朝晩の冷え込みが厳しくなってきました。皆様お元気にお過ごしでしょうか
今年は、一瞬・刹那の思いが大切になる一年です。すご~~く時間の経過が速くめまぐるしく社会が変化していきます。
生き残る種族は、自然の変化に適応して順応していきます。私もコロちゃんをチャンスだと感じて地道に歩んでいっております
なんでこんな話をさせていただいたかというと、最近、ZOOMオンライン会議や研修会の多いこと多いこと。でも普段では繋がれない人たちや聴講することができない講師陣の話を聴くことができ、有り難いと思っております。
目はショボショボですけど
さて、24日の土曜日、患者さんの鍼灸施術前に、妊活に向かい始める皆様に対してのセミナーであると思いますが、浅田レディースクリニック院長の浅田 義正 先生のお話を聴講させていただきました。
妊活を行うご夫婦には気にある「AMH」を説明しながら妊活についての時期や考え方を説明されてました。今回のこのブログはその覚え書きとして書かせていただきます。
冒頭、早速に先生は、「ベストタイミングはいつか・・・それは、できるだけ早くです」という所から話が始まりました。これが真実なのだと思います。この後、いろんな話がありましたが、この冒頭が今回の最大の答えだと思います。
治療を始めるタイミング
35歳以下=普通に開始、36歳~38歳=急いで開始、38歳以上=超急いで開始。
最も妊娠しやすい年齢は22~23歳。その後、35歳で妊孕性(妊娠する力)は半分ほどになる。
夫婦生活があるのに妊娠できない場合のクリニック受診の目安は、35歳以下=1年間、36歳~39歳=6ヶ月、40歳代=3ヶ月、基礎疾患を持っている場合=即相談。
AMH(アンチミューラリアンホルモンまたは抗ミューラー管ホルモンの略)
原始卵胞から卵胞が成熟し、卵子として排卵されるまで約6ヶ月間かかる。
AMHは原始卵胞から前(小)胞状卵胞に育った段階で放出されるホルモン。
その数値をみることで、今あなたの卵巣に卵胞がどれだけあるのか推測できる。
卵巣予備能であって妊娠の可能性を示すものではない。
数値が低くても自然妊娠し出産する女性もたくさんいる。
数値は月経周期で左右されずに検出できる。
生理のあるなしに関わらず、一定数の卵胞は育っていく。
数値は月経周期によって多少の波はある。
若い頃に数値が高い人は年齢を経るにつれ早く数値が下がっていく傾向。
若い頃に数値が低い人は年齢を経るにつれゆっくり数値が下がっていく傾向。
AMH値と年齢を考慮して治療方針を立てる。
数値の差は、年齢差ではなく個人差が大きい。
AMH≧ 2=普通に治療開始、AMH< 2=急いで治療開始、AMH< 1=超急いで治療開始。
体外受精で妊娠率を高めるためには
赤ちゃんまで育つ可能性のある受精卵をできる限り多く用意する。
染色体異常の胚の確率を低くする
見た目の良い受精卵を多くの中から選択する。
全胚凍結など着床の条件を良くする
その他のお話
卵子はお母さんのお腹の中にいる胎生期(6ヶ月)に約700万個作られ、初潮の段階で約30万個になっている。
女性は生まれる前から大きなミッションを与えられ生まれてくる。お母さん、胎児、胎児の中の卵子と3世代が育む力。
35歳では出生時の1~2%しか卵子が残っていない。
卵子は胎生期に全てつくられ、年齢とともに減少していく、いわば体内に保存されている状態。
精子は精細胞から毎日常につくられる。約3ヶ月間かけてつくられ射精を待つ。
女性は閉経はあるが、男性は年齢に関係なく精子がつくられる。
卵子は老化するが、精子の老化は卵子に比較すればわずか。
浅田先生のところでは不妊治療で46歳で妊娠、47歳で出産が最高齢。
卵巣の表面1mmの厚さの部分に卵胞が存在するので、卵巣の扱いには注意する。
卵胞の成長は、良い卵子だから育つのではなく、良い卵子から育つということでもない。
排卵に向けて多くの卵胞が育っていくが、体は単胎にするため減数していく。
妊娠・出産・子育ては最も身体に負担のかかる時期。故に一定の年齢で出産ができない状態にする。
体外受精は1回目でうまくいく夫婦が多いが、20歳代でも10回以上必要な場合がある。
ご夫婦の相性によって妊娠率が変わってきて、全て年齢のせいだけでもない。
現在は、採卵、培養、検査、多くの技術が進歩してきた。不妊の原因の男性と女性の割合が半分ずつとされているが、先生は女性因子(卵子)の影響が大きいと考えている。
受精卵ができにくい状態をつくるようにしていくのが不妊治療。
受精卵が育ちにくい状況をコントロールすることはできない。
調整卵巣刺激法の妊娠率は年齢とともに低下する(流産率は増加する)。
ほとんどの移植した胚は着床していると考えている(着床障害という考え方はあるが)。
タイミングは排卵の2日前がベスト(3日前)。
精子は3~5日子宮内で生きているとの報告もある。
週に2~3日セックスがあれば精子が常に存在するので、あまり日にこだわる必要はない。
体外受精の実施件数は日本は世界一。しかし出産率は世界最低レベル。
生活習慣について様々な情報が流れているが、妊娠にそれほど大きな影響は与えない。それを証明するデータがない。
このような感じでしょうか。
最後の生活習慣の部分は「妊娠」という限定条件に限った場合は、確かにエビデンスとなるデータはあまりないのだと思います。しかし私達の身体に、生活習慣が全く関係ないことも言えませんので、ここの部分を示して行くときは、やはりデータを集積していかないと説得力がないのでしょうね。
鍼灸についても妊娠の何に影響を及ぼしているのか、効果があるとしたらどこの部分に効果が出ているのか、しっかりとした確かなデータというのはないのが現状です。
その答えと言いますか、ヒントが翌日の現代医療鍼灸臨床研究会の「不妊症に対する鍼灸最前線」の、これまたZOOM研究会で聴講できましたので、そのことを次回を書いていきたいと思っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございます
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