「口語短歌・水曜サロンの会」(その66) 短歌の投稿を歓迎します!!
☆☆☆ 急な連絡となり申し訳ありませんが年末・年始の日程を申し上げます。
☆☆☆ 今回の掲載をもって2022年の「水曜サロン」は完了とさせて頂きます。
☆☆☆ 2023年の「水曜サロン」は2023年 1月18日(水)から開始致します。
☆☆☆ 2023年 1月 最初の締め切りは17日(火)17:00迄とさせて頂きます。
☆☆☆ 皆様も良いお年をお迎えください。
☆☆☆ 出詠頂き、またお立ち寄り頂いた皆様に感謝申し上げます。
☆☆☆ 明るく、楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の
詠まれた短歌を掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。
短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に
短歌を投稿し、鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見等をお寄せ頂ければ幸いです。
【サロンの運営について】
運営等につきましては、末尾に記させて頂きますので宜しくお願い致します。
「冬に咲く薔薇 ピエール ド ロンサール」
「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」
【詞書】12月14日私のブログで北アルプスの日の出特集をしましたが、そこで詠んだ
短歌です。
若い時は親友と軽登山(1000m級)は良くしましたが、今は絶好の場所に
いながらただただ眺めるだけです。長野県に詳しい選者のご意見を伺いたいと
思い出詠しました。
☆眼前に北アルプスの名峰が 朝日に染まる安曇野の街
☆雲海は一面広がり富士山も 朝日に照らされ至福の眺め
☆雄大な自然の神秘景色こそ 堪能できる日の出の眺め
浅間山明鏡止水さん
【解説】
安曇野は昨年秋に久しぶりに行って参りましたが、まさに心のふる里、原風景を
今も見せてくれました。特に安曇野から眺める白銀に包まれた槍ヶ岳の神々しさは
変わっていませんでした。三首の歌を改めてじっくり鑑賞させて頂きました。
三首目の「自然の神秘」を、こんな視点で詠んでみましたが、いかがでしょうか。
【ご参考】
★日の出には神も姿を見せるらし 稜線燃やす 降臨のとき
【詞書】月曜日7時からBS4で「BS日本のこころ歌」が放映されています。歌曲、
童謡、演歌と多種多様ですが、はるかな青春時代を懐かしみながら一緒に
口ずさんでいます。
☆フォレスタの声に合わせて口ずさむ 歌声喫茶の冷たい椅子も
【詞書】訪れる人のいない雨の日に届く喪中のはがき、今年はなぜか多いのです。
さみしい日です。
☆雨の日のたったひとりの訪問者 喪中のはがきポストに沈む
【詞書】盗人はぎの種をつけた人と子犬。これをひとつづつ取るのは大変な作業です。
☆今日もまた盗人はぎの種つけて男と子犬がのほほんと来る
夕庵さん
【解説】
一首目、「美しい日本の言葉」「美しい旋律」を次世代に歌い継ぐことを
モットーにした「BS日本・こころの歌」は、実力派コーラスグループの
フォレスタが「思い出の名曲」を熱唱していますね。「歌声喫茶」も私たちの
世代には懐かしい思い出です。
皆で合唱し合った遠い日々は一瞬の花火にも似た輝きを放っていたと思っています。
三首目の「のほほんと来る」の、ほのぼの感がいいですね。
なお、一首目の「冷たい椅子も」は、キーワードとして優れていますが、歌声喫茶を
知らない世代には唐突感を抱かせないでしょうか。少し添削させて頂きました。
【ご参考】
★フォレスタの声に合わせて口ずさむ 歌声喫茶の かの日を想い
【詞書】夫は辛抱強い人なので「怖い」という言葉を今までに聞いたことが
ありませんでした。
退院して、少しずつ、入院中の事を話してくれています。
☆「一段と寒くなる夜が怖かった」
入院の夫の闘病の日々
リコさん
【解説】
ご主人の入院の日々に想いを馳せた一首は心に沁みます。
コロナ禍のもと、ご主人は病室に一人取り残される心細さもあったことと思います。
