2014年03月02日プレイリスト
「ひなまつり・ガールシンガー・ガールグループ特集
(EIICHI'S FAVORITES SPECIAL)」
1. SOMETHING STUPID / 大滝詠一 & 竹内まりや "ロングタイム・フェイヴァリッツ" '03
2. ONE FINE DAY / THE CHIFFONS '63
3. HE'S A REBEL / THE CRYSTALS '62
4. FOOLISH LITTLE GIRL / THE SHIRELLES '63
5. CHA CHA CHARMING / ELLIE GAYE '58
6. TRIANGLE / JANIE GRANT '61
7. OH WHY / THE TEDDY BEARS '59
8. BABY I LOVE YOU / THE RONETTES '63
9. TONIGHT YOU BELONG TO ME / NANCY SINATRA '62
10. TONIGHT YOU BELONG TO ME / シリア・ポール "夢で逢えたら" '77
11. 夢で逢えたら / 吉田美奈子 "フラッパー" '76
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・近況
4月から消費税が増税になりハガキが2円上がる。
「私のこの番組ハガキ・オンリーでやっておりますので、50円が52円になりますと、なんとなく心苦しいと言いましょうか、そろそろ年貢の納め時かな、なんてそう言うとハガキがどんどん来なくなりますね。メール、少しやっぱり導入しないと、なんたって52円ですからね! 1曲リクエストして、それでかかんないと、なんかすごく悪いような気がしまして。てな具合にブツブツ言っておりますと3月に入りました」と達郎さん。
相変わらずまりやさんのレコーディングを延々とやってるそうだ。3月に入ると次の新曲のレコーディングに入る。その新曲の合間を縫ってレコーディング、いろいろとやってるとか。ずっーとスタジオに籠っているので少しずつ体重が増えてるが、寒いので少し太めのほうが割と健康でいられると達郎さん。春先になるとまたウォーキングなんかをして落としていきたいという。
・ひなまつり・ガールシンガー・ガールグループ特集
この時期になると「ひなまつり・ガールシンガー・ガールグループ特集」をやっている。この数年間毎年やってるのでネタがなくなってきてるが、ずいぶん昔からやってるので昔かけた曲でもデジタル・プロセッシングの技術が進んでるので、特に古いオールディーズはさらにいい音でオンエアできるようにシステムがなってるので、いい曲は何回聴いてもいいという感じで特集する。'50年代、'60年代前半のいわゆるガールポップ、ガールシンガー、ガールグループがいちばん華やかだった、ビートルズをはじめとするブリティッシュ・インヴェイジョンがはじまる前夜のアイドル歌謡全盛期の名曲の数々。今週はけっこうベタなプログラムだがいい音でオンエア。
・SOMETHING STUPID
まずは竹内まりやさんと大滝詠一さんのデュエット。2003年のアルバム『LONGTIME FAVORITE』から「恋のひとこと(SOMETHING STUPID)」。もともとはフランク・シナトラとナンシー・シナトラの1967年のNO.1ヒット。
「竹内まりやさんのお好きなオールディーズをカヴァーしたアルバムに大滝さんがゲストで歌っていただきました。大滝詠一さんはこれが最後のですね、公式レコーディングでございます。このレコーディングが今のところ公にされてる最後のものでございます」と達郎さん。
・ONE FINE DAY
今のアイドル歌謡は歌が下手なのがお約束だが、'60年代初期のアメリカのアイドル・グループ、アイドル・シンガーは下手な人もいたが上手な人もいた。代表格がこのシフォンズ。ニューヨークはブロンクス出身の黒人4人組の女性コーラス・グループ。人のコーラスがやれるくらい上手な人たちだった。キャロル・キング、ジェリー・ゴフィンの作品で1963年、全米5位まで上がる大ヒット・シングル「ONE FINE DAY」でも見事なハーモニーを聴くことができる。
・HE'S A REBEL
