと会」だけでなく、識字活動の方も何か集まりをもっておられたようです。

ひとりっ子であまり人づきあいになれていないせいか、今は人前にでると緊張するうちの娘ですが、この「こばと会」の式に出たときは、ちょっといつもと雰囲気がちがっていました。最初こそなれないので緊張していましたが、おやつを食べ、子どもたちの出し物や絵本の読み聞かせなどを見ているうちに、徐々にそれがほぐれていったようです。小学校3年生の子たちが歌をうたっていたときなどは、娘はその歌にあわせて踊ってました。そして、館長さんのあいさつの頃には、スヤスヤ、気持ちよく眠り始めました(笑)

いろんなまちがいや、試行錯誤もあったかもしれませんが、少なくとも青少年会館条例があす以降も存続していたのであれば、私はきっと娘が小学生くらいになった頃、この「こばと会」の子どもたちのなかに混ぜてみたい、って思ったでしょう。また、もしも今後、活動形態を変えて何らかの形で会が続くのであれば、いつかきっと、娘を連れていきたいです。

そんな娘の様子を見て、たった2時間弱ほど「こばと会」の雰囲気に触れるだけで、あの娘がこんなに気持ちよく、スヤスヤ眠れるのは、「よっぽどこの青少年会館、そして「こばと会」が、子どもにとって安心できる雰囲気を持った場所だったのだ」ということではないかと思いました。そして、あらためて、この「ほんとうに安心できる雰囲気を持った場所」を、大阪市内の子どもや若者、その保護者、地元住民、ボランティアの方などとともに、どうやって今後も創り上げていくのか。そこを引き続き、考えていきたいと思いました。ですから、条例がたとえ「廃止」されたとしても、日之出をはじめ、各青少年会館のあと施設等を利用して活動をしている人々とは、前から書いているように、何らかの形でつながりを持ち続けたいな、と思っています。

条例「廃止」を迎えるその日を、娘といっしょに、この日之出青少年会館で、子どもや保護者、会館職員のみなさんと過ごせたことを、私はこれから先も忘れません。「誇り」にすらしたいと思います。

そして、これまで青少年会館各館で働いてこられたみなさん、市教委や教育振興公社で青少年会館事業にかかわってこられたみなさん、今日までほんとうにお疲れさまでした。


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「外部委員」の責任

2007-03-31 07:04:58 | 国際・政治

毎日新聞のネット配信記事 

http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/osaka/news/20070329ddlk27010542000c.html

この記事をどう読むか、いろんな立場がありうるとは思うのですが、私は個人的に「あ、改革本部の機能を少し整理したな」という感想を持ちました。というのも、市政改革本部とは別に、大阪市の場合、やはり外部委員から構成される「市政改革推進会議」というものがあって、その市政改革推進会議の委員長は、市政改革本部員でもあったからです。

もともと、大阪市の場合、市政改革本部は市長以下の幹部級職員と、その幹部級職員にアドバイスをする外部委員から構成されていました。そこから考えると、今までは外部からの委員が、いいかたはよくないかもしれませんが、「内まで入り込んで口をだす」という形で市政改革をすすめてきたのですが、今後は「内まで入り込んで口を出す」のを控え、外部からの大阪市政改革のチェックを、市政改革推進会議においてやっていこう、ということのように思います。

これは、みようによっては、「市政改革本部員たちを逃がした」あるいは「市政改革本部員の側が逃げた」という見方もできます。なにしろ、これから市会議員選挙、さらには市長選挙と続くようですし、市長交代や市議の会派がどうなっていくかによっては、今までと同じ市政改革ができるかどうかわかりません。さらに、いろんな場面で、この市政改革の進め方や実際にすすんでいる改革の内容に対して、批判・非難も出てきています。だから、年度末のこの時期をつかって、本部員の側が「逃げた」、もしくは「本部員を市長側が逃がした」という見方もできます。

