毎年恒例の慰霊祭です。
こちらの会場ではハープの奏者が来てくださいます。
なんとふくよかな音色なんでしょう。
会場のスペースは限られており100名様のお席の支度で精一杯・・・
その空間でも、進行や挨拶を邪魔することがありません。
毎回、工夫を凝らして
何度ご参加いただいても、新たな気持ちになれるよう
企画しています。
場所の関係で故人様のお名前は
この1年間のお見送りした方に限らせていただいてますが
それでも
ご遺族は熱心に名前を追って亡き家族を探されます。
ご招待も過去1年のご遺族にご案内しますが
毎年必ず自ら参加される方が多くいます。
式半ばで、ご遺族代表者にお言葉をいただくのですが
何日もかけて書き上げてくださいます。
いつも胸を熱くする内容です。
そして不思議なことに
このお役をしていただいた方は
必ず同じことをおっしゃいます。
「はじめは躊躇したが、やってみて本当によかった。自分が変わっていく気がした」と。
他の参加者の方にもメッセージカードをお配りするのですが
年々、メッセージの文章が長くなっています。
皆さん、時間をかけて丁寧に書いています。
書き出すと、きっと伝えたいことがあふれてくるのでしょう。
追悼祭での司会進行係は毎回長い台本が手渡されます。
そして毎回、司会者を選びなおします。
葬儀の司会進行とは違って
明るいスタートで始めるように指導しています。
普段はあまりしない、語りかけや、励ましの要素が入っています。
この練習で、担当した司会者は
数段、スキルを上げます。
今年は遺族サポートのスタッフからも
葬儀後のご遺族の頑張りをほめる、挨拶をしてもらいました。
「私、泣かないようにしていたのに、○○さんから
よく頑張りました!って言われたとき、涙があふれたの」
そう言ってくださった方が何人もいらっしゃいました。
担当したスタッフからも言葉を伝えてもらい
この場にいる全員が故人を囲んで言葉を掛け合いました。
その間中、ハープは心地よい波のように流れ続けました。
この空気をを読み込む奏者にも感謝、感謝です。
「本当に来てよかった」
「こんなに感動したことありません」
「この会はいつも裏切られないんです」
企画は決して楽なものではありませんし
社員も葬儀の準備をしながらの作業です。
しかし
ご遺族の言葉がすべての苦労を吹き飛ばしてくれます。
そして毎回社員の、かかわり方が違ってきているのを
とても嬉しく見ています。