「口語短歌・水曜サロンの会」(その24) 短歌の投稿を歓迎します!!
☆☆☆ 明るく、楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。 ☆☆☆
☆☆☆ 「口語短歌・水曜サロンの会」は2021年9月発足以来、半年を経過しました。
皆様のご尽力とご協力に心から感謝申し上げます。 ☆☆☆
「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている
皆様の詠まれた短歌を掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。
短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、
自由に短歌を投稿し、鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと
思っています。皆様の短歌の投稿と、ご意見を歓迎します。
【サロンの運営について】
運営等につきましては、末尾に記させて頂きますので宜しくお願い致します。
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「馬堀海岸遊歩道に咲く 河津桜」
「ブログ友の投稿歌 交流コーナー」
【詞書】2月17日女子スピードスケート1000m13組出走高木美帆選手圧巻の1分13秒19
日本中積もっていた悔しさが一気に爆発したような見事な走りでした。
☆美帆選手 魅せた走りに 渾身の 悔しさ晴らす 金メダルこそ
浅間山明鏡止水(knsw0805)さん
【詞書】ブロ友ベルさんの掲載写真が幻想的で感動的でしたので、1首詠んで見ました。
ベルさんにもコメントで私の短歌作品を見せています。
☆梅まつり あざやかな光 眩くて 春の色香が 幻想的も
浅間山明鏡止水(knsw0805)さん
【詞書】2月20日冬季北京五輪閉幕しました。メダルを取れなかった選手たちにも精一杯の
エールを送りたいと思います。
☆夢破れた アスリートたちの 冬季五輪 流した涙に 真の価値こそ
浅間山明鏡止水(knsw0805)さん
【解説】
オリンピックでの高木美帆選手と、メダルを取れなかった選手たちにフォーカスした
短歌は、私達みんなの想いを代表するものであり、共感を呼ぶ詠歌と思います。
特に、「夢破れたアスリートたち」へのエールは、大いに詠う題材と思っています。
また、愛媛県南楽園の梅まつりを詠んだ短歌は、「春の色香」が効いていると思います。
なお、三首目の表現を少し変えてみましたが、いかがでしょうか。
★メダリスト その栄光を支えたる 敗者の涙それもメダルと
【詞書】「もう終わった話」 竹内まりやの告白を聴いて
☆突然のベル
「もう終わった話だ」と静かに受話器を落とす時
自閑(jikan314)さん
【短歌説明】自閑(jikan314)さんご自身の説明です。
gooblog新古今和歌集の部屋で、日々勉強した事、思い付いた事、歴史的名所訪問、
短歌や俳句などを投稿しております自閑と申します。
YouTubeの映像、音楽のイメージを自由律短歌などにしております。竹内まりやの
告白を聴いて。この曲は、1990年9月~91年10月、火曜サスペンス劇場主題歌です。
新しい短歌のようでも、新古今調の物語性、体言止めによる余情、艶を表現しようと
作りました。
愚詠はさておき、様々なサスペンス・ドラマを、下記URLの竹内まりやさんの曲で
思い出して下さい。最近、2時間ドラマが少なくなってさみしいものです。
https://blog.goo.ne.jp/jikan314/e/cf4cecb149ace58bb58b47faab96af5d
【解説】
告白 (作詞・作曲:竹内まりや)は『火曜サスペンス劇場』9代目主題歌でしたが、
かつての恋人から、電話越しに再び愛を打ち明けられた女性の揺れる心情を描写した
曲でした。不思議と「サスペンス劇場」のいずれのテーマにも合っていたとの印象が
ありました。
この曲のイメージを取り込み、「新古今調の物語性」を表現した短歌は、独特な
作者の世界を創っていると感じます。自由律における「体言止め」の成功例として
学んで行きたいと思います。
【詞書】サギは単体で普段は行動しています。川の中に一羽でじっとしている姿を見ると
かわいそうに思えてきます。その時の様子を詠みました
☆餌探し 鷺動かずに 川の中 我も佇む 寒さこらえて
さわやか♪さん
【詞書】広場に桜の木が植えられています 暖かな日差しの中で枝の美しさに気づきました
