8月27日(木) 曇り。
グランキューブ大阪にアンジェラ・アキを聴きに行きました。今回、会場がグランキューブ大阪になったのはフェスティバルホールがなくなったから。フェスティバルホールが2013年にリニューアル・オープンするまでの代替会場としてグランキューブ大阪で開催されるコンサートがこれから増えるんでしょうね。
京阪中之島線の中之島駅に大阪国際会議場前の出口があることから、今回は京阪中之島線を利用して会場へ行きました。地下鉄四ツ橋線肥後橋駅で京阪中之島線に乗り換え。中之島線渡辺橋駅への連絡通路はフェスティバルホールへ向かう通路と同じ。さすがにフェスティバルホールがあった新朝日ビルディングの地下は封鎖されていましたが、向かいの朝日ビルディングへと通路は続いていました。地下から外に出るとフェスティバルホールの解体現場が見えました。外側を囲んだフェンスもだいぶ低くなっていました。「フェスティバルホールだったらもう着いてたな」と思ったのでした。
中之島線でグランキューブへ行く。このルートはほかに地下鉄御堂筋線淀屋橋駅から中之島線大江橋駅に乗り換えというのもあります。しかしフェスティバルホールの解体現場を見てから向かうほうが臥薪嘗胆みたいな気分に浸れる。まっ、そんなことしなくてもいいんですけどね(苦笑)。
ここからネタばれしていますので、これから聴きに行かれる方はご注意ください。


僕はこれまでグランキューブ大阪でハナレグミ、エルヴィス・コステロ&ジ・インポスターズ、元ちとせと三組のライヴを観ています。だから会場の雰囲気や音響などの設備については大体わかっているつもりでした。でもいざはじまってみると、どうしてもフェスティバルホールと比較してしまうじぶんがいました。座席シートはフェスティバルホールのほうがよかったなとか、座席と座席のスペースはこっちのほうが広いなとか、天井から拍手の音が落ちてくるといわれるフェスティバルホールと比べると音響設備は見劣りするなとか、いやそれほど悪くないんじゃないかとか。具体的に山下達郎がライヴをやったらどうだろうかをシミュレーションしてました。だから最初はライヴに集中しきれていませんでした。そんな中でふいにアンジェラ・アキが「みんな歌ってぇ~」と1曲目から煽ったものだから、ちょっと退いてしまったんですが、「そこまでファンじゃないから」と冷静なじぶんを妙に納得させてました。
「今日はじめてアンジェラ・アキのコンサートを観たという人?」という恒例の質問には半分くらいが手を挙げていました。固定ファンはファンクラブに入ってるので前のほうの席にいるという図式ですね。聴衆の年齢層も子ども連れから僕のようなおっさんまで幅広かったです。女性が多いのはいつもの如くですね。ちょっと前半は心ここにあらずという状態だったんですが、ビートルズの「Hey Jude」のカヴァーでやっとライヴに集中し観ることができました。恒例の「アンジェラ・アキの英語でしゃべらナイト」のコーナーですね。しっかりと「Hey Jude」をシングアウトしました。
例によってトークは長く、またおもしろかったです。今回話題となったのは「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」。YouTubeに誰かがアップしてくれてました。「情熱大陸」のエピソードでは泣き笑いでした。グッとくるんですよ、不遇時代の話は。
●細かすぎて伝わらないモノマネ選手権
今回はピアノ、ベース、ドラムのトリオでの演奏でした。メンバー紹介があってその後に披露したのがNHK朝の連続テレビ小説『つばさ』の主題歌となった新曲『愛の季節
昨年、アンジーの祖父が亡くなったという話がありました。死を前にして家族と和解ができたけれど、もっと前にやっておかなければいけないことだったと悔やんでいたという話でした。そのエピソードがあって歌ったのが「レクイエム」。この曲が前半最後の曲でした。
ステージの中盤はピアノ弾き語りで何曲か披露しました。「Rain」を歌うアンジーの姿に僕はなぜか別の誰かがカヴァーする姿を重ねて見てました。しわがれた声で人生の年輪を感じさせるような演奏を思い浮かべてました。それが僕の求めているものなんでしょうか。「Rain」の後は自分自身の体験を基にして書いたという「ダリア」。実を言うとこの春に出たアルバム『ANSWER』を僕はあんまり聴き込んでなくて、アルバムの中の曲は耳に馴染んでなかったんですね。それだけに挿話があって歌に入るという構成はよかったです。特に「レクイエム」から「ダリア」の流れは素晴らしかったですね。
本編、最後は「手紙~拝啓十五の君へ~」。聴衆と一体になっての大合唱でした。1年前に大阪城ホールで開催された「浪速のMY KEYS」でも大合唱したので今回感動はなかったんですが、この曲は合唱コンクール・中学生の部の課題曲だったこともあって、十代に支持されてるみたいですね。新しいファンを獲得してアンジーの代表曲の1曲となりました。ライヴ自体は最初乗り切れなかったものの、最後は本当に楽しむことができました。
■アンジェラ・アキ Concert Tour 2009 "ANSWER"
2009年8月27日(木) グランキューブ大阪メインホール
1階Bn列37番
アンジェラ・アキ(Vocal, Piano)
沖山優司(Bass)
村石雅行(Drums)
01 たしかに
02 Knockin' On Heaven's Door
03 Final Destination
04 HOME
05 Hey Jude
06 Again
07 愛の季節
08 レクイエム
09 Rain
10 ダリア
11 サクラ色
12 ファイター
13 ANSWER
14 手紙~拝啓十五の君へ~
Encore
15 どんなときも
16 This Love