2015/11/03 OnAir - 1st. Week
01.The Ad Libs:The Boy from New York City
02.The 5th Dimension:Wedding Bell Blues
03.Cilla Black:Alfie
04.Mary Wells:My Guy
05.The Temptations:My Girl
06.佐野元春 & ザ・コヨーテバンド:いつかの君
07.佐野元春 & ザ・コヨーテバンド:空港待合室
08.MONGOL800:OKINAWA CALLING
09.Cocco:ジュゴンの見える丘
10.Jamie Cullum:These Are The Days
11.Ben Sidran:Song For a Sucker Like You
12.Daryl Hall & John Oates:You've Lost That Lovin' Feelin'
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■内容の一部を抜粋
佐野元春 : こんばんは佐野元春です。この番組は東京赤坂TBSのスタジオからお届けしています。今週もやってきましたMotoharu Radio Show。待っていてくれたみなさん、どうもありがとう。今夜はこの季節、秋に聴くとグッとくるR&Bヒットを何曲か持ってきました。そして沖縄をベースに活動するアーティスト二組紹介したいと思います。火曜の夜はMotoharu Radio Show。DJ、佐野元春でお送りします。
・The Boy from New York City
1965年のアドリブスのヒット「The Boy from New York City」。エルヴィス・プレスリーなどに曲を提供していた'50年代の有名なソングライター・チーム、リーバー&ストーラーの作品。
・Wedding Bell Blues
フィフス・ディメンションの「Wedding Bell Blues」のオリジナルはシンガー・ソングライターのローラ・ニーロが作詞作曲。「大好きなボーイ・フレンドに早く結婚しょうよと迫ってる女の子の歌、ですよね」と元春。フィフス・ディメンションがカヴァーして1969年にNO.1になった。
・Alfie
バート・バカラックとハル・デイヴィッドが書いた名曲中の名曲「Alfie」。シンガーは英国の女性シンガー、シラ・ブラック。
佐野元春 : シラ・ブラック、曲は「Alfie」。いつ聴いてもため息が出てしまう素晴らしい曲ですね。リリックもとてもおもしろいです。アルフィーという言ってみればちょっと女にだらしない男の歌です。このアルフィーのことが大好きな女の子が歌の中ではこんなこと言ってます。「アルフィー、今がよければそれでいいの? 生きてゆくには本当の愛に気付かなくっちゃ意味がないのよ」そんなふうに歌ってます。それにしてもこのシンガー、シラ・ブラックの歌唱力が素晴らしいですね。じぶんも曲を書くのでよくわかるんですけれども、バート・バカラックのメロディというのは相当複雑ですね。歌向けのメロディというか、どちらかというと器楽的なメロディと言っていいと思います。ですのでバカラックの曲を歌うシンガーは相当歌唱力が要求されるということになります。実際、この「Alfie」を歌ったシラ・ブラック。彼女もレコーディングのときに相当苦労したということをあるインタビューで語ってました。この曲はディオンヌ・ワーウィックもカヴァーしていて、こちらも素晴らしいレコードです。機会があれば是非、聴いてみてください。あー、それともうひとつ。いろいろと調べていたらシラ・ブラックの「Alfie」。この曲はビートルズで有名なアビーロード・スタジオでレコーディングされてるんですけれども、なんとそのレコーディングのドキュメンタリーがYouTubeに載ってました。バート・バカラックがどんなふうにレコーディングしてるのか、その様子がわかるとても興味深い内容で僕はとても興奮しました。もしみなさんも興味があればご覧になってください。
https://www.youtube.com/watch?v=IDF_taQnoXk
佐野元春 :今夜のMotoharu Radio Show。この季節、秋に聴くとグッとくる曲みなさんと聴いてます。秋というと僕の場合は何だかソウル・ミュージックが聴きたくなりますね。夏はガンガンロックンロール。一息ついて秋はしっとりとディープにソウル・ミュージック。そんな感じでしょうか。今夜用意してきたのは'60年代モータウン・レーベルからの曲。いずれもソングライター、スモーキー・ロビンソンが作曲、プロデュースをした曲です。1曲目はメリー・ウェルズが歌う「My Guy」。ちょっとじぶんのことになってしまうんですけれども、僕のレパートリーに「週末の恋人たち」という曲があるんですけれども、この「My Guy」という曲を参考に編曲したのを覚えています。メリー・ウェルズ1964年のヒット・レコードですね。続く1965年この「My Guy」に続いて、そのアンサー・ソングと言ってもいい曲「My Girl」。この曲がリリースされます。テンプテーションズが歌ってヒットしました。いずれの曲も当時モータウン・レーベルの副社長でもあったスモーキー・ロビンソンが作曲、プロデュースをした曲です。ではここでレコードを聴いてみたいと思います。メリー・ウェルズ「My Guy」。そしてザ・テンプテーションズ「My Girl」。2曲続きます。