その時の気持ちを詠みました
☆冬日受け 銀色に枝 輝きて 花咲かぬとも 桜はさくら
さわやか♪さん
【詞書】雑木林の中 梅の木は見当たらないのに香りがしてきました 春は近いと
感じたことを詠いました
☆何処からか 梅香ほのかに 流れくる 春は近しと 足どり軽く
さわやか♪さん
【解説】
「口語短歌の57577の世界では、なんとスッキリと自分の想いを表現できることかと
驚きました」と、作者は言われていましたが、31文字の中に事象の核心と、自らの
想いとを詠み込む事は可能と思います。
それが人の心に響き、心を打つ文学作品に昇華すれば、なおさらいいのですが…、
先ずは自分の想いを率直に詠うことが大切と思っています。
今回の三首も、対象をじっくり観察し、そこにご自身の想いを投入し素敵に
詠まれていて好感が持てます。
なお、三首目の短歌、「足どり軽く」を具体的な情景として、詠んでみましたが…、
一つの参考例として検討して頂ければ幸いです。
★梅の香も 漂う道を 歩みきて 春も近いと スキップを踏む
「詞書」寒雀(かんすずめ)は俳句では冬の季語で、まん丸に膨れた雀の姿は可愛くて、
俳句ではよく詠みました。
☆旭光(きょっこう)の雲に透けゐる白梅の枝(え)に丸々と寒雀かな
☆あけぼのの狭庭(せにわ)に二羽の寒雀 上枝(ほつえ)下枝(しずえ)と春を待つやに
☆ネモフィラの芽吹きを待てる凍土(いてつち)を裏返すやに寒雀二羽
みっちっちさん
【解説】
寒雀は晩冬の季語でしたね。今回の寒雀も、その可愛らしさが表現されていて
いいですね。雀は今では、すっかり私たちの生活に溶け込んでいる小鳥ですが、
一番身近に居ながらも、警戒心の強い鳥と感じることがあります。
なお、「雲に透けゐる白梅の枝」の、情景描写が秀逸と思います。観察眼の光る
味わい深い短歌と考えます。
☆春近し冒険エッセイ読みふける太陽光を溜めたランプで
『楕円と円』さん
【解説】
今年は記録的な積雪が、お住いの北海道をはじめ、多くの場所で観測されました。
新潟県津南町では16年ぶりに4メートルを超える積雪、富山では平年の6倍、鳥取では
平年の8倍の雪が積もったとの報道がありした。これも、地球温暖化による異常気象の
現れでしょうか。
でも、「光の春」ではありませんが、春の兆しは確かに感じられますね。
作者にとっては、気分は既に自転車旅に飛び、ペダルを踏んでいることと思います。
そんなワクワク感が感じられる、素敵な詠歌と思います。
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「河津桜をついばむ メジロ」
☆我がブログ訪れ和歌をプレゼント 女史のサイトは短歌あふれる
☆ありがたし我がブログ見て和歌を詠み 伝えてくれるポエムの世界
☆プーチンは核爆弾で対応と 脅し現実間近に迫る
ベトナムのKenさん
【解説】
和歌の基本を押え、詩情と共にご自分の想いもしっかり詠み込む作者の詠いぶりに
感嘆しています。びこさんとの交流と、ご指導のたまものと思っています。
いずれも、捨てがたい七首の短歌ですが、上記の三首を選定させて頂きました。
最初の二首はびこさんとの交流で生まれた歌でしょうが、心の通い合いも感じられる
温かな短歌になっています。三首目はプーチンの「狂気」を指摘する鋭い社会詠に
なっています。このような詠いぶりを継続することで、表現力も磨かれると考えます。
☆亡兄の母校に合格せし孫を祝つてやらむ亡兄しのび
☆亡兄のやうに学業頑張れとわが初孫に発破をかける
びこさん
【短歌説明】びこさんご自身の説明です。
今週は自慢話めきますが、私の初孫が志望大学に合格しましたのでそれを詠った歌で
ございます。偶然亡くなった兄と同じ大学でしたから嬉しくて詠いました。
亡兄は、高校時代は、それほど勉強しなかったのでしたが、大学では学問の面白さに
取り憑かれてよく勉強しました。
【解説】
先ずは、お孫さんが志望大学に合格されたとのことで、おめでとうございます。
お子さんの場合も当然ですが、お孫さんの合格はとりわけ嬉しさがこみ上げるものと
思います。
しかも、尊敬する今は亡き、お兄様と同窓になる縁は、お兄様のお導きと思います。
嬉しいことを「嬉しい」と表現し、祝うことに憚ることはありません。
大いに祝いましょう。短歌はそんな喜びを盛る器にもなると思います。
☆早春の 香りをのせて 花蕾
ベンチにすわり ひとときの風
☆縁側で ままごと遊びの 我のそば
菜の花活ける 祖母の笑顔が
クロママ(pdk11433)さん
【解説】
早春の穏やかなひと時、さらに、遠い日のおばあ様との思い出を詠んだ味わいの
ある短歌と思います。