闘病の日々を無事乗り越え退院され、さらに心情を吐露してくれたご主人への想いが
一層募ったことと思います。そんな思いが歌に静謐に表現されています。
この分野の歌も大いに詠み、出詠頂ければと思っています。
「露地に咲く シクラメン」
【詞書】サイモン&ガーファンクルのスカボロー・フェアを聴いて
☆伝えて欲しいのは
君を愛していたということだけ
日常の
(パセリ、セージ、ローズマリーとタイム)
☆豆を煮るように愛していただけ
それしかできなかった
…
スカボロー・フェア
(パセリ、セージ、ローズマリーとタイム)
自閑 (jikan314)さん
【短歌説明】自閑 (jikan314)さんご自身の説明です。
何百年も前の古い歌ですが、サイモンとガーファンクルが、反戦的な歌詞を
挿入して、 映画「卒業」で大ヒットした曲です。
今も極寒の戦場で兵士は、妻が作っていた日常の料理を思い浮かべながら
戦っているのかもと思います。
【解説】
サイモン&ガーファンクルと言えば、1970年1月、アルバム『明日に架ける橋』を
リリースし、全世界で売上が1,000万枚を超える大ヒットとなり、グラミー賞の
最優秀レコード賞・最優秀アルバム賞等を受賞して一躍、時の寵児となりましたね。
また、1982年にはS&Gとして初来日し、後楽園球場と大阪スタヂアムでコンサートを
行ったと記憶しています。
「スカボロー・フェア」は、サイモンの反戦歌をアレンジし、ガーファンクルが
作曲した新しいメロディですね。『パセリ・セージ・ローズマリー・アンド・タイム』
の詞が繰り返される優しい二人のハーモニーが響く曲で、聴くたびに懐かしさが
こみ上げてきます。また、この詞をBGMに使った詠歌も斬新な試みと考えます。
短歌説明にもありますように「妻が作っていた日常の料理」を想い出し、その妻と
愛する人々を守るために、凍てつく戦場で闘う兵士たち。その彼らへの励ましの曲
とも感じます。
二首目の「豆を煮るように愛していただけ」の言葉は、平易ながら深いですね。
究極の夫婦愛とも感じます。
☆------------☆ 「ネット歌会」了 ☆------------☆
【詞書】引き続き「ネット歌会」として展開された詠歌を掲載致します。
注) ☆:元歌 ★:返歌
☆雲海は一面広がり富士山も 朝日に照らされ至福の眺め
浅間山明鏡止水さん
【詞書】真近くで初めて見た雲海に感激してしばらくその場所から離れることが
できませんでした。昨日は見ることができなかったというガイドさん、
ラッキーでした。ここから上高地へ向かったのでした。
★濃き薄き千々の雲海ひろごりて大地の術に祈りこそあれ
★乗鞍山(のりくら)の畳平より見る雲海 神秘の極みに言葉の出でず
夕庵さん
☆凍る地でいまだ戦う民あまた ウクライナの地 我の大地と
ポエット・M
★凍る地に戦ふ民の魂にたまゆら安らぎあれと祈れり
水仙さん
★戦いに魂(たま)の安らぐ時よあれ ウクライナの地 激戦のなか
ポエット・M
☆「一段と寒くなる夜が怖かった」
入院の夫の闘病の日々
リコさん
【詞書】12年前の12月の入院中を思い出して詠いました。
★腸閉塞おこし入院せしときに痛みに耐えかね「殺してください」
★殺さずに緊急手術をしてくれし医師の医術で今も生きゐる
水仙さん
【詞書】散文の様ですが思いはこの方が上手く伝わると思います。
★わが想い受け止めくれる人の居て
伝えていこう日々の些事でも
リコさん
☆------------☆ 「ネット歌会」了 ☆------------☆
☆冬の陽につつじ一輪帰り花 迷える者の痛み我にも
ポエット・M
【解説】
光の乏しい冬の日差しの中で、つつじが一輪密やかに咲いていました。帰り花とも、
狂い咲きとも言われていますが、その花の慎ましやかな姿に引き寄せられました。
季節に惑い、あるいはいち早く春の兆しを感じて花開くそんな花に、自らを重ねて
いました。やがて来る冬の厳しさを凌ぐ才覚も、又力もないままに冬を前に咲く
一輪の花の凛々しさと、それが纏う寂しさも同時に感じて詠んでみました。
「未だ咲く 皇帝ダリア」
「五行歌集 ―君へのレクイエム― 」鑑賞 嵯峨吹雪著 (9)
1.貴女へのレクイエム(9)
貴女(きみ)の御霊よ!永遠に安かれ!
