二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

金沢の街を久しぶりに散歩 2

2011年10月25日 | 日常
金沢の街を久しぶりに歩いての 職人   匠 をテーマとして歩いてみました。

さて、県立美術館へゆっくり行く時間があったら、一度お邪魔したかったのが、美術館内にある『ル ミュゼ ドゥ アッシュ金沢』さんでした。七尾出身の辻口博啓パティシエが展開する店舗の一つ。ケーキだけでなく、ランチも食べることができ、またコーヒー、紅茶、金沢らしく玉露のお茶まで頂けるというお店です。



ガラス張りの店内です。何か宝石のような感じのディスプレイにケーキが並んでいました。
あまり待つのは好きではありませんが、時間にゆとりがあったので、しばし待つことにしました。



店の外の風景。なかなか気持ちの良い風景でしたよ。







なかなか素敵な店内でした。ガラス張りですが、外の景色と一体になっている感じで、美術館の雰囲気も壊すことなく、そこに溶け込み、なにかゆったりと時間を過ごすことができる空間だと感じました。

空間をどう表現するか、ということは大事なんだと思います。人が落ち着けるかどうかはそんな所が重要になってくるんじゃないかと私は思います。ケーキだけでなく職人技を感じました。

はい、お待たせのケーキですが、私は和洋折衷、何でも甘いものが大好きなんです。お酒も飲みますが、甘党でもあるのです。生活習慣病予備軍なので注意はしていますがね。



本日のご注文は、自由が丘ロール(左)と白山(右:五郎島金時を使ったモンブラン)でした。
二つのケーキともに、私の中では、なかなかの高評価でしたよ。ケーキに関しては、意外にうるさいんですよ。
味を解説するのは、あまり好きではないのでこれくらいにしておきます。

二つはペロッといけるほど、しつこくない甘さでしたね。ペロッとね。
人を惹き付けるケーキの味の深さに職人を感じました。決して宣伝だけの効果ではありませんね、ここのケーキが売れる秘訣は。

そして、しばし読書タイム。読書する本の題名は、鍼灸の仕事とは関係のない本。まあ、休日くらいは、そんな気分転換も必要なんだと思います。題名は『匠の国 日本 ~職人は国の宝、国の礎~』 北 康利 著です。今日のテーマに沿って持っていった本でした。

いろんなことが勉強になりましたが、その中で…

既成の価値観を破壊することに情熱を燃やした岡本太郎は、
「古いものをカサにきて、現実を侮辱するなんて、これくらい非伝統的であり、人間として卑怯なものはありません」(『日本の伝統』)と語っている。
ただ、その岡本太郎にしても、尾形光琳 作の【紅白梅流水図】を目にした瞬間、
「グイと、それは私の全身をひっとらえて、こっちに飛んできました」、というほどに感激し、
「私は、母国に光琳という芸術家がかつてあり、このような仕事をしたということの喜びにふくらみ、限りない希望と情熱を、日本芸術の運命を見極める思いでした」、と脱帽している。

日本の芸術と伝統が、岡本太郎という鬼才をもうならせる懐の深さを持っていることに安心と感動を抱かずにはいられない。将来の我々の子孫たちに同様の感動を与え、日本人であることの誇りを実感してもらうためにも、伝統を「守る」ということを、これからも地道に続けていかねばなるまい。


と書かれていました。

伝統はそこに流れる何かが人々を動かすのでしょう。しかし、伝統、伝統と形だけを追っかけていたのでは、まったくそこに本当の伝統の継承がなされていない。それこそ非伝統的であると、「芸術は爆発だ」の岡本太郎さんは言いたかったのでしょうか。私たちの仕事にも通じる点が、たいへん参考になったのでした。

また、この本を読みながら、ある患者さまとの話を思い出していました。金沢はお茶が盛んで、それに伴いかどうか分かりませんが、和菓子の店も大小合わせ非常にたくさん存在します。

この患者さまは、和菓子の「種」いわゆる最中の皮をつくっている会社の方です。

私:「金沢には和菓子のお店たくさんありますけど、何で潰れずに商売がやっていけるんですかね?」
患:「それは~、そのお店しかないもの、そのお店しか出せない味、その店しかダメなんだというものがあるんだよね」

そんな話を診療しながらしていました。「 頂きました 」って感じでした。そーなんですよね。基本的などこにでもある味を出すことは当然として、そこから技術なり、味なり、そのお店しかないものを創り上げていくことが大事であり、それが差別化というか、御贔屓さまをつくっていくんでしょうね。

んん~いい勉強になりました。ありがとうございます。

そんな、ゆったりした時間を過ごし、県立美術館を後にしたのでした~。

パート3に続く。


二葉鍼灸療院 田中良和

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