一首目の「ひと時の風」の表現を少し変えてみましたが、いかがでしょうか。
【ご参考】
★早春の 香りしのばせ花蕾
ベンチにすわり風とたわむれ
☆幼子の ひとみ溢れる涙をも 踏みにじるかのプーチン蛮行
ポエット・M
【解説】2022年2月28日に詠む
国連憲章、さらに国際法の基本原則に反したロシアのウクライナ「侵攻」は、どう大義を
掲げようと、れっきとした独立国に対する侵略戦争であり、国際法違反の蛮行と考えます。
ロシアの狙いは自らの言うままに従う「傀儡政権」の樹立でしょうが、この蛮行の企ての
裏で敵味方かかわりなく失われる多くの命と、それに倍する、子供たちの涙があります。
ブログ友も語っていましたが「子供たちの澄んだ瞳から溢れる涙を一刻も早く止めたい」
との想いは万国共通の想いです。そんな思いを短歌と言う「小さな声」に託し、詩情は
ありませんが、詠み続けたいと思っています。
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「五行詩」「痛みの変奏曲」鑑賞 (25)
6.故里慕情 (2)
ふる里は遠きにありて思ふもの
そして悲しくうたふもの
「室生犀星の詩の一節」
遠き日の
夢かまぼろし
見るように
そんな気がする
夕焼け小焼け
「これこれっ」と
いたずら坊主に
拳骨を
そ~と乗せしは
千草先生
遠き日の
学びの窓の
かの慕情
胸に疼きて
また春が来る
黙々と
生きたる父は
黙々と
ただ死にゆけり
さらばも言わず
父上は
煙となりて
もくもくと
梅雨の晴れ間の
空に消えゆく
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「観音崎海岸から房総半島を望む」
【短歌入門・質問・提案コーナー】
この「水曜サロン」に集う皆様の直近のコメント等に記された、短歌を作るうえでのヒント、
さらに質問、諸々の疑問点等にいて、触れていきたいと思います。
皆様からのご提案、歌評、さらに素朴な疑問も含めて、コメント欄にお寄せいただければ幸いです。
なお、私の「質問への回答」は、あくまでも一つの「解」でありますので、他の回答、反論、
ご意見等もありましたら、このコーナーで大いに議論して参りましょう。
それが学びに繋がれば嬉しいです。
【「国際連合憲章」の説明 】
国際連合憲章は国連の基本文書で、加盟国の権利や義務を規定するとともに、
国連の主要機関や手続きを定めています。また、国際条約としての国連憲章は
加盟国の主権平等から国際関係における武力行使の禁止にいたるまで、
国際関係の主要原則を成文化しています。
なお、国連憲章は前文と全19章、111条からなっています。
今回のロシアのウクライナ侵攻は
「国連憲章2条4項が禁じる、違法な武力の行使であり、国際法違反」に当たります。
「2条4項」
すべての加盟国は、その国際関係において、武力による威嚇又は武力の行使を、
いかなる国の領土保全又は政治的独立に対するものも、また、国際連合の目的と
両立しない他のいかなる方法によるものも慎まなければならない。
「前文」
われら連合国の人民は、
われらの一生のうちに二度まで言語に絶する悲哀を人類に与えた戦争の惨害から
将来の世代を救い、基本的人権と人間の尊厳及び価値と男女及び大小各国の
同権とに関する信念をあらためて確認し、正義と条約その他の国際法の
源泉から生ずる義務の尊重とを維持することができる条件を確立し、
一層大きな自由の中で社会的進歩と生活水準の向上とを促進すること、
並びに、このために、
寛容を実行し、且つ、善良な隣人として互に平和に生活し、
国際の平和及び安全を維持するためにわれらの力を合わせ、
共同の利益の場合を除く外は武力を用いないことを原則の受諾と方法の
設定によって確保し、すべての人民の経済的及び社会的発達を促進するために
国際機構を用いることを決意して、これらの目的を達成するために、
われらの努力を結集することに決定した。
出典: 国際連合広報センター
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【運営にあたって】 注)文頭から移しました。
(1) 投稿期間は毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
注)投稿に当たっては、ご自身のブログのアドレス(url)も記入願います。
(2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
(3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