とぼとぼと
帰る帰りの
足音は
風にさらわれ
闇に消えゆく
背を曲げて
歩めば楽な
心地して
素直に曲げる
我は老いたり
春風に
花は咲けども
胸を打つ
鼓動は哀し
ああ貴女(きみ)ありてこそ
春風に
鳥は歌えど
冴えかえる
青空哀し
ああ貴女(きみ)ありてこそ
かの日から
我が胸底に
時として
痛みは激し
疼く死の棘
「シクラメン」
【短歌入門・質問・提案コーナー】
この「水曜サロン」に集う皆様の直近のコメント等に記された、短歌を作るうえでの
ヒント、質問、諸々の疑問点、さらにご意見等について触れていきたいと思います。
皆様からのご提案、歌評、さらに素朴な疑問も含めて、コメント欄にお寄せ頂ければ
幸いです。
なお、私の「質問への回答」は、あくまでも一つの「解」でありますので、他の回答、
反論、ご意見等もありましたら、このコーナーで大いに議論して参りましょう。
それが学びに繋がれば嬉しい限りです。
【サロン参加者からのコメント】前週に続き掲載致します。
自閑 (jikan314)さんのコメントです。
正岡子規は、再び歌よみに与ふる書の中で、
「古今集以後にては新古今稍々すぐれたりと相見え候」と
言う事で、指折り数える程だがと注文を付けてはいますが、その歌を紹介します。
ものゝふの八十氏川の網代木にいざよふ波のゆくへ知らずも
(雑歌中 柿本人麿 万葉集巻第三 264)
まあ万葉集にも有る歌ですが。
鵲のわたせる橋に置く霜の白きを見れば夜ぞ更けにける (冬歌 大伴家持)
面白く候。との事。万葉集には無いが、家持集にはあります。
なこの海の霞のまよりながむれば入日を洗ふ沖つ白波
(春歌上 後徳大寺左大臣)
此歌の如く客観的に景色を善く写したるものは新古今以前にはあらざるべくとの事。
ほの/”\と有明の月の月影に紅葉吹きおろす山おろしの風 (冬歌 源信明)
これも客観的の歌にてけしきも淋しく艶なるに語を畳みかけて調子取りたる
處いとめづらかに覺え候。
さびしさに堪へたる人のまたもあれな庵を並べん冬の山里 (冬歌 西行)
西行の心はこの歌に現れ居候。庵を並べんといふが如き斬新にして趣味ある趣向は
西行ならでは得言はざるべく、特に「冬の」と置きたるも亦尋常歌よみの手段に
あらずと存候。異論は無いですね😃西行は、目の前に有る風景をそのまま読んで
います。
閨の上にかたえさしおほひ外面なる葉廣柏に霰ふるなり (冬歌 能因)
岡の邊の里のあるじを尋ぬれば人は答へず山おろしの風 (雑歌中 慈圓)
此種の歌の第四句を「答へで」などいふが如く下に連続する句法となさば
何の面白味も無之候。
さゞ波や比良山風の海吹けば釣する蜑の袖かへる見ゆ (読人しらず)
神風や玉串の葉をとりかざし内外の宮に君をこそ祈れ (釈教歌 俊惠)
阿耨多羅三藐三菩提の佛たちわが立つ杣に冥加あらせたまへ(釈教歌 傳教)
空前絶後の歌ですね😃
【ネット歌会について】
「ネット歌会」は、「お題」を決めて短歌を詠みあうという方式ではなく、
「水曜サロン」へ掲載された、各位の歌に対して「返歌」するという自然発生的な
歌会です。従って掲載された歌の中に自分に響くものがありましたら、それへの
返歌として大いに詠んで頂き、コメント欄に記入して頂ければ幸いです。
各位に記入して頂いた短歌を基に、編集させて頂きます。
従って、統一性や「お題」に向けた収斂性には欠けますが、面白いと思っています。
当面は、手探りでやってみたいと思っています。さらに、良いアイデアがあれば
各位よりお寄せ頂ければ嬉しいです。
「白い山茶花」
【運営にあたって】 注)文頭から移しました。
(1) 投稿期間は毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
(2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
(3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