しかし、今まで大阪市側から出してきた市政改革の諸提案は、それこそ「内まで入り込んで口を出してきた」外部委員のアドバイスがひとつの裏づけとなって出てきたもののはず。これからいよいよ、市政改革の流れが本格化していくのであれば、この「内まで入り込んで口を出してきた」外部委員たちのアイデア、アドバイスの中身が、はたしてほんとうに大阪市民にとって有益なものだったのかどうか、現実としてあらわれてくるはずです。もちろん、こういう外部委員のアドバイス・アイデアを聞いてきた市長側の責任というものが問われるのですが、しかし、今後の市政改革の流れのなかで、大阪市民にとってかなりつらい状況が生まれてくれば、それはアドバイス・アイデアを出した人の責任も問われてしかるべきであろう、という風に私は考えます。

というのも、私も主に社会教育・生涯学習関係、特に青少年会館の改革関係で、大阪市の行政とはいろんなつきあいをもってきました。「ほっとスペース事業」などのように、外部委員として事業運営に深くかかわることもしてきました。それこそ、私もまた「内まで入り込んで口を出してきた」外部委員のひとり、でもあります。でも私の場合、この前も書いたように、たとえ青少年会館条例が「廃止」になったからといって、自分がかかわってきた事業の「その後」がどうなるか、たいへん気がかりです。また、条例「廃止」後の各館にあつまってきた子どもたちとその保護者、地区住民のみなさんの「その後」も気がかりですし、そこで働いていた職員のみなさんの行き先や今後の働き方、NPOのみなさんの活動のあり方も、とても気になります。

もちろん、事業や条例の切れ目が縁の切れ目と考え、ここで去っていくこともできます。また、要請もされていないのに、外からあまりあれこれ顔を出したり、口を挟んだりするのは控えるべきだ、という考えもあるでしょう。でも、たとえ事業や条例がなくなったとしても、そこで本気になって子どもや保護者、地区住民のこと、NPO関係者や市職員のことを思うと、一個人として、今後も気になることは多多あるし、お手伝いできることは一個人としてやりたいな、と思うわけです。そのくらい、外部委員のひとりとして自分がかかわってきた仕事を大事に思っているし、そこでであったさまざまな人々とのつながりを大事にしたい、という風に思うのです。たとえ条例が「廃止」されようが、事業が「解体・再編」されようが、この間、青少年会館を通じていろんな人たちと積み上げてきたつながりを、私は失いたくないって思うのです。

そこから思うと、市政改革本部の外部委員たちは、本気で市政改革にとりくむ市職員その他の関係者と信頼関係を培い、そこで何かを得たのでしょうか。また、自分たちのかかわった改革の行く末を見届けようと思ったり、あるいは、そこでかかわった人々の暮らし、さらには、大阪市民の暮らしが今後どうなっていくのか、見守っていこうという気持ちはないのでしょうか。立場こそちがえど大阪市の行政に外部からかかわったものの一人として、私は逆に、この市政改革本部に外部委員として入った人々の今後を見守ろうと思います。


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いよいよ大阪市議選ですね。

2007-03-30 16:23:55 | 国際・政治

いよいよ今日から、大阪市も市会議員選挙がはじまります。投票日は4月8日(日)、それまで9日間の選挙戦、ということになります。

さて、私の立場からすると、今回の市会議員選挙での注目ポイントは、ずばり「青少年施策」。あるいは「子ども施策」といってもいいかもしれません。今の厳しい財政状況下で、行財政改革を一方で実施しながら、どの程度「子ども施策」「青少年施策」に力を注ぎ、今までよりもレベルを低下させない、いや、もっといいものにしていくような提案をすることができる候補者か。市議会の各会派が、そういう候補者をどれだけ当選させることができるか。そこを注目したいと思いますね。

特に、「落選運動」というのはあまり好きではないので、「こんな人に当選してほしい」という形で書きますが、やっぱり、この間の青少年会館条例「廃止」の問題をめぐって、その「廃止」提案の持つ問題点について、積極的に大阪市議会で市長側に意見を述べたり、あるいは質問をしたような現職市会議員には、引き続き、市会議員になってほしいと思いますよね。

また、「子どもの権利条約」の趣旨に沿った教育や児童福祉施策の充実を主張するとか、大阪市の「次世代育成支援行動計画」の内容の充実・実施とか、来月からスタートするこども青少年局のとりくみに積極的にかかわろうとする市会議員であれば、私などは応援したいと思いますよね。

