柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

グリーフサポートを取り入れた葬儀社の結果

2011年08月04日 | 生前
「グリーフサポートミーティング」で葬儀社2社が報告をしました

1社目は
グリーフサポートのセミナーで
看護士、ご遺族の立場の方、お子さんが自死された方、葬儀社のスタッフなど
いろいろな方々と学ぶ機会を持つことができそれ自体が勉強になった

セミナーの体験を踏まえて事前相談をすると
見積もりの話をする場ではなくなった

ご遺族の話を熱心に聴くことに、心がけをしてきたら
気持ちを聞き出すことができてき
故人の話を、ご自分からすすんで話される方が多くなった

葬儀後も家族に言えないことを私たちに電話してくる方も出てきた

又、他の葬儀社からは
グリーフサポートを軸にした葬儀サービスを
社員みんなで行うことを話し合って決めた
その結果
事前相談では、話を聞くことで信頼を構築でき
その時の担当者に指名で葬儀が来るようになる

搬送依頼の電話も、きめ細かく聞き、安心をしていただくと
催促の電話はなくなり
遺体処置も慎重に何度も足を運ぶため
「時間がたっても故人が変わらない」といわれるようになる

葬儀の受注も以前は早く帰って手配を、と
急いでいたが
思い出話や、心配事を聞くようになり
時間をかけると、不思議に見積もりが上がることが多くなった

そしてクレーム、値引き交渉が無くなった

社員それぞれが得意のパターンで受注を行い
マニュアル化せずミーティングで情報を共有するようになった

葬儀後の遺族からの相談も
「時間はいつでもいいから来てほしい」と言われ
こちら都合に合わせくださる


このような報告がされました



聞いていて、私にはうなずけることばかりです
私自身が「遺族ケア」を中心に葬儀を行った過去があります

まったくその通りなんですよ
ご遺族の話を聞き出し、できる限り沿うことは
結果として
いい葬儀ができ、ご遺族もそして葬儀を受ける私たちも
満足度が非常に上がるのです

グリーフサポートって
葬儀後に悲しみに対応することではないんです
遺族に向き合うことすべてにグリーフサポートが必要なんですね

そうなると、
事前相談の仕方も変わるし
見積書の作り方も変わる、説明がなくても詳細がわかる見積書がいいし
会葬者への対応も一切困ることがないようにしよう、と思うし
等々

葬儀社の気づきが変わってくるんですね

アフターケアも
葬儀社は忙しくてできない、なんて
勘違いなんですよ
ご遺族は、信頼した担当者が困るようなことは言ってこないんです
「あなたの都合にあわせるよ」と言って下さるんです

やっぱりグリーフサポートは葬儀社にあるべきものですね