(4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
(5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
(6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
(7) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
(8) 最近心無い「スパムメール」等がコメント欄に届いています。
誠に心苦しいのですが、今後コメントは「許可制」にさせて頂きます。
(9) 投稿に当たっては、ご自身のブログのアドレス(url)も記入願います。
ニックネームのみでIDのない方、あるいは匿名の投稿は内容により掲載
できない場合もありますのでご了承願います。
了
☆☆☆ 急な連絡となり申し訳ありませんが年末・年始の日程を申し上げます。
☆☆☆ 今回の掲載をもって2022年の「水曜サロン」は完了とさせて頂きます。
☆☆☆ 2023年の「水曜サロン」は2023年 1月18日(水)から開始致します。
☆☆☆ 2023年 1月 最初の締め切りは17日(火)17:00迄とさせて頂きます。
☆☆☆ 皆様も良いお年をお迎えください。
☆☆☆ 出詠頂き、またお立ち寄り頂いた皆様に感謝申し上げます。
☆☆☆ 明るく、楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の
詠まれた短歌を掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。
短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に
短歌を投稿し、鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見等をお寄せ頂ければ幸いです。
【サロンの運営について】
運営等につきましては、末尾に記させて頂きますので宜しくお願い致します。
「冬に咲く薔薇 ピエール ド ロンサール」
「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」
【詞書】12月14日私のブログで北アルプスの日の出特集をしましたが、そこで詠んだ
短歌です。
若い時は親友と軽登山(1000m級)は良くしましたが、今は絶好の場所に
いながらただただ眺めるだけです。長野県に詳しい選者のご意見を伺いたいと
思い出詠しました。
☆眼前に北アルプスの名峰が 朝日に染まる安曇野の街
☆雲海は一面広がり富士山も 朝日に照らされ至福の眺め
☆雄大な自然の神秘景色こそ 堪能できる日の出の眺め
浅間山明鏡止水さん
【解説】
安曇野は昨年秋に久しぶりに行って参りましたが、まさに心のふる里、原風景を
今も見せてくれました。特に安曇野から眺める白銀に包まれた槍ヶ岳の神々しさは
変わっていませんでした。三首の歌を改めてじっくり鑑賞させて頂きました。
三首目の「自然の神秘」を、こんな視点で詠んでみましたが、いかがでしょうか。
【ご参考】
★日の出には神も姿を見せるらし 稜線燃やす 降臨のとき
【詞書】月曜日7時からBS4で「BS日本のこころ歌」が放映されています。歌曲、
童謡、演歌と多種多様ですが、はるかな青春時代を懐かしみながら一緒に
口ずさんでいます。
☆フォレスタの声に合わせて口ずさむ 歌声喫茶の冷たい椅子も
【詞書】訪れる人のいない雨の日に届く喪中のはがき、今年はなぜか多いのです。
さみしい日です。
☆雨の日のたったひとりの訪問者 喪中のはがきポストに沈む
【詞書】盗人はぎの種をつけた人と子犬。これをひとつづつ取るのは大変な作業です。
☆今日もまた盗人はぎの種つけて男と子犬がのほほんと来る
夕庵さん
【解説】
一首目、「美しい日本の言葉」「美しい旋律」を次世代に歌い継ぐことを
モットーにした「BS日本・こころの歌」は、実力派コーラスグループの