さらに、今、大阪市役所側が提案している「創造都市戦略」の中身を精査して、そこにきちんと地元住民の参加とか、子どもの参加ということを位置づけなおして、社会教育・生涯学習や文化振興のとりくみと「まちづくり」のとりくみを連携させていけるような、そんな案の出せる市会議員も、私だったら応援しますよね。

そして、経済面などで生活困難な状況にある家庭の子どもや、障害のある子ども、不登校・ひきこもり傾向のある若者、非行傾向のある若者、いわゆるフリーター・ニートと呼ばれる状態にある若者などに、現状でできる限りのとりくみをやっていこうという意欲のある候補者にも、私だったら当選してほしいな、と思いますよね。

逆にいえば、今までの任期の間、こういったことに現職市会議員がどれだけ積極的に取り組んでくれたのか。そこをよくみたいとも思います。特に、青少年会館条例「廃止」のときや、その前の児童館・トモノス(勤労青少年ホーム)の「廃止」のときに、現職市会議員がどんな様子だったのかを、私だったら注目しますけど。

いずれにせよ、今回の大阪市会議員の選挙、とても重要です。どういう人たちに投票が集まり、どういう人たちが新しい市会議員になって、どんな形で会派が構成され、市長側から出てくる各種の市政への提案に対応するのか。あるいは、その新しい市会議員たちが、どういう形で市長側に対して、市政全般に対して建設的な提案を行っていくのか。私は「青少年施策」や「子ども施策」の部分から、この選挙戦の行方と、当選後の市会議員の動きを、じっと見守っていきたいと思います。


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とうとうここまで来ましたか。

2007-03-29 06:43:05 | ニュース

大阪市経営企画室のホームページhttp://www.city.osaka.jp/keieikikakushitsu/kaikaku/kaikaku_s/kaigi/20070326.html

どうやら、今月27日の「市政改革推進会議」が、急遽中止になったようです。この間の大阪市政のあり方に対して、「もうだまっていられない」と感じている人々のなかから、とうとう、市長に対して「直訴」的な行動に出る人がでてきたようです。

逆に言えば、それだけ、大阪市内でかなりしんどい生活を送っている層の人々の話を、ことここに至るまで、大阪市長側は聞いてこなかった、ということかもしれません。このことは、青少年会館条例「廃止」の問題をめぐっての、大阪市長側の対応を見てもわかります。

今回中止にした「市政改革推進会議」を次に開催する日は未定ということですが、市長だけでなく、市政改革推進会議のメンバーには、ぜひとも今回、「直訴」的な行動におよんだ人々の側の話を、直接聞く機会を持っていただきたいと思います。


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その後の状況、教えてください。

2007-03-25 09:46:39 | 新たな検討課題

もうひとつのブログに私の近況報告(日記)として書きましたが、この2日間くらいの間に、大阪市内12ヶ所の青少年会館「すべて」に、とにかく足を運んできました。

今まで私だけでなく、私のゼミの学生たちもいろんな形で青少年会館の職員のみなさんにお世話になっていますし、条例廃止・市職員ひきあげがいよいよ行われるその前に、ぜひとも今までお世話になったお礼を伝えたくて、大学の卒業式後新学期開始までの比較的時間に余裕のある期間をつかって、ごあいさつにでかけた次第です。正直、今までまわれなかった(まわらなかった)のが惜しいなという気持ちはあるのですが、でも、最後に「大阪市内すべての青少年会館」に足を運ぶことができて、そして、何人かの顔見知りの職員の方とじっくりお話する時間が取れて、ほんとうによかったと思っています。

その職員の方とお話をするなかでもお伝えしたのですが、4月以降、今まで青少年会館を利用して、そこで活動を続けてきた子どもたちや、その子どもの保護者、地元地域の住民のみなさんの暮らしがどのようになっていくのか、私はとても気にしています。また、青少年会館にいた市職員のみなさんのその後も、私としてはとても気になるところです。

今まで青少年会館が条例施設として存在し、市職員配置を通じて守られていたものが、条例廃止・市職員ひきあげという事態によって、「激変」を余儀なくされると私は思っています。その「しわよせ」が、子どもや保護者、地元地域の住民のみなさんにどんな形で現れてくるのか。また、その現れた「しわよせ」に対して、どんな手立てで対応していくのか。そこをぜひ、いっしょに考えていきたいと思っています。