フィレスのウォール・オブ・サウンド。最近番組でかけないのはフィル・スペクターのウォール・オブ・サウンドはエコーがドーンとが深いので、今のデジタル時代の音圧で聴くと、ちょっと遠い感じがして、今の最新ヒット曲と比べると、すごくしょぼく聴こえる。それをなんとかデジタル・プロセッシングで挽回しようと一生懸命持ってきたそうだ。1962年の全米NO.1のクリスタルズの代表作「HE'S A REBEL」。CDよりもオリジナルのシングルのほうが抜けがいいのでオリジナル・シングル・モノラル・ヴァージョンの「HE'S A REBEL」。ニューヨークはブロンクス出身の黒人女性ヴォーカル・グループのクリスタルズ。実際に歌ってるのはダーレン・ラヴ率いるザ・ブロッサムズで当時のバック・コーラスのいちばん最高峰のグループ。先日、日本でも上映された『バック・コーラスの歌姫(ディーバ)たち』はダーレン・ラヴをフィーチャーしたドキュメンタリーでここでも出てくる。実際に歌っているのは別の人なんだがクレジットはクリスタルズというやらせ。芸能界ではよくある話で、先日はクラシックの世界でもそういうふうな話があった。
『バック・コーラスの歌姫(ディーバ)たち』
http://center20.com
・FOOLISH LITTLE GIRL
シュレルズはいわゆる黒人ガールグループで最も有名な人たちでたくさんヒット曲がある。その中でも彼女たちの代表作で、以前、ヘレン・ミラーの特集をしたときにもかけた、達郎さんの最も好きなシュレルズの曲で1963年、全米4位まで上がった「FOOLISH LITTLE GIRL」。
・CHA CHA CHARMING
今日かけてる曲は割と作曲家特集のときにかけた曲が多い。シフォンズはキャロル・キング特集、シュレルズはヘレン・ミラー特集のときにかけている。次はエリー・グリーンウィッチ。この人の特集もやった。フィル・スペクターのプロダクションではいちばん重要な作曲家だった。エリー・グリーンウィッチがヒット・メーカーになる前に出した1958年のエリー・ゲイという名前でRCAレーベルから出したとってもメガ・レアなシングル「CHA CHA CHARMING」。
・ターナー展
神戸で開催されてるターナー展では「雨・蒸気・速力」が展示されてなかったというリスナーからのお便り。
ターナーの作品はほとんどがテート美術館に所蔵されてるが、「雨・蒸気・速力」だけはロンドンのナショナル・ギャラリーの所蔵で今回のターナーの回顧展では来てないそうだ。
・TRIANGLE
ニュージャージ出身の女性シンガー、ジェイニー・グラント。本名ローズマリー・コシリー(イタリア系?)。1961年の全米29位まで上がったスマッシュ・ヒット「TRIANGLE」。本人の作詞作曲になる作品でガールポップでは人気の高い曲。
・メール導入について
4月から消費税が増税になりハガキが2円上がる。最近お便りが増えて、せっかく50円といういい値段のするハガキを番組でろくすっぽ紹介できない、リクエストにも応えられない状況が続いているので、心苦しい思いをしているとか。消費税増税でハガキ代が2円上がり52円になるので、経済的な問題を考えてそろそろメールを導入したほうがいいのかと思ってるそうだ。このことについてリスナーからの意見が聞きたいという。メールは基本タダなのでもっと増える状況が考えられる。番組エンディングの代読メッセージは完全にパンク状態で1/3も紹介できないことになってる、と達郎さん。
■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
・FM群馬
Jリーグの中継がありFM群馬だけ午後6時から放送になる。
・老眼
兵庫県の超常連リスナーから「老眼になってしまいました。達郎さんは何か目のケアなどをされてるのですか?」というお便り。
達郎さんも老眼なのだが、それはもうしようがいないと思ってるそうだ。
「僕ちょっと乱視が強いので、自動車はまだ眼鏡等じゃなく乗れるんですけど、でもまだ粘ってですね、まだプラ1で(笑)、がんばっております。そっちのほうよりもちょっと乱視が強くなってきたというか。それはまあ、寄る年波と言いましょうか。でも周りの人も近視多いですから、もう。それに比べりゃ、まだ眼鏡かけないでクルマ運転できるだけいいやなという、そういうようなことです。お互いに気をつけましょう。だんだんジジくさい話題になってくるの嫌ですね」と達郎さん。
・EIICHI'S FAVORITES SPECIAL
