第103回全国高校野球選手権大会(夏の甲子園大会)の県予選が各地で開催されております。
私は少しタイムスリップして第101回の夏の甲子園大会のトレーナー活動を振り返っております。
まずは第103回の夏の甲子園大会が無事開催されることを祈っております。
ワクチン接種率は徐々に上がっていますが・・・変異株も広がっています・・・プロ野球も観客を入れて開催されてますので、あまり心配しておりませんが、何とか夏の甲子園大会のあの風景を球児たちに体験させてあげたいと切に思います。
福井商業高校のコロナ感染症による野球部出場辞退のニュースは、元球児としては残念で仕方ありません。
3年生の頑張ってきた2年半に対して労いとともに、今後へのエールを送りたいと思います
オリンピックも無観客とのことで、ここが少し心配要素です。私はできればオリンピックも観客を入れて欲しいというのが願いです。
さて、すごく遅くなっておりますが第101回の夏の甲子園大会のトレーナー活動を振り返ってます。この大会は2年ほど経過しても記憶に鮮明に残っているほど貴重な大会でした。星稜関係者にとっては皆さんそうかもしれませんが、私にとってもいろんな意味で心に残る夏となりました。
第101回全国高校野球選手権大会 ~2回戦~ 8月13日(大会第8日目)第2試合
星 稜 立命館宇治高校(京都)
星 稜 010 103 010 6
立 宇 000 003 000 3
投手:(星稜)荻原 5回 投球数94 被安打1 四死球3 奪三振5 自責点0
寺西 2/3回 投球数17 被安打2 四死球2 奪三振0 自責点3
奥川 2・1/3回 投球数39 被安打2 四死球1 奪三振3 自責点0
寺沢 1回 投球数19 被安打0 四死球1 奪三振1 自責点0
(宇治)高木 9回完投 投球数170 被安打14 四死球7 奪三振5 自責点6
攻撃:星稜 14安打(二塁打3)残塁13 併殺0
宇治 5安打 残塁8 併殺1
守備:両チーム失策0(暴投 両チーム1)
試合時間:2時間17分 観衆:約44000人
この試合の印象は、立命館宇治高校が本当に徹底して奥川投手の速球に振りまけない練習をしてきたんだと感じました。
それは荻原投手から、力で押すタイプの寺西投手に交代した時の打撃で感じました。確かにボールが多く単調な配球だったのもありますが、それを差し引いても素晴らしい打撃をしていました。
そして勝ちたい気持ちは試合をやっている以上、どちらのチームにもありまたが、特に奥川投手がマウンドに上がってからの立命館宇治の選手の顔がワクワクしていました。身体からも迸っていました
これは、もしかしたら今大会出場選手は、誰もが奥川投手と対戦したかったのかもしれません。それほどの実力を兼ね揃えた投手でもありました。
荻原投手は、少し荒れ気味でしたが要所、要所は厳しいところに決まり、相手打線に的を絞らせませんでした。5回1安打は素晴らしい
奥川投手が騒がれた大会でしたが、彼のピッチングは素晴らしいものがありテンポといいますかリズムの良さ、球のキレでは奥川投手に引けをとらないほどの投手です。
彼の少し荒れたところ、外角いっぱいに決まるキレのあるスライダー、時折みせるフォークやチェンジアップ、緩急付けた多彩な投球はこの試合も光りました
寺西投手は、不完全燃焼だったことでしょう。球威自体は悪くはなかったと思いますし、奥川投手がキレなら彼は威力というくらい重い球を投げます。昨夏は彼も悔しい思いをしていたため頑張って欲しかった。短いイニングの投球となりまたが、ここで経験するのとしないのとでは今後、大きく違ってきます
奥川投手は、代わり際の先頭バッターにヒットされましたが、落ち着いたピッチングでした。相手打者はストレートを空振りすることはほとんど無かったですが、変化球が決まりだしてからは相手打線もタイミングが合わず、安定したピッチングでした。やや投球時のバランスの悪い部分がありましたが、それを試合の中で修正していけるのが彼のスゴイところです
寺沢投手は、2年半でジワジワジワジワ成長し、コンスタントに135kmの球速を投げられるようになりました。変化球のキレも出てきて、エース級となりました。安定したピッチングを1回という短いイニングではありましたが、その練習の成果きっちり出すことが出来たピッチングだったと思います。
そう昨夏の記憶を更新し、新たな記憶に書き換えることができたイニングだったと感じました
守備では二試合続けてエラー無し。急遽セカンドの守備につくことになった福本選手が軽快にその責任を全うしたのが素晴らしかった
山瀬捕手の強肩で最初Jの盗塁をアウトにしたのも良かった
9回、本来のスタメン山本選手がセカンドの守備につき、ランナー1塁からのライトに抜けそうな当たりを好捕してセカンドアウトをとったプレーは心にビリビリきた~~~
三塁キャンパス寄りの強い当たりを好捕、一度ボールは落とすが、落ち着いて一塁へ送球しアウトをとった知田選手には春の甲子園からの成長を感じた(少し状況は違うが習志野高校戦では、キャンパス寄りの当たりを捕球することができず得点に繋がった)
守備はいい感じで仕上がったいるな~と感じました。
攻撃では、今大会好調を保ち続けた下位打線が、この試合も大きな働きをしました。
福本選手、岡田選手の好調
相手投手からすると下位打線だからホッと息を抜けないところに、今回の星稜打線の強さがあるのかなと感じました。
7回終了して2点差。追加点が欲しいところで2年生の3番 知田選手、4番 内山選手(現 ヤクルトスワローズ)が2アウトから二人で1点をとってきたことは大きな安心といいますか、余裕が生まれる1点となりました。
細かい所を言えば、バントは一発で決めてリズムある攻撃に繋げて欲しいなと感じてました。
今大会は、奥川投手は打者としては調子は出ませんでしたが、その分、他の選手がきっちり仕事をしている所にも、彼がピッチングに専念、集中できる要素があったのかもしれません
対戦相手の立命館宇治高校(京都)、前の試合の履正社高校(大阪)、智辯和歌山高校(和歌山)、津田学園高校(三重)と、関西周辺の高校の出場が多かったため、この日は多くの観客で甲子園球場は埋め尽くされていました
そして、3回戦は球史に残る試合を繰り広げることになるのでした
星稜高校以外のこの日の試合結果
第1試合 津田学園(三重) 3-7 履正社(大阪)
第3試合 智辯和歌山(和歌山) 7-1 明徳義塾(高知)
第4試合 敦賀気比(福井) 19-3 國學院久我山(東東京)
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