ですから、4月以降、何か「これは?」と思うことがあれば、いい変化・よくない変化のどちらでもかまいませんので、遠慮なくお知らせください。また、私自身、今後も時間の都合さえつけば、市内12ヶ所の青少年会館のあと施設のところに、できるだけ足を運びたいと思っています。今後とも、どうぞよろしくお願いします。


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情報公開度が高まると市民側・市役所側双方が問われる

2007-03-19 11:23:46 | 新たな検討課題

つい最近のどこかの新聞記事で、大阪市役所の情報公開度がアップしたいう趣旨の報道があったように思います。その「おかげ」というわけではないのですが、例えば市役所に対する市民側からの各種の要望や、市民団体などと市役所側の交渉状況なども、大阪市役所のホームページからよくわかるようになりました。

特に、大阪市市民局のホームページでは、昨日書いたように「市民の声」に寄せられたさまざまな意見や質問とこれに対する市役所側の回答だけでなく、「団体等との交渉状況」というページで、さまざまな市民団体から出された大阪市政への意見・要望などと、これに対する市役所側の見解などがわかります。これ、市民局のホームページから、例えば各区役所や健康福祉局といった他部局などへの市民団体などの交渉状況もわかるので、とても便利です。

で、その交渉状況をいろいろ市民局ホームページ上でみていると、面白いですね。例えばある市民団体から(これはどちらかというと、解放運動や施策に対して批判的な団体でもあるんですが)、次のような要望が出されているんですよね。

「中高生の居場所、自己実現活動、ひきこもりやニートなどの諸課題に対応できる適切な設備と専門職員が配置された総合的な青少年施設(事業)を自治体の責任で建設し、青少年の事業・活動等を地域ネットワークの中で充実させること。」

実はこの要望の内容、今までこのブログを見ていた人ならわかると思うんですが、この前条例「廃止」をむかえ、来月から事業が「解体」されてしまう、今までの大阪市の青少年会館事業が担ってきたことそのものなんですよね。実際、そういう回答を、確かこの市民団体に対して、大阪市側はしていたように思います。

このように、いま、大阪市役所が取り組んでいる、市民側からの要望や意見・質問等のインターネット上での「公開」制度には、次のような機能があることも見えてきました。つまり、この制度の導入によって、市役所側の市民の要望に対する対応度も明らかになるとともに、実は市民側の大阪市政に対する理解度も明らかにされてしまう、ということです。

と同時に、前述のように「中高生の居場所、自己実現活動、ひきこもりやニートなどの諸課題に対応できる適切な設備と専門職員が配置された総合的な青少年施設(事業)を自治体の責任で建設し、青少年の事業・活動等を地域ネットワークの中で充実させること」という要望が、解放運動関係以外の団体からも出るということは、このような事業の展開が、全市的にも求められている、ということ以外のなにものでもありません。

ということは、今まで青少年会館が展開してきた各種事業には、大阪市内青少年一般を広く対象としたものが多々含まれているということであり、「なんでそれを条例廃止・市職員引き上げ・事業解体といったことにしなければいけなかったのか?」という根拠が、今もってなお薄いものであるということを示している、ということになりますよね。市役所側が先の質問に対して、「青少年会館でやってる」という回答をするということは、論理上、「青少年会館でやってる事業は、全市的にも展開が求められている事業である」ということを、市として認めた、ということになりますからね。

こんな風に、大阪市の情報公開度、特にインターネット空間上での市民と市役所との交渉経過等に関する情報公開度が高まると、市民側・市役所側双方のあり方が問われてきます。つまり、「なんでこんな要望の出し方をするのか?」という形で市民側も問われるし、「どうしてこういう返答になるのか?」ということで、市役所側も問われるということです。


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久しぶりの「市民の声」での質問

2007-03-17 19:29:00 | 大阪市役所への質問(再開後)

さっき、久しぶりに大阪市市民局のホームページ「市民の声」から、今の大阪市の人権行政に関する審議会の動向と、次世代育成支援行動計画の見直し状況について、下記のような質問のメールを送りました。

