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パニック状態になった時の心理状態と行動『スワン』

2024-03-19 07:36:18 | ミステリー小説から見えるもの
テロ事件など、人はパニック状態でどの様な行動が取れるだろうか。日頃訓練している人でも瞬時の行動は予期せぬ行動に出るかもしれない。そんなテロ事件に巻き込まれ生き残った女子高校生は次なる事件に巻き込まれ、誰も知らない新たな証言のシナリオを作る展開は興味深い。生き残ったものだけが知る真実は、往々にして加害者なのに被害者となりうる可能性も大だ。それは残された被害者家族の複雑な心境に変化が生じるからだ。文中で気になる弁護士の言葉「実際の仕事は被告人の最大限に守る事、依頼人がどんな人物であろうとも」(どんな凶悪犯罪社の人間であろうと「犯罪者の味方」でいるのが弁護士の仕事)
『スワン』呉勝浩
「概要」首都圏の巨大ショッピングモール「スワン」で起きたテロ事件。
死者二十一名、重軽傷者十七名を出した前代未聞の悲劇の渦中で、犯人と接しながら、高校生のいずみは事件を生き延びた。しかし、取り戻したはずの平穏な日々は、同じく事件に遭遇し、大けがをして入院中の同級生・小梢の告発によって乱される。次に誰を殺すか、いずみが犯人に指名させられたこと。そしてそのことでいずみが生きながらえたという事実が、週刊誌に暴露されたのだ。被害者から一転、非難の的となったいずみ。そんななか、彼女のもとに一通の招待状が届く。集まったのは、事件に巻き込まれ、生き残った五人の関係者。目的は事件の中の一つの「死」の真相を明らかにすること。彼らが抱える秘密とは? そして隠された真実とは。
ーかろうじて生き残った数人を集めて検索議論が始まった。それはある会社の社長の母親がその現場で亡くなったことで疑問を呈し、探索しようと弁護士に頼んだのだ。
数回に及ぶこの茶会は参加者からの真実を読み取り事件の真相を解決したいという依頼人の話とは別に家族を亡くした夫、親友同士で競い合ったともが傷つくなど、事後の事件証言は二転三転する。



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