東映チャンネルの「警視庁物語」の連続放送もついに終局近くなってきました
今月はその23作目
よくまぁシスタームービーでここまで続いてきたもので1964年製作作品
1964年といったら戦後20年、世間では東京オリンピック景気で経済成長の真っ只中
しかし映画では相変わらずの下町東京0メートル地帯って言われてる低所得者層ので家が立ち並び
川にはゴミが簡単に捨てられていた時代
そんな状況をこのシリーズでのレギュラー出演者である谷本佐代子さんがきちんとお仕事されていましたねぇ
刑事をゴミ監視人と間違えての弁明一くさり
こういった得難い大部屋女優さんも最近は見なくなりましたねぇ
映画会社の俳優部での大部屋制度だからこその爪跡演技
この警視庁物語全24作品の22本のご出演
神田隆、堀雄二の24本に続く大功労者でもあるので
今回スポットを当てて見ました
そうまだこの時代戦争を引きずっていたんですね
ノミヤの男の撲殺死体がこうり詰めで川から発見され
捜査一課が害者の身元割り出しからの捜査に当たる
っていうかなんとこのシリーズで今までは犯人か被疑者相当の役回りでこのシリーズを支えてきた今井健二さんが大木史朗に変わって、初めて捜一の刑事としての初美登場でしたねぇ
台詞はないものの現場での初動に松本克平の捜一課長も出演されていましたねぇ
前半はこの作品のシノップスの基本線であるドキュメントタッチで犯人に近づいていくものの
”自供“と言う副題が示すように自首してきた真犯人の供述からは
戦中戦後の満洲から今日日本至るまでの犯人側の人間ドラマ日本焦点を当ててきている作品
長谷川公之も人間ドラマとしてこの作品を作ってきてるようですね
こういった作風はやっぱ時代の流れとして映画やTVドラマの主流になりつつあって
っていってもこれまた長谷川公之が時代の空気を読んで人間ドラマとして刑事ドラマを作っていったシノップスだったようですね
社会ではオリンピック景気は表向きで内実は血液銀行で日雇いは血を売っていた時代だったんですね
それにしても競馬場の人の多さが・・・
東映秘蔵っ子の本間千代子さんのアップのポスターでしたねぇ
このシリーズも後一本ですか
1964年製作、日本映画、東映作品
長谷川公之原案・脚本、小西通雄監督作品
出演: 神田隆、堀雄二、花澤徳衛、今井健二、山本麟一、南廣、須藤健 、片山滉、松本克平、滝沢昭、久保一、高原秀麿、打越正八、楠田薫、本間千代子、浜田寅彦、藤里まゆみ、沢彰兼、石島房太郎、谷本佐代子、上田忠好、北山達也、潮健児