フォレスタが「思い出の名曲」を熱唱していますね。「歌声喫茶」も私たちの
世代には懐かしい思い出です。
皆で合唱し合った遠い日々は一瞬の花火にも似た輝きを放っていたと思っています。
三首目の「のほほんと来る」の、ほのぼの感がいいですね。
なお、一首目の「冷たい椅子も」は、キーワードとして優れていますが、歌声喫茶を
知らない世代には唐突感を抱かせないでしょうか。少し添削させて頂きました。
【ご参考】
★フォレスタの声に合わせて口ずさむ 歌声喫茶の かの日を想い
【詞書】夫は辛抱強い人なので「怖い」という言葉を今までに聞いたことが
ありませんでした。
退院して、少しずつ、入院中の事を話してくれています。
☆「一段と寒くなる夜が怖かった」
入院の夫の闘病の日々
リコさん
【解説】
ご主人の入院の日々に想いを馳せた一首は心に沁みます。
コロナ禍のもと、ご主人は病室に一人取り残される心細さもあったことと思います。
闘病の日々を無事乗り越え退院され、さらに心情を吐露してくれたご主人への想いが
一層募ったことと思います。そんな思いが歌に静謐に表現されています。
この分野の歌も大いに詠み、出詠頂ければと思っています。
「露地に咲く シクラメン」
【詞書】サイモン&ガーファンクルのスカボロー・フェアを聴いて
☆伝えて欲しいのは
君を愛していたということだけ
日常の
(パセリ、セージ、ローズマリーとタイム)
☆豆を煮るように愛していただけ
それしかできなかった
…
スカボロー・フェア
(パセリ、セージ、ローズマリーとタイム)
自閑 (jikan314)さん
【短歌説明】自閑 (jikan314)さんご自身の説明です。
何百年も前の古い歌ですが、サイモンとガーファンクルが、反戦的な歌詞を
挿入して、 映画「卒業」で大ヒットした曲です。
今も極寒の戦場で兵士は、妻が作っていた日常の料理を思い浮かべながら
戦っているのかもと思います。
【解説】
サイモン&ガーファンクルと言えば、1970年1月、アルバム『明日に架ける橋』を
リリースし、全世界で売上が1,000万枚を超える大ヒットとなり、グラミー賞の
最優秀レコード賞・最優秀アルバム賞等を受賞して一躍、時の寵児となりましたね。
また、1982年にはS&Gとして初来日し、後楽園球場と大阪スタヂアムでコンサートを
行ったと記憶しています。
「スカボロー・フェア」は、サイモンの反戦歌をアレンジし、ガーファンクルが
作曲した新しいメロディですね。『パセリ・セージ・ローズマリー・アンド・タイム』
の詞が繰り返される優しい二人のハーモニーが響く曲で、聴くたびに懐かしさが
こみ上げてきます。また、この詞をBGMに使った詠歌も斬新な試みと考えます。
短歌説明にもありますように「妻が作っていた日常の料理」を想い出し、その妻と
愛する人々を守るために、凍てつく戦場で闘う兵士たち。その彼らへの励ましの曲
とも感じます。
二首目の「豆を煮るように愛していただけ」の言葉は、平易ながら深いですね。
究極の夫婦愛とも感じます。
☆------------☆ 「ネット歌会」了 ☆------------☆
【詞書】引き続き「ネット歌会」として展開された詠歌を掲載致します。
注) ☆:元歌 ★:返歌
☆雲海は一面広がり富士山も 朝日に照らされ至福の眺め
浅間山明鏡止水さん
【詞書】真近くで初めて見た雲海に感激してしばらくその場所から離れることが
できませんでした。昨日は見ることができなかったというガイドさん、
ラッキーでした。ここから上高地へ向かったのでした。
★濃き薄き千々の雲海ひろごりて大地の術に祈りこそあれ
★乗鞍山(のりくら)の畳平より見る雲海 神秘の極みに言葉の出でず
夕庵さん
☆凍る地でいまだ戦う民あまた ウクライナの地 我の大地と
ポエット・M
★凍る地に戦ふ民の魂にたまゆら安らぎあれと祈れり
水仙さん
★戦いに魂(たま)の安らぐ時よあれ ウクライナの地 激戦のなか
ポエット・M
☆「一段と寒くなる夜が怖かった」
入院の夫の闘病の日々
