柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

葬儀は担当者の伝達力がものをいう!

2015年11月06日 | 葬祭スタッフ
葬儀を施行するには
遺族から葬儀の依頼を受けそれを形にする葬儀担当者と
担当者をサポートして、葬儀式を作り上げるスタッフがいます。

この双方が同じ想いで対応する事が重要なんです。

担当者はご遺族と直接会って話を伺います。
喪主、その他の家族の気持ちや考え方を一番良く理解しています。
又、故人も最初に対面するので
遺体から感じる雰囲気も見て取ります。
ふくよかで優しそう。
やせ細って痛々しい。
高齢だがいきいきさが見える
などなど
感じる事は沢山あります。

親族の方がご遺族とどんな付き合い方をしているのか
遺族の価値観のあり方
ご近所や友人との距離感など

たった2時間程度の間に色々な事を感じてくるものです。

自分ひとりが葬家情報を抱え込み、式の準備をしても
決していい葬儀はできません。

故人や遺族を迎え
親族や会葬者のお世話をするのは
遺族と一度も会った事がないスタッフです。

たとえば
故人の死を遺族が必ずしも悲しがっているとは限りません。
中には憎しみさえ、感じている場合もあります。

それを知らずに、遺族をお迎えしたスタッフが
故人の死を悼む会話をしたり
故人を褒める言葉を口にする事は十分に考えられます。

「お優しそうな方ですね」
「とても素敵なお写真ですね」
「温和なお人柄を感じますね」
「急にお淋しくなられますね」
遺族には違和感のある会話でしょう。


担当者は自分の聞き込んだ情報を必ずサポートしてくれる
スタッフに伝えることが大事です。

それを踏まえてご遺族や親族の対応や受け答えを考えれば
それなりの状況が生まれるはずです。
反対に故人の「こんないいところ」を
最後に感じていただきたい、とスタッフに伝えれば
ちょっとした飾り付けや会話にも注意を払ってくれるでしょう。


実は多くの葬儀社がこういう情報を共有していないのが実情です
担当者自身は多くを感じ取っているのに残念です

遺族人数
親族数
会葬者数
料理や返戻品
など葬儀進行に関わる事だけを伝達したのでは
担当者が遺族を満足させる葬儀は実現しませんね。


その前に
見積書を埋めるだけの打合せしか出来ない担当者なら
スタッフに伝えるべきものも無いですけど!


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