四季の彩り

季節の移ろい。その四季折々の彩りを、
写真とエッセーでつづって参ります。
お立ち寄り頂ければ嬉しいです。

第一部「口語短歌・水曜サロンの会」(その116)

2024年01月24日 05時00分46秒 | 短歌

第一部「口語短歌・水曜サロンの会」(その116) 短歌の投稿を歓迎します!!

 ☆☆☆ 能登地震で亡くなられた皆様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
     また、被災され避難を余儀なくされている皆様にお見舞い申し上げます。

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
 ☆☆☆ 「水曜サロン」は以下の通り第一部、第二部構成に区分して運営致し
     ていますので、それぞれに詠歌、返歌を出詠願います。
     第一部 「口語短歌・水曜サロンの会」:従来通り三首まで出詠願います。
     第二部 「ネット短歌」       :返歌専用です。
 
 「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の
 詠まれた短歌を、毎週水曜日に掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。
 短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に
 短歌を投稿し鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
 皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見、ご提案等をお寄せ頂ければ幸いです。


     「陽だまりに咲き初める白梅」

「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」

【詞書】24年1月7日日曜日NHK大河ドラマ「光る君へ」が始まりました。
  内容は紫式部の一生がテーマですが、源氏物語や紫式部日記・
  紫式部集を少し学んでみようかなと思いました。
  それらには和歌(巻名歌等)が沢山ありますが、その和歌の返歌を
  口語短歌で提出しようと思いつきました。返歌は源氏物語の内容や
  進行に合わせてではなく、短歌に沿った言葉・単語や自然・地名から
  ヒントをもらい詠もうと思っています。これから毎週源氏物語巻名歌
  から2首、紫式部集より1首の計3首提出しますので
 註)源氏物語巻名歌・1帚木(ハハキギ)
   歌の背景
   光源氏十七歳。雨夜の品定めの後、「中の品の女」に興味を持った
   源氏は、空蝉を知ります。再度の逢瀬を願う源氏に対して伊予の
   介の若い後妻である空蝉は、自らの立場もわきまえて拒みます。
 ☆帚木の心を知らで園原の 道にあやなく惑ひぬるかな
                          光源氏
 ☆数ならぬ伏屋に生(お)ふる名の憂さにあるにもあらず消ゆる帚木
                          空蝉
【作者 返歌】
☆峻険な伏屋に生える帚木は 遭うこと難しと歌い残すも
☆中流の身分の違い頑なに 薄衣脱ぎ捨て拒み続ける
                          浅間山明鏡止水さん
【参照】
 ・帚木(ハハキギ)~ほうきの材料になる木(ここでは絵空事・
    歌空言的な存在をさす)
 ・園原~長野県下伊那郡阿智村智里
 ・伏屋~身分の卑しい者が住む貧しい小屋

 註)紫式部集・1
 ☆めぐりあひて見しやそれともわかぬまに 雲がくれにしよはの月かな
                          紫式部
【作者 返歌】
☆めぐり遭い君と僕との交差点 ロマンチックに時空のどこかで
                          浅間山明鏡止水さん
【解説】
 「源氏物語巻名歌から2首、紫式部集より1首の計3首」への返歌を詠み続ける
 との企画は、「凄い」と言える野心的なものと考えます。

 また、「紫式部と言う方の古典にも触れることが出来て自分なりにワクワク
 感が一杯」と、おっしゃっていましたね。手ごわいかも
知れませんが、
 大いに挑戦されることをお勧めします。

 源氏物語には和歌795首が詠み込まれ、男女間の秘め事など話の核心部分
 などは、文章ではなく和歌によって婉曲に描かれる場面も多く、物語の
 品位が保たれていると感じます。従って、これらの和歌を理解すること
 なしに、この物語の核心部分には迫れないとも考えます。これらを踏まえ、
 作者の挑戦が継続され、成功することを祈っています。
 「空蝉」への返歌(二首目)を、空蝉の本心を類推し、少し吐露しつつ
 詠んでみましたが…、いかがでしょうか。
【ご参考】
 ★愛しくも叶わぬ定めと拒みいる 消ゆる帚木わが身切なき

