私が死んだあとであなたが読む物語

基本的には「過食症患者の闘病記」、と言っていいでしょう。

敵本体を撃破せよ

2017年06月05日 19時51分24秒 | 過食症
通常状態12日目。


私はよく、禁断症状がでて過食衝動が疼くときのことを嵐にたとえます。

嵐が過ぎ去るのを待てと。

でもこれは実は違う。

嵐は過ぎ去ったらもうどっか遠くに行く。

でも過食はそうじゃない。

たとえるなら、眠たくてうつらうつらと船をこいでいるとする。

眠ってしまわぬよう、なんとか首を振ったり顔を叩いたりして眠気を覚ます。

そうやって意識をはっきりさせたとしても、数秒後またうつらうつらと瞼が重い。

根本的に眠気そのものは何も解消されていないから。


過食は嵐のようによそからきて自分の外をただ通り過ぎるようなものじゃない。

自分の中にある泥沼から湧き出てきて、その沼の中に引きづり込もうとする。

引きづり込まれぬよう耐えてそいつの手を振り払っても、そいつ自体は消えていないから、しばらくするとまた腕をつかまれる。

敵そのものをいかに撃破するか。

そんな方法がはたして存在しているのか。


睡魔の場合なら、眠ってしまうことで睡魔本体は消えてくれる。

睡魔の場合ならそれでいいのかもしれない。

しかし過食の場合はそうはいかない。

過食すれば消えてはくれるが、それは敵が勝利をあげて帰って行っただけ。

あくまでも敵に「負けました」と言わせて帰らせたい。


嵐のようなものとして考えるなら「ジッと耐える」っていう手法は有効かもしれない。

時が経ちさえすればどっかに行ってくれる。

でも沼から現れた敵なら、ただ待っているだけでどうこうなるわけでもない。

こちらから何か打って出ないと。

それがあるいは病医に行って薬を貰うことだったりするのかもしれない。