リコさん
【詞書】12年前の12月の入院中を思い出して詠いました。
★腸閉塞おこし入院せしときに痛みに耐えかね「殺してください」
★殺さずに緊急手術をしてくれし医師の医術で今も生きゐる
水仙さん
【詞書】散文の様ですが思いはこの方が上手く伝わると思います。
★わが想い受け止めくれる人の居て
伝えていこう日々の些事でも
リコさん
☆------------☆ 「ネット歌会」了 ☆------------☆
☆冬の陽につつじ一輪帰り花 迷える者の痛み我にも
ポエット・M
【解説】
光の乏しい冬の日差しの中で、つつじが一輪密やかに咲いていました。帰り花とも、
狂い咲きとも言われていますが、その花の慎ましやかな姿に引き寄せられました。
季節に惑い、あるいはいち早く春の兆しを感じて花開くそんな花に、自らを重ねて
いました。やがて来る冬の厳しさを凌ぐ才覚も、又力もないままに冬を前に咲く
一輪の花の凛々しさと、それが纏う寂しさも同時に感じて詠んでみました。
「未だ咲く 皇帝ダリア」
「五行歌集 ―君へのレクイエム― 」鑑賞 嵯峨吹雪著 (9)
1.貴女へのレクイエム(9)
貴女(きみ)の御霊よ!永遠に安かれ!
とぼとぼと
帰る帰りの
足音は
風にさらわれ
闇に消えゆく
背を曲げて
歩めば楽な
心地して
素直に曲げる
我は老いたり
春風に
花は咲けども
胸を打つ
鼓動は哀し
ああ貴女(きみ)ありてこそ
春風に
鳥は歌えど
冴えかえる
青空哀し
ああ貴女(きみ)ありてこそ
かの日から
我が胸底に
時として
痛みは激し
疼く死の棘
「シクラメン」
【短歌入門・質問・提案コーナー】
この「水曜サロン」に集う皆様の直近のコメント等に記された、短歌を作るうえでの
ヒント、質問、諸々の疑問点、さらにご意見等について触れていきたいと思います。
皆様からのご提案、歌評、さらに素朴な疑問も含めて、コメント欄にお寄せ頂ければ
幸いです。
なお、私の「質問への回答」は、あくまでも一つの「解」でありますので、他の回答、
反論、ご意見等もありましたら、このコーナーで大いに議論して参りましょう。
それが学びに繋がれば嬉しい限りです。
【サロン参加者からのコメント】前週に続き掲載致します。
自閑 (jikan314)さんのコメントです。
正岡子規は、再び歌よみに与ふる書の中で、
「古今集以後にては新古今稍々すぐれたりと相見え候」と
言う事で、指折り数える程だがと注文を付けてはいますが、その歌を紹介します。
ものゝふの八十氏川の網代木にいざよふ波のゆくへ知らずも
(雑歌中 柿本人麿 万葉集巻第三 264)
まあ万葉集にも有る歌ですが。
鵲のわたせる橋に置く霜の白きを見れば夜ぞ更けにける (冬歌 大伴家持)
面白く候。との事。万葉集には無いが、家持集にはあります。
なこの海の霞のまよりながむれば入日を洗ふ沖つ白波
(春歌上 後徳大寺左大臣)
此歌の如く客観的に景色を善く写したるものは新古今以前にはあらざるべくとの事。
ほの/”\と有明の月の月影に紅葉吹きおろす山おろしの風 (冬歌 源信明)
これも客観的の歌にてけしきも淋しく艶なるに語を畳みかけて調子取りたる
處いとめづらかに覺え候。
さびしさに堪へたる人のまたもあれな庵を並べん冬の山里 (冬歌 西行)
西行の心はこの歌に現れ居候。庵を並べんといふが如き斬新にして趣味ある趣向は
西行ならでは得言はざるべく、特に「冬の」と置きたるも亦尋常歌よみの手段に
あらずと存候。異論は無いですね😃西行は、目の前に有る風景をそのまま読んで
います。
閨の上にかたえさしおほひ外面なる葉廣柏に霰ふるなり (冬歌 能因)
岡の邊の里のあるじを尋ぬれば人は答へず山おろしの風 (雑歌中 慈圓)
此種の歌の第四句を「答へで」などいふが如く下に連続する句法となさば
何の面白味も無之候。
さゞ波や比良山風の海吹けば釣する蜑の袖かへる見ゆ (読人しらず)
神風や玉串の葉をとりかざし内外の宮に君をこそ祈れ (釈教歌 俊惠)
阿耨多羅三藐三菩提の佛たちわが立つ杣に冥加あらせたまへ(釈教歌 傳教)
