いっぱい心に残る本を読んでるのにBookレビューはぜんぜんしていませんでした。
これからはマメに思いついたら書きます。
つい最近の2冊。
1Q84 村上春樹
今まで村上作品は1973年のピンボールとランニングのエッセイしか読んだことがなかった。。。
私にとって初の村上春樹作品の長編です。
主人公二人はとても特殊な環境で育っていてなんともずっしりする。
まったく共感出来ない人物像だけど感情移入したし好感がもてた
特にヒロインのまったく無駄のない生活習慣がいつまえも印象に残りそう。
これまでにも無いし、今後も同じような話しには二度と巡り合わないと思うので
月を観たり渋滞の高速道路ではふとこの物語を思い出すに違いない。
先日も書きましたが春樹氏が
9.11事件がなければ大統領は別人でイラク攻撃はなかった違う世界のはず。
っと言う思いから『1Q84』を書き始めたと言うとおり、
こことは別の限りなく現実に近い世界のお話のようだ
1984年という時代を強く感じる身近な描写は思ったより少ない。
携帯やPCが普及してなかったんだな~~と改めて思うくらい。
世界情勢や大きなニュースは上手く挿入されてるが現実的に懐かしい1984年は少ない。
なぜ1984?(調べてみよう)
終盤に出てくる一つの結末はもしかして日本中いや世界中を騒がせた
あの宗教集団の教祖の誕生を彷彿とさせたのだが。。。
ハッピーエンドっとすっきり終わる物語ではない。
でも読み始めたら最後まで読まずにはいられない物語。
これが村上春樹ワールドか~~~
世界中の多くの国で翻訳されて出版されてると聞いて改めて凄さを知る。
食堂かたつむり 小川 糸
一時期すごく話題になってたのでいつか読もうと思ってた一冊。
人物の描き方が意外と浅いくて、心に染み込む程ではなかった。。
主人公を含む登場人物はだれもが個性的で、突飛で人生にすごいエピソードを抱えてるんだけど
これが心に深く染み込んで来ないのが不思議。
それぞれのキャラをもっと上手く際立たせられないのに
食堂が成り立っていく上でも現実離れしすぎて童話と解釈したほうが良さそう。
小説としての完成度はちょっと低く感じたのですが
それを帳消しにする料理のこだわりは面白いので料理好きの人は読む価値あると思います。。
ここまでするんだ、、、と唸りたくなる徹底した料理のプロセスはすごいです。
うっとりするものから思わず目を背けたくなるものまですべてがリアルです。
骨の髄までとはよく言いますが、、、
料理に関する知識は相当の様です。
小説というより 料理の専門書。。料理人の心得書みたいな解釈で読むとよろしいかも。
泣けるとTVで紹介してたけど、、涙はまったく湧かない。
カバーの絵が物語りの雰囲気にピッタリ。
番外編で思ったが著者は食以外にも小物の一つ一つにもこだわるのが好きなんだな~~と思った。
題材がすごくいいのでもっと登場人物やエピソードを上手く膨らましたり
あらてめて誰かが書きなおしたらどうか?っとふと思った。。
あ、、それって”1Q84”の本の中の世界と混同になっちゃった。。。(ちょっとネタばれ)