「あの子の分も」再び
昨年も、このブログで掲載させて頂いた内容ですが、再び巡りくる3.11を前に、改めて
「共にある」ことの確認を込めてこの記事を掲載いたしと思います。
今から11年前、多少でも手助けになればとボランティアで訪れた福島の海辺の町は、
すべてを破壊しつくされた瓦礫の街でした。廃墟とも言えるその地で、 しっかりと日々の
生活を立て直し、明日を見据えて踏ん張る多くの方たちに接し、 私たち自身が励まされる
思いがしました。
お手伝いの合間に、現地の皆さんのお話を聞くことが出来ました。言葉少なに、自らの
現状に折り合いをつけつつ、 絞り出すように語ってくれた多くの方達の言葉は、 私たちの
想像を遥かに超えていました。
目の前で、大津波にご主人も、お子さんもさらわれたと言われる一人の女性。
立ち直ることも出来ないであろう厳しい状況に直面し、涙も枯れ果てたと言いながら、
それでも気丈にふるまう方。 その方の想いに寄り添い「あの子の分も」との題で、
私なりに詞に紡いでみました。 ずーとしまっておいた歌詞ですが、東日本大震災からの
節目に当たって「共にある」ことを再認識するとともに、 あの想像を絶する事態を改めて
心に刻む意味で、詞を少しブラッシュアップしてみました。
その詞の作曲・歌唱依頼を含めてYokiさんに提案させて頂きました。
今回もYokiさん、じいじさんの多大なご尽力で、歌詞に命が吹き込まれました。
先に本ホームページで紹介させて頂いた、Yokiさん作曲・歌唱の二曲の延長に、
「あの子の分も」の楽曲を、皆さんにお披露目出来ることに感謝したいと思います。
「あの子の分も」の楽曲公開に当たっては、工藤慎太郎さんの楽曲「旅の途上(なか)」の
作詞の際、 ペンネームとして「ショー・ジロー」を頂きましたので、今回も前二曲に続いて、それを踏襲させて頂きました。 作曲&歌はyokiさん、ギター&ハーモニカはじいじさんに担って頂きました。改めて感謝申し上げます。
今回は、2022年3月11日に、改めて Yokiさんに歌って頂いた曲を掲載させて頂きます。
画像をクリックしますと「Youtube」を視聴できます。
ユーチューブの背景画像はニゲラという花で、花言葉は「未来」です。
「あの子の分も」
作詞*ショー・ジロー 作曲&歌*yoki ギター*じいじ
1.あの子の声がこだまとなって
今でもはっきり響いてくる
目の前で波に呑まれ さらわれた
あの子が今でも目に浮かぶ
あんなに身近な海なのに
今は見るのも つらい
切なくて 悲しくて
眠れぬ夜をいくつ重ねたことだろう
でも・・・涙はお日様に預け
もう泣かない
あの子にもらったこの命
抱えてしっかり 生きて行くわ
2.あなたの声がこだまとなって
今でもはっきり響いてくる
目の前で波に呑まれ さらわれた
あなたが今でも目に浮かぶ
あんなに好きな海なのに
今は見るのもきらい
寂しくて 苦しくて
眠れぬ夜をいくつ重ねたことだろう
でも・・・涙はお日様にあずけ
もう泣かない
あなたにもらったこの命
抱えてしっかり生きて行くわ
3.あれからもう10年たつのね
やっと探した写真には
あの子とあなたの笑顔が写ってる
家も町も光の中輝いてる
津波が全てを奪っていった
あの日々が 愛おしいまでによみがえる
辛いけど 寂しいけれど
私の愛したあなたと あの子の思い出を
抱えてしっかり生きて行くわ
あなたの分も あの子の分も
私のこの胸にずっと ずっと
「あの子の分も」の楽曲作成に当たって作曲&歌はyokさん、ギター&ハーモニカはじいじさんに担って頂いた旨は先に申し上げました。ギター&ハーモニカを担って頂いた、じいじさんに「あの子の分も」をカバーして頂きましたので、一挙に公開させて頂きます。
画像をクリックしますと「Youtube」を視聴できます。
なお、拙い詩ですが、著作権は放棄していません。
無断転載等はご遠慮願います。転載いただけるのであれば、あらかじめ当方へ
連絡を頂き「ポエット・M」の作者名を明記して頂ければ嬉しいです。
了