空前絶後の歌ですね😃
【ネット歌会について】
「ネット歌会」は、「お題」を決めて短歌を詠みあうという方式ではなく、
「水曜サロン」へ掲載された、各位の歌に対して「返歌」するという自然発生的な
歌会です。従って掲載された歌の中に自分に響くものがありましたら、それへの
返歌として大いに詠んで頂き、コメント欄に記入して頂ければ幸いです。
各位に記入して頂いた短歌を基に、編集させて頂きます。
従って、統一性や「お題」に向けた収斂性には欠けますが、面白いと思っています。
当面は、手探りでやってみたいと思っています。さらに、良いアイデアがあれば
各位よりお寄せ頂ければ嬉しいです。
「白い山茶花」
【運営にあたって】 注)文頭から移しました。
(1) 投稿期間は毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
(2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
(3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
(4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
(5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
(6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
(7) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
(8) 最近心無い「スパムメール」等がコメント欄に届いています。
誠に心苦しいのですが、今後コメントは「許可制」にさせて頂きます。
(9) 投稿に当たっては、ご自身のブログのアドレス(url)も記入願います。
ニックネームのみでIDのない方、あるいは匿名の投稿は内容により掲載
できない場合もありますのでご了承願います。
了
浅間山明鏡止水です。
短歌投稿します。
「詞書」21日投稿は来年1月18日掲載ということになりますので、日の出を題材にしました。そして私が住んでいる「長野県・絶景日の出写真」から「世界文化紀行風」に詠んでみました。
軽井沢見晴らし台からの日の出
「目の前に広がる連峰圧巻で 身が引き締まる荘厳な日の出」
長野県駒ケ根市中央アルプス駒ケ岳ロープウエイ
「雲海に浮かぶアルプス日の出こそ ご来光はダイヤモンド富士に」
長野県下伊那郡阿智村ヘブンスそのはらSNOW WORLD
「阿智村は南アルプス連峰の 絶景日の出心に期して」
私の中では消化し切れない盛りだくさんの記事にいつも感嘆しております。
そして、ポエット・Mさんの幅広い知識にも。
来年も宜しくお願いします。
良いお年をお迎えください。
送詠します。
庭の野鳥の餌台の傍の小さな菜園に降り積もった雪を見て、日本の児童感化教育の先駆者である留岡幸助の「北海道の雪の大地は人間の心を鎮める。」という言葉を思い出しました。
■茄子を採り胡瓜を採りし夏の庭凍土となりて雪に鎮まる
いつも早々に「水曜サロン」へ出詠頂きありがとうございます。
「詞書」にもありましたように、本件の投稿分は2022年1月18日掲載分となりますので、
じっくり鑑賞させて頂きますね。
なお、三首目に詠まれた「阿智村」は、日の出も絶景ですが、平成18年環境省実施
「星が最も輝いて見える場所第1位」に選ばれ、星空も美しい「天空の楽園」と
呼ばれていますね。
Kenさんの周辺は、絶景に恵まれ五感への刺激も豊富な場所と思っています。
そんな環境から生まれる五感に響く歌を期待したいと思います。
これからもよろしくお願いします。
私こそ、「水曜サロン」への出詠をはじめ、喫緊の社会情勢等への鋭い洞察等々で
諸々学ばせて頂き、大変お世話になりました。
また、早々に「水曜サロン」へ出詠頂きありがとうございます。来春最初の掲載に
