柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

チョット変わった、お葬式の花飾りでーす

2008年11月19日 | お葬式
寺院でのお葬式をプロデュースしたものです。
本堂を使用したので、境内の飾りに一工夫しました。

外の葬儀でよく見るのは
竹が組んであったり、岩があったり、水車があったり。
一般に庭飾りと言われます。
見たことあるでしょう。

このお寺は横浜駅の近くにあり
街中では珍しく、本堂の前が、ゆったりとした広場になっています。
写真でもわかるように、全て石畳になっています。
周囲には草木がありますが
広場は何もありません。

この広々としたシンプルさを活かしたいと思いました。

焼香の列ができる処に
白菊で大きな円を作りました。
直径80センチです。
土台は黒く塗りつぶしたベニヤです。

中央には、故人の経営理念を掲げました。
足元は、花ではなく
菖蒲の葉だけを立てて
真ん中にピンクの胡蝶蘭を置きました。

この案を出してから3日くらいの猶予です。
お花屋さんにスケッチを持ち込み
それから、3人の若者が
ホームセンターに行き、花バサミではなく
ノコギリ片手に、頑張って作ってくれました。

実はこれでけではなく、入口の檜看板の前には
大小の菊の球体を5個ほど作ってもらっています。
ちょうどマリが転がっているように飾りつけします。

焼香台の両脇にも直径60センチくらいの特大の菊の球体を
置きました。
ここのイメージは門燈です。
細長い円柱の上に菊の球体が乗っています。

どれも白菊の花だけを使用しています。

ここの花屋さんは
私がいつも難題を持ちかけるので
苦労ばかりしています。

・・・が、すごく表現が上手です。
30代の男性が3人がかりで奮闘してくれます。
私の下手な絵だけで、私の欲しい物を作ってくれるのです。

でも、嫌われてませんよ。
彼ら曰く、「なんだか、楽しい!」そうです。

ご遺族が、到着されて庭を見た途端
「上品にしてくれて」と言っていただきました。

これを少し変えて、真ん中に棺を置けば
普通の葬式に使えますね。

供花はやめて、こんな花飾りを祭壇の変わりにしても
ステキじゃないですか?



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2 コメント

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ステキですね! (そらまめ)
2008-11-20 23:15:07
とても上品でステキな祭壇ですね!

型通りの祭壇ではなくて心のこもった
こんなにステキな祭壇、いいですね!

先日テレビで観たんですが、アメリカのお話で、白血病のため9歳で亡くなった息子さんを葬儀ではなく「生を祝う式典」でおくったそうです。発想が豊かで自由だと思いました。

大切な人を亡くすという、深い悲しみの中で
こころを込めておくれたら少しは悲しみも
癒されるような気がします。
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Unknown (shibata)
2008-11-21 00:22:38
そうですね。今の自分達を基準に考えると
人を亡くして「祝う」という発想はむずかしいですね。
私は、なんとなく解るんです。
心が体を着てるんじゃないかって。
だから、体はいらない世界に出発したんだと。
人をおくってきて、遺族を見てきて
いろんな人の話や本を読んできて
なんとなく、そう想っています。
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