【詞書】元日の能登半島地震を詠ませて頂きました。
☆元日に 震度7超 火事 津波 神と仏は何処へいずこへ
【詞書】成人の日を詠ませて頂きました。
☆制服は廃止の風潮ありけむも 変わらぬ振袖 成人の日
                         西BOOさん
【解説】
 一首目は、私も含めて皆さん共通の想いかと思います。
 正に、あの惨状下では「神と仏は何処へいずこへ」と叫びたくなりますね。
 そんな想いを直截に詠み共感を誘う歌になっています。
 二首目も、「現代の不思議」のひとつですね。制服廃止が叫ばれて久しく、
 年々制服は減っており、無くなりつつありますね。しかし、成人式の振袖
 姿は根強く残っています。
 和服メーカーと呉服商、さらにデパート等々の巧妙な販売戦略が依然として
 続けられているということでしょうか。最も人生に一度の、成人となる
 本人の切なる願いも反映されていることも大きいでしょうね。
 しかし、世の風潮へのひとつの「疑問符」の歌としても面白いですね。

【詞書】冬の蝶を三首詠みました。
  はかない命を最後までふりしぼり懸命に飛ぼうと羽ばたく可憐な美しい
  姿に打たれます。
☆落ちかけて なほいのち舞ふ冬蝶の 高さに日矢は 及ばざりしも
☆冬蝶の終章の地か 身を委ね 黄色灯せる 庭石の上
☆冬蝶のいのち今しもかすかなり かそけき息に揺るる薄翅
                         みっちっちさん
【解説】
 詞書にも記されていましたが、「はかない命を最後までふりしぼり」懸命に
 命を繋ごうとする冬蝶の姿が、いずれの歌でも繊細に、優しい
まなざしで
 詠まれています。

 特に、三首目は、「冬蝶のいのち今しもかすかなり」という上の句で、
 冬の蝶の命が、今まさに尽きようとしている様子を、哀しみをもって簡潔に
 表現しています。また、
「かそけき息に揺るる薄翅」という下の句では、
 蝶の息遣いが薄い
羽を揺らしている様を、繊細に表現しています。
 冬の蝶の儚い命に、作者自身が寄り添うかのように静かに、そして優しく
 描き出されています。

 また、一句一句の表現が精緻で、全体の構成もバランスが良く取れており、
 完成度の高い歌と考えます。


     「凍て空に咲く 蝋梅」

【詞書】来し方、これからのことを思うとき、余生は穏やかなれと、
  念頭に願ったことでした。
☆水草の流れのようにわが生も清貧にして穏やかなれと
【詞書】楽しみは娘とのショッピング、何気なく入ったお店で試しに
  手にしたのが黒いベレー帽でした。
☆嬉しいな 娘とお揃えのベレー帽 鏡に映して斜に構えたり
【詞書】先日来の暖かさで一気に蝋梅が咲き出しました。青空に
  レモン色が美しく映えています。
☆凍て空に花びら震わせ蝋梅は春の兆しの明かりを灯す
                         夕庵さん
【解説】
 三首の歌は、いずれも作者の「今」の感慨をすくい取り素敵に詠まれて
 います。

 一首目の歌は、私達世代の共通の想いでもありますね。「穏やかなれと」
 との想いは、私たちにも実感としてあります。

 二首目は、黒のベレー帽がお似合いの、作者のきりっとした立ち姿が
 思い浮かびます。斜に構えたり」の表現が利いています。

 三首目の歌は、蝋梅の花の美しさと、春の訪れを温もりのある季節感と
 ともに、
力強く表現した完成度の高い歌と感じます。

 下の句の「春の兆しの明かりを灯す」という表現は印象的です。
 「レモン色」の花びらを震わせ、春の訪れを告げる花の姿を鮮やかに
 表現しています。さらに、この歌には春への希望や、
ふくらむ期待も
 込められているように感じられます。

【詞書】19日(金曜日)10:30〜11:45 NHKテレビで宮廷歌会始の儀が
  放映されます! お題は「和」です。
  昨年は出版で忙しかったので私は今年はノビノビと暮らします。
☆歌に聞く「憎い会いたい恋しい」と人の情念これこそ命
☆鷹揚な夫の支えのあればこそ私は私飛び跳ね暮らす
                         リコさん
【解説】
 出版に関わった一年は諸々大変だったとは思いますが、一大事業を
 やり遂げた充実感もあったことと思います。
 「宮廷歌会始の儀」は、雅で厳かな新春の儀式ですが、時代の流れも
 反映し、学ぶべき要素もあり謹みつつ視聴させて頂きました。
 一首目の歌は、八代亜紀さんのヒット曲「雨の慕情」の歌詞の一節
 ですが、「人の情念これこそ命」は詠まれた通りですね。
 歌詞からの本歌取りの詠歌は、難しいのですが、成功した例と感じます。
 二首目は、長い歳月の中で築き上げて来られた絆と、ゆるぎないお互いの
 信頼故の歌と思います。すべからく「こうありたい」と思う奥様方は
 多いのではないでしょうか。御夫君への深いリスペクトも感じられます。