(4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
(5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
(6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
(7) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
了
☆☆☆ 明るく、楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。 ☆☆☆
☆☆☆ 「口語短歌・水曜サロンの会」は2021年9月発足以来、半年を経過しました。
皆様のご尽力とご協力に心から感謝申し上げます。 ☆☆☆
「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている
皆様の詠まれた短歌を掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。
短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、
自由に短歌を投稿し、鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと
思っています。皆様の短歌の投稿と、ご意見を歓迎します。
【サロンの運営について】
運営等につきましては、末尾に記させて頂きますので宜しくお願い致します。
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「馬堀海岸遊歩道に咲く 河津桜」
「ブログ友の投稿歌 交流コーナー」
【詞書】2月17日女子スピードスケート1000m13組出走高木美帆選手圧巻の1分13秒19
日本中積もっていた悔しさが一気に爆発したような見事な走りでした。
☆美帆選手 魅せた走りに 渾身の 悔しさ晴らす 金メダルこそ
浅間山明鏡止水(knsw0805)さん
【詞書】ブロ友ベルさんの掲載写真が幻想的で感動的でしたので、1首詠んで見ました。
ベルさんにもコメントで私の短歌作品を見せています。
☆梅まつり あざやかな光 眩くて 春の色香が 幻想的も
浅間山明鏡止水(knsw0805)さん
【詞書】2月20日冬季北京五輪閉幕しました。メダルを取れなかった選手たちにも精一杯の
エールを送りたいと思います。
☆夢破れた アスリートたちの 冬季五輪 流した涙に 真の価値こそ
浅間山明鏡止水(knsw0805)さん
【解説】
オリンピックでの高木美帆選手と、メダルを取れなかった選手たちにフォーカスした
短歌は、私達みんなの想いを代表するものであり、共感を呼ぶ詠歌と思います。
特に、「夢破れたアスリートたち」へのエールは、大いに詠う題材と思っています。
また、愛媛県南楽園の梅まつりを詠んだ短歌は、「春の色香」が効いていると思います。
なお、三首目の表現を少し変えてみましたが、いかがでしょうか。
★メダリスト その栄光を支えたる 敗者の涙それもメダルと
【詞書】「もう終わった話」 竹内まりやの告白を聴いて
☆突然のベル
「もう終わった話だ」と静かに受話器を落とす時
自閑(jikan314)さん
【短歌説明】自閑(jikan314)さんご自身の説明です。
gooblog新古今和歌集の部屋で、日々勉強した事、思い付いた事、歴史的名所訪問、
短歌や俳句などを投稿しております自閑と申します。
YouTubeの映像、音楽のイメージを自由律短歌などにしております。竹内まりやの
告白を聴いて。この曲は、1990年9月~91年10月、火曜サスペンス劇場主題歌です。
新しい短歌のようでも、新古今調の物語性、体言止めによる余情、艶を表現しようと
作りました。
愚詠はさておき、様々なサスペンス・ドラマを、下記URLの竹内まりやさんの曲で
思い出して下さい。最近、2時間ドラマが少なくなってさみしいものです。
https://blog.goo.ne.jp/jikan314/e/cf4cecb149ace58bb58b47faab96af5d
【解説】
告白 (作詞・作曲:竹内まりや)は『火曜サスペンス劇場』9代目主題歌でしたが、
かつての恋人から、電話越しに再び愛を打ち明けられた女性の揺れる心情を描写した
曲でした。不思議と「サスペンス劇場」のいずれのテーマにも合っていたとの印象が
ありました。
この曲のイメージを取り込み、「新古今調の物語性」を表現した短歌は、独特な