ちなみに、「市民の声」に質問を送った内容と、市役所(市教委を含む)からの返答の概要は、これ、全部、大阪市役所のホームページ上に今、アップされています。当然ながら、去年の秋、青少年会館条例を「廃止」・市職員引き上げ等の地対財特法期限後の事業等の調査・監理委員会が出した「まとめ」に対する私の質問と、これに対する市役所側の返答なども、すべて、ホームページ上で公開されているわけですね。

このように、今後、「市民の声」を使って、みなさんが大阪市の青少年施策について何がしかの要望を出されたり、質問・意見を出したことと、これに対する市役所側の返答などは、すべて、大阪市役所内で記録される、ということです。ということは、大阪市役所側が市民からの青少年施策に関する要望や質問、意見などの何を受け入れ、どのように施策に反映させたのか(させなかったのか)も、このようなプロセスを通じてオープンになっていく、ということでしょうか。

だとしたら、今後、大阪市の青少年施策について何か疑問を感じたり、要望・意見のある人は、積極的にこの「市民の声」を使って、市役所側に出していきましょう。

<以下、今日の質問>

前略、昨年11月末に出された「地対財特法期限後の関連事業等の総点検調査結果に基づく事業等の見直し等についての市長コメント」のなかで、市長は今後の人権行政のあり方については、昨年12月1日、大阪市人権施策推進審議会に諮問したとあります。
その後、すでに3ヶ月以上の月日が過ぎておりますが、大阪市市民局のホームページを見る限り、この審議会で今、どのような議論が行われているのか、よくわかりません。
また、大阪市の青少年会館条例が先日、廃止されたこと及び子ども青少年局(仮称)の設置にともなって、大阪市の次世代育成支援行動計画の改定作業も必要になってくるかと思われますが、これも昨年12月に会議が開かれて以来、どのような検討が行われているのか、市民局ホームページからではよくわかりません。
そこで、現在の大阪市における人権行政及び次世代育成支援行動計画の検討状況について、具体的にご教示願います。草々


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条例「廃止」をむかえて今、思うこと。

2007-03-17 10:40:43 | 新たな検討課題

とうとう、2007年3月15日(木)の大阪市議会で、大阪市の青少年会館条例の「廃止」と、それを前提にした2007年度の青少年施策関連の予算案が決まりました。

今までこのブログや他の場面などで、いろんな理由をあげて「こういう施策のあり方はおかしい」といい続けてきた私にとって、この決定が到底、納得できるものではないことはいうまでもありません。ただし、今年2月にこのブログのタイトルを変えた段階から、こういう結論が大阪市議会において出されるであろうことは「想定内」の出来事でしたので、たいして驚いてもいません。「とうとう、ほんまにやりよったな」というだけのことです。

さて、いよいよ既存の青少年会館事業の「解体」が決まったわけですから、ここからが大阪市の今後の青少年施策づくりの正念場、ということになります。

はっきりいいますが、今まである施策を「解体」するのは、いくら「抵抗勢力」というべきものがあれこれ出てくるとはいえ、新しい施策をつくるのに比べてみたら「簡単」なんです。「そんなもん、今あるものをぶちこわすだけ」ですから。

要するに、「そんなんやめとけ!」「これ、つぶしてどうなるねん?」「この施策、ほんまは大事やねんぞ!」というような反対の声には一切耳を貸さず、「とにかく、全部白紙にもどすまでつぶしたる!」と強引に動けばいいだけのことですから。

しかし、今まである施策をぶちこわして一旦、更地にした上で、現在の状況にマッチした施策をつくっていくのは、大変な労力と手間がかかるものです。今ある施策だって、今ある形に至るまでには、試験的事業の実施からさまざまな試行錯誤を経て、ようやくある糸口からなら市の施策になりうるというものを見つけて、ようやくできあがったものです。そして、一度枠組みができあがってからも、その枠組みをくり返しくり返し手直しして、その時々の現状に沿う形で作り直して、維持・向上をはかってきたものなのです。