【詞書】こういう時は出詠させていただいたほうが返って良いかも
  しれませんので、今週も思いきって出詠させていただきます。
  能登半島地震で被災されました聴覚障害者の方々に思いを寄せて
  詠わせていただきました。
☆被災せし人に氷雨は降るなかれまして聞こえぬ人らの上に
☆連絡も聞こえがたかる障害を持ちて被災をしたる人々
☆食ふものにまず苦労して寝る場所の寒さに耐えてゐたる聾者ら
                         suisenさん
【解説】
 三首とも、能登半島地震で被災した聴覚障害者の方々の苦悩を詠んだ
 歌と考えます。地震の揺れや津波の警報、救助の声など、聞こえる人に
 とっては当たり前の情報が、聞こえない人にとっては届かないという
 現実を、切実に訴えた歌になっています。
 二首目の歌、発句の「連絡も」は、聞こえない人にとって、連絡と
 いうものが重要でありながら、いかに困難であるかを強調しています。
 「障害を持ちて」は、聴覚障害者のアイデンティティを表現すると
 ともに、社会的な障壁や偏見に直面していることも暗に示しています。
 また、この歌は、一人称ではなく三人称で書かれていますが、聴覚
 障害者の代弁者として語ることで、より普遍的なメッセージとして
 響いてきます。

【詞書】YouTube短歌 八代亜紀ジャズ
☆貴女のソウルは私に響く
    月夜ギンギンに冷やした酒を
【詞書】歳のディスティネーション
☆歳のディスティネーションは知らねども
  ただ電車に乗って
  ほうこうす
                         自閑さん
【短歌説明】自閑さんご自身の説明です。
 八代亜紀さんが去年末に逝去されたとの報がありました。
 ご冥福をお祈りします。
 演歌の八代亜紀さんのジャズって、とても味わい深い。
 ソウル・ミュージックと演歌は、共通する物が有るのだろうと
 思います。お酒は温めの燗がいい~♩肴は炙った烏賊でいい~♪
 とは毛色の違うFry me to the moon、You'd be so nice to 
 come home toなので。
 共演したナベサダは、ジャズシンガーとの共演と言う意識で、
 演奏しています。天下の大演歌歌手。
https://blog.goo.ne.jp/jikan314/e/dd4d68af1411578e2c876334c37c4af5/?cid=25b98705961fd12dd260867ef1e7317b&st=0
 二首目は、年末に作ったもの。方向と彷徨の掛詞。
 本歌 新古今和歌集の寂蓮
  暮れて行く春のみなとは知らねども霞に落つる宇治のしば舟
 毎年、年末のさむい時期に、人気(ひとけ)の無い小石川の庭園を
 行くのが楽しみと言う変り者です。
 電車に乗っている最中、家内安全の願い事も有るので、せっかく
 だから伯父の祀られている靖國神社へも行く事にしました。
 電車に乗っていたら、英語のアナウンスが、ファイナル 
 ディスティネーション ホニャララと言っていた。英語無知なので、
 調べて見ると、「目的地,行き先;届け先;目標」との事。最終行先
 と云う意味かも。
 行き当たりばったりの性格なので、目的を持たず、寂蓮歌の本歌取りが
 思い付きました。
【解説】
 一首目の歌、紹介頂いた八代さんの歌う二曲、Fry me to the moon及び、
 You'd be so nice to come home toを視聴させて頂きました。
 八代さんは父親が買ってきた米国のポピュラー・ジャズ歌手、ジュリー・
 ロンドンのレコードを聴き、そのハスキー・ヴォイスに魅せられたのが
 歌手を目指すきっかけだったとのことですね。
 また、「夜のアルバム」のCDでは、この「フライ・ミー・トゥ・ザ・
 ムーン」を始めとした12曲のジャズを歌っていますね。いずれもかなり
 歌い込まれレベルの高い歌唱で、おっしゃるように「ソウルミュージック」
 の本流を感じました。私も車に乗る時、このCDを結構聴かせて頂いています。
 詠われているように、月光を浴びながらギンギンに冷やした日本酒を飲む。
 そして、酔うほどに響いてくるFry me to the moonの八代ジャズ。
 まさに「ソウルは・・・響」きますね。その場に漂う雰囲気と共に、景観を
 明確に表現し、想いまで滲まさせる上質の短歌に引き込まれました。
 二首目は、寂蓮の歌からの本歌取り、さらに方向と彷徨の掛詞等は心憎い
 技法と感じました。