作者の世界を創っていると感じます。自由律における「体言止め」の成功例として
学んで行きたいと思います。
【詞書】サギは単体で普段は行動しています。川の中に一羽でじっとしている姿を見ると
かわいそうに思えてきます。その時の様子を詠みました
☆餌探し 鷺動かずに 川の中 我も佇む 寒さこらえて
さわやか♪さん
【詞書】広場に桜の木が植えられています 暖かな日差しの中で枝の美しさに気づきました
その時の気持ちを詠みました
☆冬日受け 銀色に枝 輝きて 花咲かぬとも 桜はさくら
さわやか♪さん
【詞書】雑木林の中 梅の木は見当たらないのに香りがしてきました 春は近いと
感じたことを詠いました
☆何処からか 梅香ほのかに 流れくる 春は近しと 足どり軽く
さわやか♪さん
【解説】
「口語短歌の57577の世界では、なんとスッキリと自分の想いを表現できることかと
驚きました」と、作者は言われていましたが、31文字の中に事象の核心と、自らの
想いとを詠み込む事は可能と思います。
それが人の心に響き、心を打つ文学作品に昇華すれば、なおさらいいのですが…、
先ずは自分の想いを率直に詠うことが大切と思っています。
今回の三首も、対象をじっくり観察し、そこにご自身の想いを投入し素敵に
詠まれていて好感が持てます。
なお、三首目の短歌、「足どり軽く」を具体的な情景として、詠んでみましたが…、
一つの参考例として検討して頂ければ幸いです。
★梅の香も 漂う道を 歩みきて 春も近いと スキップを踏む
「詞書」寒雀(かんすずめ)は俳句では冬の季語で、まん丸に膨れた雀の姿は可愛くて、
俳句ではよく詠みました。
☆旭光(きょっこう)の雲に透けゐる白梅の枝(え)に丸々と寒雀かな
☆あけぼのの狭庭(せにわ)に二羽の寒雀 上枝(ほつえ)下枝(しずえ)と春を待つやに
☆ネモフィラの芽吹きを待てる凍土(いてつち)を裏返すやに寒雀二羽
みっちっちさん
【解説】
寒雀は晩冬の季語でしたね。今回の寒雀も、その可愛らしさが表現されていて
いいですね。雀は今では、すっかり私たちの生活に溶け込んでいる小鳥ですが、
一番身近に居ながらも、警戒心の強い鳥と感じることがあります。
なお、「雲に透けゐる白梅の枝」の、情景描写が秀逸と思います。観察眼の光る
味わい深い短歌と考えます。
☆春近し冒険エッセイ読みふける太陽光を溜めたランプで
『楕円と円』さん
【解説】
今年は記録的な積雪が、お住いの北海道をはじめ、多くの場所で観測されました。
新潟県津南町では16年ぶりに4メートルを超える積雪、富山では平年の6倍、鳥取では
平年の8倍の雪が積もったとの報道がありした。これも、地球温暖化による異常気象の
現れでしょうか。
でも、「光の春」ではありませんが、春の兆しは確かに感じられますね。
作者にとっては、気分は既に自転車旅に飛び、ペダルを踏んでいることと思います。
そんなワクワク感が感じられる、素敵な詠歌と思います。
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「河津桜をついばむ メジロ」
☆我がブログ訪れ和歌をプレゼント 女史のサイトは短歌あふれる
☆ありがたし我がブログ見て和歌を詠み 伝えてくれるポエムの世界
☆プーチンは核爆弾で対応と 脅し現実間近に迫る
ベトナムのKenさん
【解説】
和歌の基本を押え、詩情と共にご自分の想いもしっかり詠み込む作者の詠いぶりに
感嘆しています。びこさんとの交流と、ご指導のたまものと思っています。
いずれも、捨てがたい七首の短歌ですが、上記の三首を選定させて頂きました。
最初の二首はびこさんとの交流で生まれた歌でしょうが、心の通い合いも感じられる
温かな短歌になっています。三首目はプーチンの「狂気」を指摘する鋭い社会詠に
なっています。このような詠いぶりを継続することで、表現力も磨かれると考えます。
☆亡兄の母校に合格せし孫を祝つてやらむ亡兄しのび
☆亡兄のやうに学業頑張れとわが初孫に発破をかける
びこさん
【短歌説明】びこさんご自身の説明です。
今週は自慢話めきますが、私の初孫が志望大学に合格しましたのでそれを詠った歌で
ございます。偶然亡くなった兄と同じ大学でしたから嬉しくて詠いました。
亡兄は、高校時代は、それほど勉強しなかったのでしたが、大学では学問の面白さに
取り憑かれてよく勉強しました。
【解説】
先ずは、お孫さんが志望大学に合格されたとのことで、おめでとうございます。
お子さんの場合も当然ですが、お孫さんの合格はとりわけ嬉しさがこみ上げるものと
思います。
しかも、尊敬する今は亡き、お兄様と同窓になる縁は、お兄様のお導きと思います。