今回の「ひなまつり・ガールシンガー・ガールグループ」特集は選曲してる段階で、だんだん大滝さんと話している記憶がよみがえって来て、大滝さんの好きな「ガールシンガー・ガールグループ」で纏めてみようかなと考えて、特集することにしたそうだ。大滝さんの好きな「ガールシンガー・ガールグループ」、大滝さんがフレーズのひとつとか、メロディのひとつとかを引用した曲を集めたとか。前半にかかった「ONE FINE DAY」や「CHA CHA CHARMING」はシリア・ポールさんのアルバムで大滝さんが、シリア・ポールさんが歌って作品にした。
・OH WHY
テディ・ベアーズの1959年、全米91位「OH WHY」。この曲もシリア・ポールさんのアルバムに収録されている。
・BABY I LOVE YOU
1963年のロネッツの「BABY I LOVE YOU」はジェフ・バリー、エリー・グリーンウィッチの作品。
達郎さんは前半にかけた「HE'S A REBEL」を、大滝さんのところで1973年に、その頃はまだすごいステレオ・セットではなく、ビクターのスピーカーで「HE'S A REBEL」のオリジナル・シングルを聴いた衝撃を、未だにすごく鮮明に覚えているそうだ。ロネッツのこのシングルも大滝さんのところで聴いたとか。
・TONIGHT YOU BELONG TO ME
大滝さんはペイシェンス&プルーデンスの1956年のヒット・ソング「TONIGHT YOU BELONG TO ME」がいたくお気に入りだったとか。とりわけナンシー・シナトラの1962年の「TONIGHT YOU BELONG TO ME」邦題は「イチゴの片想い」、その前のシングルが「レモンのキッス」だったのでそんなタイトルが付いた。アメリカでは全然ヒットしなくてCD化もされてないが、大滝さんはこの曲もいたくお気に入りだった。
山下達郎 : というわけで「サンデー・ソングブック」毎年恒例ひなまつり・ガールシンガー・ガールグループ特集でございますが。然してその実態は大滝詠一さんのフェバリッツを中心におかけをいたしました。イーチズ・フェバリッツ。ガールシンガー・ガールグループ特集でございます。今日おかけしました曲、「ONE FINE DAY」それから「CHA CHA CHARMING」、「OH WHY」そして「TONIGHT YOU BELONG TO ME」、これらは1977年にナイアガラ・レーベルから発売されましたシリア・ポールさんのアルバム『夢で逢えたら』。大滝さんがプロデュースしてアレンジしたアルバムですけれども。シリア・ポールさんのアルバムに入っております。ナンシー・シナトラの「TONIGHT YOU BELONG TO ME」に続きまして、シリア・ポールさんの「TONIGHT YOU BELONG TO ME」、いかにも大滝さんらしい解釈でありますが、これをお聴きいただきまして。今日はしたがいましてですね、シャレです、シャレ。はじめからですね、今日は大滝さんの好きなガールシンガー、ガールポップ、そういうのを大滝さん好みませんのでですね。こういう展開がいちばん大滝さんが好きな展開でございます(笑)。よくやったと褒めてくれております。確信しております。そんなわけでこういうふうなガールシンガー、ガールポップ、たくさん教えていただきまして。その片鱗を今日はかけて。今日かけた曲はどれも本当に大滝さんが愛して止まない作品ばかりであります。で、こういうものをベースメントにですね、自分の作品に繋げていったわけでありまして。今日の最後はそうした大滝さんの作品をお聴きいただきたいと思います。1976年、吉田美奈子さんのアルバム『フラッパー』に提供致しました。このヴァージョンが初出であります。その後、シリア・ポールさんはじめ、ラッツ&スター、いろんな人がカヴァーをしております、日本の昭和史に残る名曲でございますが。私このファースト・ヴァージョンのストリングス、ブラス・アレンジ、その他やらしていただいております。久しぶりに聴きますが素晴らしい演奏と素晴らしい歌でございます。吉田美奈子さんの「夢で逢えたら」。
・夢で逢えたら
03月09日は、レギュラープログラム「棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp
#先週は録音に失敗してしまいました。
#まだ手元に音源がない状態です。
#しばらくお待ちください