山と溪を旅して

丹沢の溪でヤマメと遊び、風と戯れて心を解き放つ。林間の溪で料理を造り、お酒に酔いしれてまったり眠る。それが至福の時間。

春の女神たち

2006-04-09 17:20:24 | 山歩き.散歩
今年もまた、あの山に『春の女神』が舞う季節になった。私のふるさとの山『石砂山』の岐阜蝶である。華奢でなまめかしくて気品漂うたたずまいに魅了された私は、この季節になると、もう会いたくて会いたくてたまらず気もそぞろになる。

そして今日、会いに行ってきました。春の女神の気品漂う舞いを見ると、いつも感動して『あゝ、やっと会えたね』と声に出してしまう。

この岐阜蝶は、丹沢周辺では既に絶滅し『石砂山』周辺にしか生息していないと言われている。藤野町あげての、そして岐阜蝶を守る会の地元有志の皆さんの保護活動の成果であり、この活動が評価されて、藤野町に生息する岐阜蝶に限定して、神奈川県の天然記念物として採取が禁止されている。

にも拘わらず、平日には捕虫網を隠し持った不届きものが徘徊する。葉の裏に生み付けられた卵を根こそぎ持ち帰る者もいると聞く。嘆かわしい限りである。
岐阜蝶が絶滅したのは、何も自然環境の劣化だけが原因ではあるまい。不届き者の精神の荒廃が大きく関与していると思う。

津久井4町には、大小数十本もの沢がある。釣りブ-ムのかげでほとんどの沢からヤマメが消えた。地元の釣り人ではなく都会の不届き者の仕業である。
今、地元の有志たちの手によって多くの沢にヤマメの放流が続けられ、やっと沢にヤマメの泳ぐ姿が見られるようになった。私も毎年、釣友と放流活動を続けている。

地元有志たちが放流活動を続けているのは、釣り人に釣らせるためではない。魚のいない沢を見るのがいたたまれないからである。ヤマメが泳ぐ本来の沢であって欲しいという願いからである。今、ヤマメたちはやっと復活はしたが、水量が激減した沢でかろうじて生きながらえている。沢に力がないため魚体も極めて小さい。

にも拘わらず、都会の不届き者はヤマメを持ち帰る。持ち帰りたいなら、漁協が管理し、漁協が放流している川で釣ればよい。ここにも身勝手な人間の精神の荒廃が見て取れる。

今日、石砂山でほほえましい親子に出会った。お二人は千葉からはるばる来られた由。お母様は、日本百名山の登頂を目指して精力的に登山を続けておられるとのことで息子さんより健脚である。息子さんは方々を巡って写真に納めHPをアップしたいと言われた。HPをアップしたら真っ先にリンクしようと約束して別れた。

山田さん、おもしろしホ-ムペ-ジ、期待していますよ。そしてリンクしましょう。約束です。





コメント (2)
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