嬉しいことを「嬉しい」と表現し、祝うことに憚ることはありません。
大いに祝いましょう。短歌はそんな喜びを盛る器にもなると思います。
☆早春の 香りをのせて 花蕾
ベンチにすわり ひとときの風
☆縁側で ままごと遊びの 我のそば
菜の花活ける 祖母の笑顔が
クロママ(pdk11433)さん
【解説】
早春の穏やかなひと時、さらに、遠い日のおばあ様との思い出を詠んだ味わいの
ある短歌と思います。
一首目の「ひと時の風」の表現を少し変えてみましたが、いかがでしょうか。
【ご参考】
★早春の 香りしのばせ花蕾
ベンチにすわり風とたわむれ
☆幼子の ひとみ溢れる涙をも 踏みにじるかのプーチン蛮行
ポエット・M
【解説】2022年2月28日に詠む
国連憲章、さらに国際法の基本原則に反したロシアのウクライナ「侵攻」は、どう大義を
掲げようと、れっきとした独立国に対する侵略戦争であり、国際法違反の蛮行と考えます。
ロシアの狙いは自らの言うままに従う「傀儡政権」の樹立でしょうが、この蛮行の企ての
裏で敵味方かかわりなく失われる多くの命と、それに倍する、子供たちの涙があります。
ブログ友も語っていましたが「子供たちの澄んだ瞳から溢れる涙を一刻も早く止めたい」
との想いは万国共通の想いです。そんな思いを短歌と言う「小さな声」に託し、詩情は
ありませんが、詠み続けたいと思っています。
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「五行詩」「痛みの変奏曲」鑑賞 (25)
6.故里慕情 (2)
ふる里は遠きにありて思ふもの
そして悲しくうたふもの
「室生犀星の詩の一節」
遠き日の
夢かまぼろし
見るように
そんな気がする
夕焼け小焼け
「これこれっ」と
いたずら坊主に
拳骨を
そ~と乗せしは
千草先生
遠き日の
学びの窓の
かの慕情
胸に疼きて
また春が来る
黙々と
生きたる父は
黙々と
ただ死にゆけり
さらばも言わず
父上は
煙となりて
もくもくと
梅雨の晴れ間の
空に消えゆく
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「観音崎海岸から房総半島を望む」
【短歌入門・質問・提案コーナー】
この「水曜サロン」に集う皆様の直近のコメント等に記された、短歌を作るうえでのヒント、
さらに質問、諸々の疑問点等にいて、触れていきたいと思います。
皆様からのご提案、歌評、さらに素朴な疑問も含めて、コメント欄にお寄せいただければ幸いです。
なお、私の「質問への回答」は、あくまでも一つの「解」でありますので、他の回答、反論、
ご意見等もありましたら、このコーナーで大いに議論して参りましょう。
それが学びに繋がれば嬉しいです。
【「国際連合憲章」の説明 】
国際連合憲章は国連の基本文書で、加盟国の権利や義務を規定するとともに、
国連の主要機関や手続きを定めています。また、国際条約としての国連憲章は
加盟国の主権平等から国際関係における武力行使の禁止にいたるまで、
国際関係の主要原則を成文化しています。
なお、国連憲章は前文と全19章、111条からなっています。
今回のロシアのウクライナ侵攻は
「国連憲章2条4項が禁じる、違法な武力の行使であり、国際法違反」に当たります。
「2条4項」
すべての加盟国は、その国際関係において、武力による威嚇又は武力の行使を、
いかなる国の領土保全又は政治的独立に対するものも、また、国際連合の目的と
両立しない他のいかなる方法によるものも慎まなければならない。
「前文」
われら連合国の人民は、
われらの一生のうちに二度まで言語に絶する悲哀を人類に与えた戦争の惨害から
将来の世代を救い、基本的人権と人間の尊厳及び価値と男女及び大小各国の
同権とに関する信念をあらためて確認し、正義と条約その他の国際法の
源泉から生ずる義務の尊重とを維持することができる条件を確立し、
一層大きな自由の中で社会的進歩と生活水準の向上とを促進すること、
並びに、このために、
寛容を実行し、且つ、善良な隣人として互に平和に生活し、
国際の平和及び安全を維持するためにわれらの力を合わせ、
共同の利益の場合を除く外は武力を用いないことを原則の受諾と方法の
設定によって確保し、すべての人民の経済的及び社会的発達を促進するために
国際機構を用いることを決意して、これらの目的を達成するために、
われらの努力を結集することに決定した。
出典: 国際連合広報センター
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了