一連の組立体操(通称・組体操)をめぐる問題は、徐々に議論が落ち着きを見せているようで、正直「ホッ」としています。
ここであらためて自分が何をこの問題で発信してきたのかをふりかえる意味で、今年2月前半(主に2月4~10日)にツイッターのアカウント(@tsuyo0618)で自分がつぶやいたことを転載しておきます。
これを転載しておきますと、組立体操の危険な技の「規制」を求めてきた側の「ゆらぎ」と、私の主張とのちがいが明確になると思うので。
https://twitter.com/tsuyo0618/status/695037333800812544
@tsuyo0618 2月4日 タワーやピラミッドは危ないとして、おじょ~の学校でやってるような組体操の「横に広がる」技や「寝転んで起きて」を使う技も含めて全部止めるの? RT @kyoiku_shimbun: 組体操のけがは避けられない 中止したほうがよい http://buff.ly/1o5Oi7w
https://twitter.com/tsuyo0618/status/695038429638193158
@tsuyo0618 2月4日 タワーやピラミッドのような高さにこだわる技には確かに加重や落下の危険度が高い。でもそれは組体操の技の全てではない。もっと重大事故事例から軽いケガまでの対応関係と組体操の練習や本番の実施状況などを精査して、何が一番危険な技でどれがまだマシでどれが安全か、具体的に示してほしいよなあ。
https://twitter.com/tsuyo0618/status/695040141237178368
@tsuyo0618 2月4日 脇で組体操の議論見てると、確かに危険な技やりすぎなのをどうにかしろとは思う。だけど、他方で今の批判的な議論も別の意味で危ないと思う。特に組体操の実施が学習指導要領に書いてないことを持ち出して批判的に言う論調は、とても危ない。
https://twitter.com/tsuyo0618/status/695042321713201152
@tsuyo0618 2月4日 だから危険な組体操の批判も学習指導要領に書いてないことを問題にするんじゃなくて、まずはいまどきの子どもの体力・体格とその危険な技をやることとの関係についての学校現場の理解と、やるにあたっての準備や事故防止策のあり方に的をしぼって問題にすべきだと思うけど。
https://twitter.com/tsuyo0618/status/695043684077711360
@tsuyo0618 2月4日 ついでにいうと、とにかくまずは知られていない事故の危険度を訴えるときと、本格的な事故防止策を立案するときとでは、データや事例の集め方や検討のしかたは違ってくるはず。組体操の批判についても、前者から後者への移行がそろそろ必要だと思います。
https://twitter.com/tsuyo0618/status/695530785936248832
@tsuyo0618 2月5日 住友剛さんが産経ニュースをリツイートしました
これって組体操での重大事故防止の必要性は認めるものの、他方で学校現場での実践に対する中央政界の介入開始の合図ともとれるんですけど。こういう対応が先例になり、後々子どもも保護者も現場教職員も自分たちの首を締めないか、心配。
https://twitter.com/Sankei_news/status/695522211080187904
https://twitter.com/tsuyo0618/status/695620689974300672
@tsuyo0618 2月5日 いじめの重大案件への対応に絡ませて「道徳の教科化」推進したり、部活顧問の暴力を苦に自殺した高校生の問題を契機に高校の専門学科廃止をたくらんだ政治家がいるような状況下では、「組体操」規制が危険な技だけの禁止にとどまらず学校の他のことにまで波及しないか、注意しておく必要がありますね。
https://twitter.com/tsuyo0618/status/695621559847759872
@tsuyo0618 2月5日 「惨事便乗型」の教育改革の手法にうまくのせられず、本当に必要な子どもの安全管理策や子どもや保護者、学校現場への支援策「だけ」をやるとか、あるいは他の不必要な改革は極力やらせないとか、なにか工夫が必要なところではないのかな~と、ここ2~3日の「組体操」関連の動きを見て思いますね。
https://twitter.com/tsuyo0618/status/696897200232620032
@tsuyo0618 2月9日 本気で事故防止に取り組みたいから組体操の規制というのではなくて、「何やらメディアを通じて大騒ぎしている人が増えたし、国会にまで批判の声が届いたから、とにかくガイドラインでも出しておこうか」というレベルの規制というのは、これ、教育行政の「その場しのぎ」でしかないですからね。
https://twitter.com/tsuyo0618/status/696898884790947840
@tsuyo0618 2月9日 本気で組体操の事故を防ぎたかったら、熱心にやってきた学校を一つ一つ誰かががまわって、①事故の危険性がどの程度あるのかを説明する、②代替プランとして運動会でどんなことするのか一緒に考える、③そのための教職員研修等の時間確保やアドバイザーを派遣できるための条件整備を行う、が必要。
https://twitter.com/tsuyo0618/status/696915084342235136
@tsuyo0618 2月9日 この危険な組体操に関する規制の話もそうだし、あるいは「多様な教育機会」の例の法案の話もそうだけど、行政サイドの動きにも批判的な目を向けたいけど、同時に今まで仲間だと思っていた側の話にも「ほんまにそれでいいの?」と思うことが最近目につくようになってきましたね。
https://twitter.com/tsuyo0618/status/697243373925564416
@tsuyo0618 2月10日 だからこの組体操の問題、私は命の危険に本当に関わるようなことは一定の規制をするとしても、どの程度まで学校現場で子どもと教職員と保護者、地域住民が試行錯誤したり、失敗したりする余地を残すかという観点からも議論してほしいんですよね。あらゆるリスクを排除する形で対応するのではなくて。
以上が2月前半に私がツイッター上でつぶやいたことです。
この内容をふまえた上で、次のヤフーニュースで配信された組立体操の危険性を強くこの間指摘してきた人の記事を読んでください。
全廃か存続か 「安全な組体操」の可能性を探る ピラミッドとタワーはどこに向かうべき? (2016年2月28日 8時35分配信)
http://bylines.news.yahoo.co.jp/ryouchida/20160228-00054847/
この記事と、私がツイッターでつぶやいた一連の内容とをよく比較してください。
「それって今月初めにツイッター上で私が言ったことと、かなり重なってますよね?」ということと、「どうしてこの程度のことを、組立体操の危険性を指摘する際に考えられなかったの?」ということ。その2点を私としてはこの記事から考えてしまいました。