先ほどは9月17日放送分のプリキュアの話を書きましたが、今度は9月24日放送分のことを書きます。
さて、9月17日放送分について、ラストで、かつて敵だったミノトンがプリキュアたちに浄化され、改心してお礼を言う場面があったこと。また、そのことをふまえて、かつて敵だった存在が改心して、これからプリキュアたちになんらかのかたちで絡んできそうなこと。そのことを私は書きましたが…。この9月24日放送分ではさっそく、お金に苦労する美大生になったかつての敵・バッタモンダーが、ましろちゃん(キュアプリズム)の絵本作家になりたい夢を励ます物語が描かれます。この何年かそうなのですが、「かつて敵だった存在が改心して、プリキュアたちの手助けをする」というパターンが、毎年の物語のなかで現れますね。
では、実際にバッタモンダーがどうやってましろちゃんを支えていくのかを見ていきますと…。まず9月24日放送分の冒頭では、バッタモンダーが木造の古いアパートで、カップめん食べながら、プリキュアたちへのリベンジを考えているシーンが描かれます。また、どうもそのバッタモンダーの部屋のとなりには、カバトンらしき人物もいますね。ただ、バッタモンダーはお金に困っているようで…。建設現場の警備のアルバイトに出かけます。
他方でましろちゃんは「プリンセスの花園」という絵本を仕上げて、他のプリキュアたちとともにソラシド市の図書館に行きます。これで10冊目の絵本のようで、その絵本の読み聞かせを図書館でやるようです。ましろちゃんは歩きながら、他のプリキュアたちに「絵本作家になりたい」という夢を語ります。その話をアルバイトに行く途中のバッタモンダーが聞きつけ、「夢をぶっつぶす」と誓います。
さて、図書館での読み聞かせですが。女の子たちは静かに聞いてくれているのですが、男の子たちは「つまらない」といって、部屋を出ていきます。その様子を見て落ち込むましろちゃんに、保育士志望のアゲハさん(キュアバタフライ)は、「気にすることない。絵本が嫌いな子もいるから」と伝えます。
そのあと、プリキュアみんなで花畑に行きます。でもましろちゃんはみんなといっしょに居る気になれず、少し離れた場所でスケッチをすると言います。そこで白いちょうちょのスケッチをしようとしたら、ちょうちょが逃げていきます。そこへ、美大生・紋田と名乗る人物(=バッタモンダー)が現れます。
美大生・紋田が「自分で描いた絵」というものをスマホで見て(=バッタモンダーがネットで拾った絵ですが)、ましろちゃんは「私は全然ダメ」といって、さっきの図書館での出来事を話します。「絵本作家になれたら…」というましろちゃんに、美大生・紋田は「自分の作品をつくるなら、悪く言われることもある。それは避けられない」と伝えます。
その美大生・紋田にましろちゃんは「(悪評がでたとき)いつもどうしているの?」と聞きます。紋田は「なんとも思わない。覚悟があるから」と。そんなところに、他のプリキュアたちが集まってきます。ましろちゃんは「紋田さんの絵をみんなに見てもらう」というのですが、ソラちゃん(キュアスカイ)が見ているのは白いスケッチブック。アゲハさんは問題に「どこかで会った?」と声をかけます。そしてエル(キュアマジェスティ)は、紋田のアタマの上にバッタが止まっているのを見て「バッタ、バッタ」と言います。それを聞いて、紋田はびっくりして逃げ出そうとします。
そんなときにスキアヘッドが現れ、公園で遊んでいる人のスケボーにアンダークエナジーを注ぎ、「キョーボーグ」にします。プリキュアたち4人が先に変身したあと、エルが紋田のアタマの上のバッタを逃がして、キュアマジェスティに変身します。
キョーボーグは今まで以上の強敵で、かなり動きが素早くて、プリキュアたちの力では簡単に止められません。キュアマジェスティの力でも、キョーボーグはなかなか止まりません。「どうすれば…?」と思うプリキュアたち。でも、キュアスカイたちは「相手が強くても、いつもどおりたたかう。大切なものを守るため」と、あらためてたたかう覚悟を示します。そのとき、キュアプリズム(ましろちゃん)は「紋田さん、わかったよ!」と思います。このあと、キュアウィングに力を集めて空からキョーボーグを封じ込め、ラストはマジェスティ・クルニクルン(=9月17日に登場した5人の合体技のためのアイテム)を使って、キョーボーグを浄化します。その様子を見て、紋田は「前より強くなってる!」と驚きます。
ラストの場面ですが…。紋田=バッタモンダーは、「これでキュアプリズムの夢はつぶした」といったんは思うのですが、ましろちゃんが紋田の前に現れて、「紋田さんのおかげで、自分の気持ちがはっきりした」と伝えます。ましろちゃんは「みんなが自分の絵本を面白いと思わなくても、私は絵本が大好き」「これからも絵本を書き続けて、絵本作家を目指す。目標に向かってがんばる」「紋田さんもすてき」というのです。それを聞いて紋田は「応援されるの、はじめて~」と思う。そこで、今回の物語はおわりです。
まあ、こんな感じで、美大生・紋田=バッタモンダーと気付かないましろちゃん(キュアプリズム)が、紋田の悪意のある発言をいいように誤解するなかで、ましろちゃんの絵本作家になりたい気持ちを高めていく。紋田=バッタモンダーは、ましろちゃんのその誤解のおかげで、自分が何かの役に立ったと実感する。そういう物語に今回、仕上がっていますね。なかなか、面白い展開だと思います。このあとも美大生・紋田が登場するのか? ミノトンやカバトンも改心した姿を見せるのか? いろいろと興味深いですね。ちなみに次回(10月1日)は、スポーツが得意なソラちゃんが、野球というスポーツのことがよくわからないまま、野球部の助っ人になる話のようです。