大阪市の青少年会館事業も同じで、私は「ほっとスペース事業」が入り口になってこの数年間、青少年会館での仕事とかかわってきましたが、4館でその試験的な事業を開始してからこれを12館全体で展開するに至るまで、確か3年~4年近くの月日がかかっています。その間、くりかえしくりかえし私のほうから、現場職員の人に「課題のある青少年支援」を社会教育施設で行うことの意義や、そのために必要な実践的なノウハウを説明したり、あるいは、事業開始後もケース会議などで何が大事なのかを語ってきたりもしました。

また、大阪市教委や教育振興公社の方とも、この事業のスーパーバイザー的に関わってくださった専門家の方とも、例えばこの事業の維持向上のために何が必要なのか、全市的な青少年施策の枠組みのなかでこの「ほっとスペース事業」はどう位置づくのかなど、いろんな話し合いを積み重ねてきました。

さらに、「ほっとスペース事業」にかかわるNPOのなかには、もともと私が大学院生時代からお世話になっていた団体もありますが、あらためてこの事業のいろんな場面で話し合い、彼ら・彼女らのノウハウなどからあらためて学ぶことも多々ありました。

そして、こういう事業展開が可能だったのは、青少年会館の「ほっとスペース事業」に行ってみようと思う子どもたちと、そこに通わせてみようと思う保護者たち、学生や地域住民のボランティアさんたちの協力があってのことです。

また、あらためていうまでもなく、1970年代の青少年会館の設置以来、近隣地区の「課題のある子どもたち」をいろんな場面を通して受け入れ、青少年育成のために尽力してきた人々のあゆみがあったからこそ、「ほっとスペース事業」もその青少年会館の「伝統」にうまく接続する形で位置づくことができたのだと思います。

そういった、子どもや保護者、地域住民、学生ボランティア、青少年会館の現場職員やNPO、市教委や教育振興公社の職員、他分野の専門家の方など、いろんな人の思いとノウハウ、努力の蓄積によって、「ほっとスペース事業」が何年もかけて準備・実施されてきたわけです。

このような青少年会館での「ほっとスペース事業」の展開に、「市民と行政のパートナーシップ」による「新たな青少年施策の創造」ということを見るのは、私だけでしょうか。あるいは、「地域住民とNPOと行政がいっしょになって、子どもや保護者にとってよい施策をつくろうと努力してきたあゆみ」を、大阪市の青少年会館事業に見ていくことだってできますが、それについて、大阪市政の上層部や市議のみなさんはどう考えるのでしょうか。

大阪市の各地域の住民やNPOの「創造性」というものは、日々、いろんな悩みをかかえながら暮らしている子どもや保護者の「生活の場に根ざしたとりくみ」のなかで発揮されてこそ、ほんとうに「都市再生」へとつながっていくのではないでしょうか。

あるいは、社会教育・生涯学習や文化施策、人権施策、児童福祉・障害者福祉・高齢者福祉の分野などにおいて、大阪市の現場第一線職員の人々が、各地域の住民やNPOの人々を見ながら考えたり、やってみようと思ったりする取組みのなかに、ほんとうに「都市再生」につながる「創造的な営み」はないのでしょうか。

少なくとも私は、大阪市内の各地域の住民やNPOのみなさん、大阪市の現場第一線職員のみなさんが持つ、「生活の場に根ざした創造性」というものを信じます。そして、それを支え、励まし、それが充分に発揮できるような環境を整えることこそ、これからの青少年施策に限らず、大阪市の施策全般にわたって必要なことだと考えます。

このことを、青少年会館条例「廃止」を迎えた今、あらためて、このブログを通じて訴えたいと思います。


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当面、仲間のみなさんにお願いしたいこと

2007-03-15 10:59:20 | 新たな検討課題

それから、このブログをどれだけみている「仲間」の方がいるかわかりませんが、当面、みなさんに「お願い」したいことがあります。それはだいたい、次のとおりです。

まず、今の大阪市議会の状況から考えると、このままでいけば大阪市の青少年会館条例は「廃止」となり、青少年施策に関する枠組みも予算も、大阪市は「子ども青少年局(仮称)」の設置により、大幅に変更されることになります。そのことは、前々から書いてきたように、私としてはとても納得のいくものではありませんが、現実に今起きていることととして理解して、その現実に沿った対処を考えていくしかありません。

