いつも奇麗にお部屋が片付いている高齢女性の押し入れ整理をお手伝いしたことがあります。
先ずは一番出し入れをしている居間の押し入れを開けてみました。
大事な物はほぼここにありました。通帳や印鑑、権利書等
一緒に日常生活に必要な物もここでした。薬、裁縫道具、爪切り、筆記用具、封筒、ポケットティシュ等
宝飾類、小銭も幾つものビニール袋に入っています。袋物も一杯あります。
「そんなに大事な物はなのよ」と聞いていましたが使用頻度の高い身近な押し入れは大事な物もしまいやすいのでしょうね。
次に隣の部屋の天袋を拝見。
入口は小さいけど奥が深く、驚いたことに敷布団と座布団、たぶん明治時代のお姑さんの物珍しいひな人形を発見。
「これはお宝探偵団かも」と、二人でニンマリしてしまいました。
その他はほとんどが不祝儀のお返しものです。毛布、シーツ、食器、鍋、お盆等。
たった2か所の押し入れの荷物で6畳間がみるみる荷物の山に。
中身が分かれば殆どが頂いてそのまましまい込んだ様子です。
その量に一番驚いているのは当のご本人でした。
終活の手始めは「荷物の整理から」と言われますが、「少量の大事な物を探す」「大量の不要な物を捨てる」に言い切れると感じました。
部屋にある目に見える物はほんの一部です。
ふだん目にしない押し入れは魔の洞窟ようになんでも飲み込んでいますよ。
荷物は災害になれば散乱し道を塞ぎ命の危険になります。
たとえ無事でもゴミ同然になった物を片付けるのは住人です。
ゴミを捨てるには費用も掛かります。
高齢になれば、体力の消耗も激しいでしょう。
これは大変な作業です。
身体が動かせるうちに是非「荷物整理」に取り掛かりましょう。