1973年に女子テニス世界チャンピオンのビリー・ジーン・キングと、男子元世界チャンピオンのボビー・リッグスとの間で行われた世紀の試合、Battle of the Sexes(性差を超えた戦い)を映画化。エマ・ストーンとスティーヴ・カレルが共演しています。
バトル・オブ・ザ・セクシーズ (Battle of the Sexes)
1960年代からテニス選手として活躍し、1972年にグランドスラムを達成したビリー・ジーン・キング(エマ・ストーン)は、優勝賞金が男性選手のわずか1/8であることに怒り、全米テニス協会を離脱。仲間の女性選手たちといっしょに女性テニス協会を立ち上げます。
すると、フェミニズム運動の旗手でもあったビリーに、かつての男子世界チャンピオン ボビー・リッグス(スティーヴ・カレル)が、男性選手の優位性を証明すべく、勝負を挑みます。ボビーの挑発に乗ることをよしとせず、ビリーは彼の申し出を一度は断りますが...。
ビリー・ジーンのことも、この試合のことも知らなかったのですが、ビリーはクリス・エバートやナブラチロワの少し前に活躍した選手なのですね。日本ではキング夫人の名で知られ、テニス漫画の”エースをねらえ!”にも登場したことがあるそうです。^^
ビリーは、世界4大大会を制した実力のある選手であるとともに、女子テニスの地位向上に貢献し、男女同権運動や同性愛者の人権運動にも携わってきました。2009年には、こうした長年の活動に敬意を表して、オバマ大統領から大統領自由勲章が贈られています。
いわゆるフェミニズム映画ですが、ユーモアを交えて軽やかに描かれているところがとてもよかった。ビリーが男女格差に疑問を持ち、行動を起こしたことは、自然な思いとして理解できましたが、だからといって眉を吊り上げるのではなく、美しくしなやかに、彼女らしいやり方で戦っていく姿に好感がもてました。
眼鏡をかけたエマ・ストーンは最初は誰だかわからなかったほどですが^^ スポーツ選手としてのプレッシャーや、理解ある夫がいながら、同性に特別な思いを抱くようになったとまどいなど、ビリーの繊細な心の動きをていねいに演じていました。
一方のボビーは、ギャンブルで失敗し、妻に逃げられたダメ男。再び脚光を浴びようと、ビリーを挑発し、派手なパフォーマンスで世紀の一戦を盛り上げますが、結果としては双方にとって、ウィンウィンの試合になったかな?^^ 久しぶりにスティーヴ・カレルのコミカルな演技も堪能できてよかったです。
ビリーたちのウェアのデザイナーにアラン・カミング。彼も同性愛者であり、それゆえになおのこと、ビリーを応援し、心配し、励まします。今、シャラポワやウィリアムズ姉妹が活躍しているのも、ビリーたち先人の努力という礎があったからなのだな...と思うと、胸が熱くなりました。
彼女の戦いがあったからこそ、女子テニスの賞金が上がったって経緯がありますし、彼女の功績はすごいものです。今でもほんと、あちこちに出向いて大忙しの女性です。彼女に続くのがナブラチローヴァですね。
セレンさん、私はその昔、彼女の旦那さんはアノCNNのアンカーマンのLarry Kingだと思ってました。同姓同名だって知った時の衝撃と言ったら(笑)
B.J.King、今もTVによく出ているのですね~
私はテニスにはまったく疎いのですが、映画は楽しめました。
Schatziさんもきっとご覧になっただろうな~と思っていました。^^
昨今のLGBTQへの意識の高まりに合わせて、映画化されたのかな?という気もしますね。
女子テニスの地位や賞金など、彼女の功績はほんとうに偉大ですね。
ラリー・キング、私もえ?同じ名前?と思っていました。
映画のだんなさまは、穏やかで品性のある紳士でしたね。
思えばビリー・ジーンもMJの歌みたいだし、何かとおかしかったです。^^