と同時に、先ほどの書き込みでも少し触れましたが、「今まで青少年会館があること」によって支えられてきた子どもや保護者、周辺地区の住民の暮らしが、今回の措置に伴って、さまざまな変化を生じてきます。そのなかにはもちろん、いい面での変化もあるでしょうが、私の予想では、支障をきたすようになる方向での変化が多々あると思います。

そこで、ここからがお願いなのですが、すでに「廃止」を前提にして現在、12館ある青少年会館ではいろんな事業の「しめくくり」への対応が行われていると思いますが、その段階から見えてきた子どもや保護者、周辺地区住民の生活上の変化について、例えば「ここはかえってよくなった」「こういう面で困っている」「こういう点で先が見えなくて不安だ」など、できるだけ具体的に何がどう変わっているのか、みなさんの「声」を集めてください。

このとりくみは、利用者団体ができているところであれば、その団体がやればいいでしょうし、今、青少年会館にかかわっているNPOの人たちであっても、現場職員の人であってもかまいません。あるいは、こういう声を集約するグループを独自に立ち上げてもいいと思います。まずは、どんな変化が起きてきているのか、現状をきちんと把握するところから、今後の対応をいっしょに考えていきましょう。


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あちこちでものを言っていきましょうよ。

2007-03-15 10:45:01 | ネット上でのバッシング考

おもしろいですね、アクセス解析を見ていると。ここ数日、体調が思わしくなかったことと、本業の仕事が忙しくてなかなかこちらのブログに書き込めなかったのですが、昨日からまた書き込み始めると、とたんにアクセス回数が増加します。

なかには、あいかわらずnun.nuというアドレスを使って、どこからアクセスしたのかわからないように、自分の足跡を消すことができるようなリンクの貼りかたをした人のところから、私のブログにアクセスしてくる人もいるようです。まぁ、これはきっと、どこかにある私のファンサイト(ファンブログ?)か、あるいはそれに類する掲示板などからのアクセスだと思うので、とりあえず「ありがとう」とだけ言っておきましょうか。

それにしても、私、思うのですが、前にも書いたように、大阪市の青少年施策がこのままでいいのかと思う人、あるいは、青少年会館条例の「廃止」について疑問を感じている人の側からの情報発信の量が、やっぱり、少ないですよね。

その分、ネット空間上ではどうしても私のブログが目立ったような形になってしまうし、私のブログに対して、応援メッセージももちろんありますが、余計なことをネット空間上のあちこちで書き込まれるということにもつながっているような気がします。

やっぱり、この青少年会館条例の「廃止」問題や大阪市の青少年施策のあり方について、「これ、なんかおかしいのとちがう?」と思った人は、ネット上に限らず、クチコミでも、チラシでも、電話でも、どんな形でもいいので、あちこちでものを言っていきましょうよ。

特に、クチコミとか、喫茶店や飲み屋での話し合いとか、小さな学習会とか交流会とか、ネット空間上や新聞・テレビなどのマスメディアで出てこない形での取り組みは「おすすめ」ですよ(笑) これだと、ネット空間上でしかいろいろいえない人たちには、まったく把握不可能でしょうしね。でも、リアルに、「大阪市の青少年施策はこのままでええんか?」「青少年会館が存続できなくなることで、子どもらの暮らしがこんなに状況変わったやないか!」みたいな話は、じわじわ、じわじわと、あちこちに伝わっていきますからねぇ。

それから、今後、青少年会館条例「廃止」後の子どもの様子がどうなっていくのかについては、私もいろんなルートから話を聞きたいです。できれば4月以降、くりかえし大阪市内の青少年会館所在の各地区をまわりたいと思っていますので、各地区のみなさん、子どもを含めた利用者のみなさん、情報提供をよろしくお願いします。


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課題のある青少年支援の総合プランは必要

2007-03-14 11:50:13 | 新たな検討課題

ようやく少し、体調も回復してきて、ブログにも書き込むゆとりができてきたので、そろそろ復活します。

今頃はおそらく、大阪市議会において、青少年会館条例の「廃止」案が2007年度予算案といっしょに審議されている頃でしょうか。両方とも可決・成立を回避するのが難しい状況にあることは百も承知ですが、少なくとも条例「廃止」案の可決・成立に協力した市会議員のみなさんには、「このあと、大阪市内の青少年施策がいろいろ混乱したときには、みなさんの判断も本当にこれでよかったのかどうか、市長側、あるいは市役所や市教委側とともに問われてきますよ」ということを、あらためてここで言っておきたいと思います。

