列車が駅の引き込み線に入った時は、もう線路上には天灯上げをする人や写真を撮るなど大勢の人たちの遊び場になっていました。
列車が通過するや否や両サイドから天灯を抱えた人たちが線路になだれ込んできました。
最後尾の車両に乗っていましたので前がどうなっているかは分かりませんでしたが、列車は警笛を鳴らしながらゆっくり進みます。
鉄道橋と並行して架かる吊橋は基隆河が作る十分大瀑布を見る観光客が渡る観漠吊橋です。吊橋を過ぎると最初の目的駅十分はまもなくです。
くぐるトンネルは時代を感じさせる古い構造です。線路内にはところどころに草さえ生えています。
列車はやがて幹線と別れて単線区間に入ります。電化はされていません。こちらの住民は新旧の通行禁止の看板があるにもかかわらず、普通に通っているようです。この国では通行禁止の看板がある場所は歩き渡る場所となっているのかもしれません。
澄んだ水が流れる基隆（チーロン）河をさかのぼります。この河の水はゆくゆく淡水（タンシュエイ）河に注ぎます。
平溪（ピンシー）線、各駅停車のデイーゼル列車は瑞芳駅を女性の駅員さんの合図で出発しました。
この線はついこの間暴走脱線事故があった宜蘭線です。でも特急列車と思しきカラフルな列車は何事もなかったかのようにこの駅を通過してゆきました。
