Sunday Song Book #912

2010年03月28日 | Sunday Song Book

<03月28日プレイリスト>
[棚からひとつかみ+リクエスト]
希望という名の光/山下達郎 4月14日発売ニューシングル
THE LETTER/THE BOX TOPS '67
SOUL DEEP/THE BOX TOPS '69
LITTLE G.T.O./ALEX CHILTON "BLACK LIST" '90
SUZIE Q/DALE HAWKINS '57
TRYING TO LIVE MY LIFE WITHOUT YOU/OTIS CLAY '72
STAY AWHILE/THE BELLS '71
HURT SO BAD/LITTLE ANTHONY & THE IMPERIALS '65
HAPPY GATHERING DAY/山下達郎 4月14日発売ニューシングル
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■内容の一部を抜粋
・近況
次のタイアップの締め切りが今週なので、番組を収録していても気もそぞろで心ここにあらずといった状態、テンパりまくってるそうだ。

・希望という名の光
4月14日発売のニュー・シングル『希望という名の光』は岡村隆さんと松雪泰子さんが主演する映画『てぃだかんかん~海とサンゴと小さな奇跡~』(4月24日公開)の主題歌と、ケンタッキー・フライドチキン40周年のテーマ・ソングのダブル・タイアップ。レコード会社は「ずっと一緒さ」、「僕らの夏の夢」、「希望という名の光」をバラード三部作と名付けているとか。「希望という名の光」はその完結編。

・THE LETTER
アレックス・チルトンの訃報が飛び込んできた。3月17日に心臓麻痺で亡くなった。1950年生まれなので享年は59歳。ボックス・トップス、'70年代はピッグ・スターというパンキッシュなバンドで活躍、その後ソロになってイギリスではカルト的な人気を誇った。ボックス・トップスは白人5人組のヴォーカル・インストゥルメンタル・グループで1967年にデビュー。メンフィス生まれのアレックス・チルトンはヴォーカリストで当時16歳だった。デビュー曲の「THE LETTER」がいきなり全米NO.1となった。プロデューサーのチップス・モーマンに見出されて、ダン・ペンのプロデュースのもと「THE LETTER」でデビューした。ブルー・アイド・ソウルの代表的なシンガーだった。

・SOUL DEEP
「SOUL DEEP」はタツローさんがボックス・トップスの最高傑作だと思う曲。1969年全米18位。「THE LETTER」も「SOUL DEEP」も作曲はソングライターのウェイン・カーソン・トンプソン。プロデュースはトム・コックビルとチップス・モーマン。

・LITTLE G.T.O
1970年にボックス・トップスが解散。アレックス・チルトンは1972年にビッグ・スターという3人組のバンドを結成。ブルー・アイド・ソウルから一転して、ひじょうにワイルドなサウンドとなり、アメリカでは受けなかったが、パンク前夜のイギリスで評価が高まった。パンクの元祖としてアレックス・チルトンは評価されているという。'70年代の終わりまでビッグ・スターを続けた後、ソロになった。1990年のソロ・アルバム『BLACK LIST』ではロニー&デイトナスの「LITTLE G.T.O」をカヴァーしている。ボックス・トップス解散後、アレックス・チルトンはギターをスティーブ・クロッパーに習って、ギターを覚えてビッグ・スターを結成したと資料には書いてあるらしい。

・SUZIE Q
ルイジアナ出身のデイル・ホーキンスも亡くなったそうだ。クリアデンス・クリアウォーター・リバイバルで知られる「SUZIE Q」のオリジナルはデイル・ホーキンス。ザ・バンドがヴァッキングを務めていたロニー・ホーキンスの従兄弟。はじめはシンガーだったが、後にレコード・プロデューサーになった。「SUZIE Q」は1957年、全米27位。ギターを弾いてるのはジェームス・バートン。

・犬
超常連のリスナーから「一人暮らしの友人、六十代女性に犬を飼うように勧めていますが、犬を飼うにあたって何かアドバイスをいただければ幸いです」というお便り。
タツローさんは現在、イングリッシュ・ブルドッグを飼ってるという。飼ってみてはじめてわかったが、ひじょうに飼いやすい犬なんだとか。飼うのならチワワとかの小さな犬がいいとタツローさん。以前、ミニチュア・シュナウザーというドイツ犬を飼っていて、雄犬で本当に元気な犬だったそうだ。でもミニチュア・シュナウザーでも飼いやすい犬だと大人しくて暴れないと聞くので、犬も人間と同じで犬種よりも犬の固有の性格のほうが重要で、飼ってみないとわからないそうだ(笑)。

・アル・グリーンのライヴ
リスナーからの質問で「海外で見た印象的なライヴは?」。
ブロードウェイのミュージカルのホールで見たアル・グリーンとパティ・ラベルの出たゴスペルのミュージカルだそうだ。ほかにはロスで見たアース、ウインド&ファイアーのライヴ。黒人の兄ちゃんに「イエローがなんでこんなとこにいるんだ」とロン毛だったのでからまれたのだそうだ。

・TRYING TO LIVE MY LIFE WITHOUT YOU
オーティス・クレイの1972年の名盤『TRYING TO LIVE MY LIFE WITHOUT YOU』のタイトル・ソング。全米ソウル・チャート24位。オーティス・クレイでは最高位。後にボブ・シーガーがライヴ・ヴァージョンを1981年に発表して全米5位となった。

・ミュージシャンの選定
リスナーからの質問で「タツローさんがライヴやレコーディングでミュージシャンを選定する場合、いちばん重要視するのはどこですか?」。
結論から言うと、テクニックがあって、人柄が良くて、相性が良くて、プラスαなにかくれる人なんだそうだ。ライヴは特に人間性、長く一緒にやれる人なんだとか。最終的には人間性に尽きるそうだ。

・ステージ上のミュージシャンの配置
リスナーからの質問で「ライヴのミュージシャンの配置はどのように決定されるのでしょうか?」。
完全に気分で決めてるそうだ。タツローさんの場合はギターを持って立ってるので、マイクにギターがぶつからないように、左を向いて指示を出すのだとか。キーボードの難波さんは座ってるので、難波さんに見えるように指示を出すのだとか。佐橋さんは立ってるので、タツローさんがかみてのほうを向いて指示を出しても見える位置にいる、ということなのだとか。

・STAY AWHILE
ザ・ベルスのカナダ出身のヴォーカル・インストゥルメンタル・グループ。ソフト・ロックの範疇に入る曲。1971年のベストテン・ヒット。

・HURT SO BAD
リトル・アンソニー&ジ・インペリアルズはドゥーワップ・グループから'60年代、テディ・ランダッツオに手になって華麗なるヒット曲をたくさん出した。1965年のベストテン・ヒット。

・HAPPY GATHERING DAY
4月14日発売のニュー・シングル『希望という名の光』のカップリングでケンタッキー・フライドチキン40周年のテーマ・ソング。タツローさんには45年くらい付き合ってる古い友達がいて、一年に一回会うそうだが、普段会ってなくても、古い友達とはそれだけで十分心が通じ合うのだそうだ。そういうイメージで書いた曲が「HAPPY GATHERING DAY」なんだとか。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM「山下達郎サンデー・ソングブック」係

■今後の予定
04月04日は、レギュラープログラム「棚からひとつかみ」
http://www.smile-co.co.jp/tats/
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