なりますので、じっくり鑑賞させて頂きます。
留岡幸助氏についての知識はあまりなかったため、ネットで調べさせて頂きました。
「ルソーの著書「エミール」に書かれた『子供を育てるには大自然の中が一番』という
説に感銘を受け、北海道・遠軽の地に家庭学校」を開かれたとのこと。
その方の語った「北海道の雪の大地は人間の心を鎮める」は机上での知識で無く
自身の生きざまの中で紡ぎ出された言葉として、心に響いてきます。
I.SATOさんの詠まれる歌にも「雪の大地」の、静謐さと共に確かな重みを感じます。
私こそ、来年も宜しくお願い致します。
I.SATOさんも佳いお年をお迎えください。
☆冬の陽につつじ一輪帰り花 迷える者の痛み我にも
ポエット・M様作
★冬の陽に帰り咲きゐるつつじ見るわれに躑躅の痛み伝はる
★謂れなき誹謗中傷受けし身は冬の寒さに凍える躑躅
★帰り咲く躑躅は枯れてしまふともまた咲く皐月待つ歳晩は
水仙
それではポエット・M様、サロン参加の皆様、今年一年お世話になりました。
来たる年も、どうぞよろしくお願いいたします。
おはようございます。
今年何気なく見ていた「口語短歌」のサイトに興味を持ち、恐るおそる投稿して皆様に温かく迎えていただき、新しい学びの場が出来たことに感謝しています。ただ、みなさまの学の深さには脱帽ばかりで甚だ心許なくついて行けるかどうか心配なところのある心境です。
ポエットMさんの歌評にもおおいに勇気づけられました。これからもどうぞよろしくお願いします。
それでは皆様どうぞよいお年をお迎えください。
早速に返歌をお届けいただき、ありがとうございます。
帰り咲く躑躅に寄せて詠った三首は、謂われなき中傷と、この一年闘ってこられた
水仙さんの心からの叫びと受け止めさせて頂きました。
「躑躅の痛み伝はる」から、「また咲く皐月待つ歳晩は」を歌うまでの変化に、
私も希望をつなぎたいと思います。
一歩一歩でも、想いを紡ぎながら、本当の花の咲く春に向けて歩んで参りましょう。
私こそ、水仙さんのあきらめない心の強さ、歌へのぶれない姿勢に大いに学ばせて
頂きました。
来る年も宜しくお願い致します。
ご丁寧なコメント頂きありがとうございます。
謙遜されていますが、夕庵さんは中々の詠み手と拝察しております。
豊かな詩情に裏打ちされた、確かな描写と語彙の的確な選定を行った歌には、大いに学ばせて頂きました。
私の歌評は、結構的外れのところもあったと思いますが、鷹揚に受止めて頂き私自身
新たな学びに繋がりました。
囚われのない自由な広場で短歌を中心に皆さんで学んで行けたらと思っています。
私こそ、これからもどうぞよろしくお願い致します。
夕庵さんも、よいお年をお迎えください。
【詞書】「Blue Moon」 ジャズバーにて三首
☆恋をしたい
ただそれだけ
ちょっと疲れたから月でも見に行こうよ
☆君が言ったことまだ考えている
そんなつもりは…ないよね
きっと
☆ ジャズが流れる店で
いつまでも黙っている
それはそうだねきっと
【短歌説明】
明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
昔はよく友人とジャズバーで生演奏を聴きながら、酒を飲んだものです。英語は何もわからないので、曲のイメージです。紙ナプキンにその時のイメージを短歌にいたしました。友人は、何でそんな歌が出てくるの?と聞くが、私にもわからないです。
本年も宜しくお願い致します。
「水曜サロン」へ出詠頂きありがとうございます。
「Blue Moon」との名称のジャズバーは都内でも銀座、高田馬場、新宿等々
数多ありますが、「生演奏を聴きながら、酒を飲んだ」バーは早稲田への道すがら、
隠れ家的にたたずむ高田馬場でしょうか。
その当時から短歌を詠まれていれば筋金入りですね。
二首目は青春の惑いでしょうか。「そんなつもりは…ないよね」と、自らに呟きながら
大人の階段を上ってきた想いがあります。ジャズの生演奏なんておしゃれですね。
これからも宜しくお願い致します。