     「咲き初める 河津桜」

【詞書】水仙の花が里にも咲き出し花の季節がゆっくりとした歩調で
  近づいて来ているようにも思える暖かい冬ですが〜
  地図が変わるほどに強烈な地震だったのですよね?被災地の方には
  まだまだ『花を楽しむ余裕はない』かもしれません。お辛い事だと〜
☆初春の 散歩始めは
   大塩湖
  光を浴びて 枯葉喰むクロ
☆心地よい 小春日和の
   縁側で
  腕に顎乗せ まどろみのクロ
☆能登の地を 突然おそう
   大地震
  朝市の里 瞬時に消える
                         クロママさん
【解説】
 最初の二首は、愛犬クロちゃんとの幸せなひと時を、丁寧に詠まれ
 ほのぼのとした想いにさせてくれる良い歌と思います。
 ただ、二首目の「小春日和」は,厳密には「秋の終わりから冬の始め頃に
 掛けての穏やかで暖かな気候を指す言葉」とのことです。

 しかし、最近は「春先の穏やかな日」と解釈している方が、ものの調査では
 4割を超えているとのことですのです。
この点だけ添削させて頂きました。
【ご参考】
 ★心地よい 温き日差しの
   縁側で
  腕に顎乗せ まどろみのクロ
 三首目は、地震と大火に同時に見舞われた「朝市の里」の状況を哀しみを
 籠めて、精緻に詠い共感の誘われる良い歌です。

【詞書】私が好きな某グループ、もといTHE ALFEEさんのベースとヴォーカル
  担当“ALFEEの向かって左のサングラスでヒゲの人”
桜井 賢さんが1月20日
  で60代最後の69歳になりはりました。

  めでたやめでたや!4月に二人のメンバーが70歳(!)になりはるんで、
  それまで約3ヶ月の間、同い年なんですね。

  今はX(旧ツィッター)とかに祝福のメッセージが溢れています。私はその
  辺はやっていないので、
せめて短歌でお祝いしようという…。
  そして、今年は彼らの
デビュー50周年です。ずっと(そしてこれからも)走り
  続ける彼らの50年目が楽しみです。

☆アルフィーが3人69歳に
   桜井 賢(まさる)氏お誕生日で🎉
【詞書】昨年9月に地球を出発した、日本の“月面探査機(SLIM)”が1月20日
  午前0時20分に月面に着陸したそうです。

  “SLIM”は、月面の「神酒(みき)の海」(地上から見える月を十字に4分割した
  として、右下の部分の横棒と言うか赤道に近い場所)
付近の“SHIOLI
  クレーター”に降りたそうです。目的地から誤差
100m以内の
  “ピンポイント着陸”に成功したらしく、飛行や着陸時の
データも取れたん
  だそうですが…。太陽電池のパネルが不具合を
起こして太陽光による
  発電が出来なくなったとか。1月23日の
朝日新聞の朝刊の記事によると、
  着陸から30分あまり後の午前2時57分
に(太陽パネルの不具合があっても
  内蔵のバッテリーで活動できて
はいた)、電源をオフにしたんだそうです。
  が、パネルは“西を向いている”そうで、月の“公転”の具合で太陽光が西から
  当たれば(太陽パネルが発電して)、再び稼働する
という可能性があるんだ
  そうです。その再起動のためにバッテリー
の電力を“12%残して”オフに
  したんだとか。ううっ!何とか
パネルよ復活してくれ!!っていう感じです。
  (1月22日夕刻に詠む)