と同時に、近々、大阪市議会議員の選挙がありますが、そのときに、大阪市の青少年施策について、各市会議員候補が何を言っているのか、投票権のあるみなさんはよく見ておいたほうがいいでしょうね。少なくとも、「教育と福祉の○○」とか、「子ども施策の充実」とかいろいろ選挙に際して各候補はいうでしょう。でも、その各候補が条例「廃止」案や青少年会館に関する議会でのやりとりでどういう態度をとってきたのか。大阪市議会の会議録検索システムを使えば、どういう発言をしたのかが現職議員であれば検索可能ですので、一度、確かめてみてもいいのではないでしょうか(もちろん、最新の会議録は検索システムでもデータが更新されていない場合があるので、分からない部分がどうしても残りますが)。

それはさておき、昨日は大阪府下某市の人権文化センターで、「課題のある青少年支援」をどういう枠組みで今後すすめていくかについて考える学習会があって、私が講師で呼ばれました。そこで、自分の昔(特に大学院生時代)から今に至るまでの、研究の世界というよりは、具体的に「不登校」の子どもたちとかかわったり、子どもの人権救済・擁護などに関する実践活動のあゆみを、あらためてふりかえって話をしました。

そこで話をするなかで、私が社会教育施設での課題のある青少年支援の枠組みづくりにこだわり、さらにそれを各自治体レベルでの総合的な子ども育成計画のようなもののなかに位置づける必要があると感じてきたのは、まさに、実践活動の現場で、子どもや保護者、NPOや地域の人々、そして行政職員や学校の教員など、いろんな人たちのもつ可能性と限界の両方を「身をもって知る」という経験をつんできたからだ、ということにあらためて気づきました。

つまり、自分の経験してきたことを通して、例えば、民間団体や個人のレベルで動けること・動けないこと、行政機関や学校のレベルで動けること・動けないこと、現実的な個々の子どもからみえてくる諸課題など、いろんな要素を整理していくと、「いますぐ動く力のある民間団体や個人を、行政機関や学校などの公的部門がサポートしながら、現実的な子どもの諸課題に対応していく枠組みの共有」ということが、とても重要な意味を持つことに気づいたのです。

そして、そのプランを描くときに、私がいちばん今まで参考にしてきたものであり、今まで経験してきたノウハウをつぎ込んできたのが、大阪市内12館の青少年会館でやってきた「ほっとスペース事業」だったんだなぁということを、昨日、学習会で話すなかで、またあらためて感じました。

「いますぐ動く力のある民間団体や個人を、行政機関や学校などの公的部門がサポートしながら、現実的な子どもの諸課題に対応していく枠組みの共有」という課題。これはまさに、大阪市の青少年施策が直面している大きな課題であると思いますし、来月には発足する「子ども青少年局(仮称)」が早急に取り組むべき課題でもあると思います。これからしばらくは、このことについて、私の思うところを、本業との兼ね合いをみながら、このブログで情報発信していきたいと思います。


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気づけばアクセス4000回突破

2007-03-08 10:13:34 | ネット上でのバッシング考

このところ本業でやるべき仕事が多い上、体調がすぐれず、なかなかブログの更新まで手が回らないのが実情なのですが、それでもこの「大阪市の青少年施策を考える」ブログは、昨夜、旧ブログの頃から通算して4000回アクセスを達成しました。

いろんな思惑があってこのブログを見ている人がいるようですが、今はとにかく、大阪市の青少年会館条例「廃止」という方針を支える理由の問題点を指摘するとともに、これから先の大阪市の青少年施策の動向について、「こういう方針で、こんな取組みをする必要があるのではないか?」ということだけは、時間を見つけて、このブログから積極的に発信していきたいと思います。

とりあえず、体調が回復し、急ぎの仕事がなんとか片付くまでは、更新があまり進まないかもしれませんが、それまで今しばらくお待ちください。


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