日本映画を積極的に見ていこうと言う企画で見た作品
いつものことですが、こう言った企画を企てても見る作品はレンタル店で決めるわけで
その場でジャケット借りですからねぇ
映画の情報を全く入れてないもんだから・・・
この映画なんなんだって30分くらい見てても何もわかんないと言うか
一体何が言いたいんだ
コロナ禍で8時消灯のために主人公の一人である伊藤沙莉演じる葉が運転するタクシーが灯の消えた“歌舞伎町一番街”のネオンとか、歌舞伎町入口の真っ暗なドンキとか見えて
葉の運転手もマスクしてたり
これってコロナ禍での人間の営みとか恋模様を描いているんかと思って
これはわたしには合わない作品をレンタルしてしまったのか
って言う見ていたらコロナ禍での葉のがタクシーが2boxのロンドンタイプだったのが
セダンタイプに変わっていたり
もう一人の主人公である池松壮亮演じる照夫が脚を壊して普通に歩いていたのが
引きずって歩いてるとか
もうわけわかんなくなっていたものが
なんだこの照夫の誕生日のが繰り返しって
ふと気づいたんですよ永瀬さんがどうしてあそこに座っているのか
全て気づいたら、この映画の面白さがみえてきて
あとは照夫と葉の二人の若い男女が出会い、愛を育みながらも過ごしてきて
照夫の煮えきれなさと葉の積極さとの微妙なすれ違いで別れるまでの軌跡を
時制的に照夫の毎年のが誕生日を遡って綴って行ってる作品だったんですね
作者の意図が判明してから
これもある意味コロナ禍での映画製作のあり方を模索して思いついた発想だったかもしれませんね
ある人物の誕生日を特定しつつそこに生きる人物の日常のルーティンというか色んな要素を掬いながら時制が過去へ遡っていく構成が実によかったなあ。
っていうのも未来を知っていてそこにたどり着くまでのルーツを探っていくっていうの模索
っていうのも未来を知っていてそこにたどり着くまでのルーツを探っていくっていうの模索
見てるこっちは先を既視してるから余計にこの二人の愛の軌跡に悲哀を見てしまうんですねぇ
さらにそれを”ちょっと思い出しただけ“じゃないはずなのに
これまたパラドックスにしてるニクさが実にうまい
手品のタネがわかれば“なぁ〜だ”ではなく、実に計算し尽くして作られた作品で
登場人物に自己投影しやすい映画でもあったんですねぇ
実に切ない作品だったんだよねぇ
2021年製作、日本映画、「ちょっと思い出しただけ」製作委員会作品
松居大悟脚本・監督作品
出演:池松壮亮、伊藤沙莉、河合優実、大関れいか、屋敷裕政、尾崎世界観、渋川清彦、松浦祐也、篠原篤、安斉かれん、郭智博、広瀬斗史輝、山﨑将平、細井鼓太、成田凌、市川実和子、高岡早紀、神野三鈴、菅田俊、鈴木慶一、國村隼、永瀬正敏