☆肉眼で見えはしないが 探査機は「あの辺かな?」と月を見上げる
【詞書】どうか、“SLIM”の関係者の方々の努力が報われますように。
  “SLIM”が任務を全うできますように。太陽の光が“SLIM”の
  太陽パネルに届きますように。今は眠れ“SLIM”。再起動したら
  月の新たな姿を見せて下さい!…とは言え、月面の太陽が当たる
  部分の温度ってめっちゃ高いから、パネルの関係の機器がそれに
  耐えられるのかどうか…だそうです。…なかなか多難ですね…。
☆探査機よ再び目覚めよ太陽の光で
        月から“便り”届けよ
                         ちがやねこさん
【解説】
 一首目は、まさに、ホットな詠歌の出詠に、こちらまで、嬉しくなります。
 「THE ALFEE」の創設メンバーである桜井 賢氏も、誕生日1月20日に69歳に
 なりましたね。いずれのメンバーもしばらくは同一年齢で、
詞書にも
 ありますように「めでたやめでたや!」ですね。

 記念すべき日に、このように詠むのも短歌にはありですね。
 長い事フアンであった作者の喜びが、そのまま素直に歌に表現された明るい
 歌に共感します。
 なお、
月面探査機“SLIM”にまつわる二首の歌を追加で出詠頂きました。作者の
 ライフワークの分野の短歌で、私たちも周辺で学ばせて
頂いています。
 二首目の歌、私達から見たら誤差100mのピンポイントで、月面に着陸した訳
 ですから100点に近いかと思っていましたが、関係者から
60点との評価を伺い、
 関係者の皆さんの意気ごみと、決意のほどを知りました。

 太陽電池のパネルが稼働していないことが、そのマイナス点との事で、
 今後のミッションを考えると理解できます。ただ、改めて
日本の宇宙開発での
 技術水準の高さには感歎した次第です。

 三首目の歌は、ちがやねこさんの月面探査機“SLIM”への熱い想いを籠めた
 ワクワク感と、エールが感じられる真っすぐな良い歌と考え
ます。
 まさに、詠まれているように私たちも「月の新たな姿」を見出すため、
 “SLIM”の再起動を、祈りをこめて見守りたいと思います。
 
☆能登の地の切なき叫び海風に まぎれ届くや この浜辺にも
                         ポエット・M
【解説】
 能登地震は、令和6年1月1日に石川県能登地方を震源とする最大震度7の
 地震でしたが、この地震で石川県内で22日午後2時の時点で233人の方の
 死亡が確認されております。改めてご冥福をお祈り致します。

 能登の地では、昨日23 日から次第に冬型の気圧配置となりこの冬一番の
 強い寒気が流れ込んで大荒れの天気になる恐れがあるとの予報です。
 能登よりはるかに離れたこの地ですが、白波を伴う海風の咆哮は人の
 叫びとも感じられます。
 被災され未だなお雪に閉ざされ、凍てつく寒さに凍えながら避難生活を
 余儀なくされている方々。その方たちを想い詠ってみました。

 
     「未だ咲く路地に咲く シクラメン」

「山法師 短歌の章」鑑賞 紅林茂夫著(23)

  「山法師」はエコノミストでもありました著者の経済学の論文を始め、小説、
  短歌等を著者により厳選され著作を集めた著者渾身の著書でもあります。
  その著書から、短歌を抄出し三首づつ紹介させて頂きます。
     
6.「短歌の章」 雪(4)

   山峡に棲むけものらは穴隠り
           雪降る今日を寝て居るべし
            
   山寺を雪降りつつむこのしじま
           四方の結界音断えにけり

   雪の中にけもの道あり
           命あるものの通ひし一条の跡

【短歌入門・質問・紹介・提案コーナー】
 文字数制限により割愛致します。

【運営にあたって】
 (1)投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
   なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2)おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
   なおブログの字数制限(コード30,000字)等により詞書等編集させて頂く
   場合もありますので、ご容赦願います。
 (3)口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
   仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4)投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
 (5)作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (6)掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (7)掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                     了

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第二部「口語短歌・水曜サロンの会」(その116)ネット歌会

2024年01月24日 04時50分28秒 | 短歌

第二部「口語短歌・水曜サロンの会」(その116)ネット歌会
            短歌の返歌を歓迎します!!

 ☆☆☆ 能登地震で亡くなられた皆様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
     また、被災され避難を余儀なくされている皆様にお見舞い申し上げます。

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 返歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
 ☆☆☆ 「ネット歌会」について
      「ネット歌会」は、「お題」を決めて短歌を詠みあうという方式では
      なく、「水曜サロン」へ掲載された、各位の歌に対して「返歌」する
      という自然発生的な歌会です。従って掲載された歌の中に自分に響く
      ものがありましたら、それへの返歌として大いに詠んで頂き第二部の
      コメント欄に記入して頂ければ幸いです。


     「咲き初める白梅」

☆------------☆ 「ネット歌会」開始 ☆-----------☆
  「ネット歌会」として展開された詠歌を掲載致します。
    注) ☆:元歌  ★:返歌

☆制服は廃止の風潮ありけむも変わらぬ振り袖成人の日
                         西BOOさん
【詞書】娘の成人式はいとこの振り袖を着て、その費用でちゃっかりと
    車の免許証をとったものです。
★振り袖の代わりに娘は免許証を成人の日の記念としたり
                         夕庵さん
【詞書】運転中に人のクルマに擦り傷をつけてしまったのですが、
  駐車中の無人のクルマだったので点数を引かれずにホッとした
  ことを詠ませて頂きました。
★病にて人のクルマに擦り傷を ゴールド剝奪されずにホッと
                         西BOOさん
【詞書】7年前、交通事故に遭遇、2ヶ月のリハビリで歩けるように
  なりましたが、腰痛は今も頭痛の種です。
★リハビリに耐えて歩けるよろこびも 脇見運転 憎し 腰痛
                         夕庵さん
★交通の安全札に祈りつつ 事故をおこすは気のゆるみなり
                         西BOOさん
★台所に荒神さまのお札貼り 今日も家族の食事を作る
                         夕庵さん

☆冬蝶の終章の地か身を委ね黄色ともせる庭石の上
                         みっちっちさん   
★冬蝶の白きの纏う夕暮れは足早に去る 京の寺町
                         夕庵さん
★ 夕暮れの花見小路は乙女らが蝶舞ふごとくさんざめく街
                         みっちっちさん

☆歌に聞く「憎い会いたい恋しい」と人の情念これこそ命
                         リコさん
★八代亜紀 歌う女の情念よ 深い瞳の底に渦巻く
                         夕庵さん


☆嬉しいな 娘とお揃えの ベレー帽 鏡に映して斜に構えたり
                         夕庵さん
★亡き母と揃ひの瑠璃色ペンダント 薄きは母で 濃きは我なり
                         みっちっちさん
★「しあわせを祈る」とくれしペンダント 今も波打つ海色濃ゆく
                         夕庵さん
★地震(ない)の地の苦難に哭きて 祈りしは 波打つ海よ 鎮まり給へ
                         みっちっちさん

★過酷なる被災の人らに身を寄せて つましき夕食 菜刻みをり
                         夕庵さん
★はるかなる二十九年前の地震(ない) 揺るる恐怖は 今もこの身に
                         みっちっちさん
★地震(ない)逃れ京都へ転居もはや過ぎて 住めば都と人と馴染めり
                         夕庵さん
★大地震(おおない)の恐怖はあれど 今日の日を いのち限りに 愉快に生きむ
                         みっちっちさん
★昨日のこと 今日書く日記を 10余年 さざ波もあれ われの足跡
                         夕庵さん
★さざ波も大浪もなほ 地震(ない)さへも 乗り越へ生きむ いのちの限り
                         みっちっちさん

☆甲辰の年の初日を襲う地震(ない)地異に備えよ 重き警鐘
                         ポエット・M
★天変の重き警鐘受け止めて 支える力明日(あした)の糧に
                         浅間山明鏡止水さん
★容赦なき地異の惨状越え行かん かすかなれども槌音もして
                         ポエット・M
★頼もしき列車が再び走り出す 七尾・金沢 結ぶ線路に
                         夕庵さん
★孤立する町を繋げる線路わき 修理に命かけたる人ら
                         ポエット・M

☆風花の 未だ舞い来ぬ 街にいて 
       能登の厳しさ さらに感じて
                         ポエット・M
★避難所の 廊下に響く 子供らの
       声が伝える 明日への復興
                         浅間山明鏡止水さん

☆------------☆ 「ネット歌会」了 ☆------------☆


     「咲き盛る 山茶花」

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コメント (29)
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