・My Guy
・My Girl
火曜の夜はMotoharu Radio Show。番組ではみなさんからリクエストをお待ちしています。聴きたい曲があれば是非リクエストをお寄せください。宛先はメール・アドレス mrs@tbs.co.jp 。
佐野元春 : 今夜はみなさんに聴いてもらいたいレコードを持ってきました。今年の7月僕の新しいアルバムが出ました。タイトルは『Blood Moon』。前回に続いてこのアルバムから何曲か聴いていただきたいと思います。このアルバムを出したのは7月。そして翌月の8月から僕とバンドはツアーに出ました。全国いろいろな街で演奏しましたが、今回のツアーで特に印象に残ってるのは、これまでに比べてお客さんの熱気がすごかったということですね。僕はとてもうれしかったのは通常ライヴというと新しい曲よりどちらかというと古い曲が盛り上がるという傾向があります。僕なんかも人のコンサートに行って馴染みの曲が演奏されたりすると、うれしくなって気持ちが上がりますよね。でも今回のツアーでは新しいアルバムの曲を中心にセットリストを組んでみたんですけれども、これ予想以上にみなさん楽しんで聴いてくれたようで、僕もバンドもとてもうれしかったです。そんな楽しい夏のツアーの思い出を振り返りつつ、今夜もリスナーのみなさんには僕の新しいアルバム『Blood Moon』からの曲を聴いていただきたいと思います。今回アルバムはアナログ盤も出しているので今夜はそのアナログ・レコードの音で聴いてみてください。「いつかの君」そして「空港待合室」2曲続きます。
・いつかの君
・空港待合室
佐野元春 : 僕は沖縄に何人か友人がいるんですけれども、ここのところ沖縄が抱えてる問題に友人たちも頭を悩ませています。僕は政治家ではないので政治的な目で沖縄を見るということはないです。じゃあどんな目で見るかというと、それはヒューマニズムの目ということになります。このヒューマニズムの目で見てみると、今沖縄の友人たちがどんなに胸を痛めてるかわかる気がします。沖縄で僕がいちばん魅力を感じるのは彼らの音楽ですね。何度かコンサート・ツアーで沖縄に行ってますけれども、音楽が生活の中に自然に馴染んでる、そこが素晴らしいなと思います。そこで今夜は沖縄をベースにしたミュージシャンの二組のレコードを聴いてみたいと思います。まずモンゴル800。'90年代に沖縄で結成されたスリーピースのバンドですね。今年8月に新作アルバムを出しています。その新作アルバムから1曲聴いてみます。続いて女性シンガー・ソングライター、Cocco。デビュー当時から彼女の才能は素晴らしいなと思って聴いていました。今夜紹介したいのは彼女が書いた「ジュゴンの見える丘」という曲。今、米軍基地の移転で問題になってる沖縄県辺野古ですね。ここにはほとんど絶滅に近いジュゴンが生息してると言われてます。沖縄で生まれて育ったCoccoにしか書けない素晴らしい曲だと思います。では音楽に戻ってモンゴル800曲は「OKINAWA CALLING」。そしてCocco「ジュゴンの見える丘」。沖縄をベースに活動するアーティスト二組聴いてみます。
・OKINAWA CALLING
・ジュゴンの見える丘
・These Are The Days
・Song For a Sucker Like You
ジャズ・オリエンテッドな曲。元春の好きな二人のピアノマンの曲でジェイミー・カラムの「These Are The Days」とベン・シドランの「Song For a Sucker Like You」。
マイカーを買ったリスナーからのコメントを読んで。
「この番組もドライヴをしながら聴いてくれてるリスナーの方をちょっと意識してプレイリストとランニングオーダーを組んでいます。ドライヴのときに聴きたい音楽などあれば是非、番組まで曲のリクエストを送ってください」と元春。
火曜の夜はMotoharu Radio Show。番組ではみなさんからリクエストをお待ちしています。聴きたい曲があれば是非リクエストをお寄せください。宛先はメール・アドレス mrs@tbs.co.jp 。
・You've Lost That Lovin' Feelin'
オリジナルはライチャス・ブラザーズ。'80年代にホール&オーツがカヴァーしてヒットした。歌の中では「心が離れてしまったんだね / でも君の愛が必要なんだ / もう一度愛する気持ちを思い出して」と歌ってる。ソングライター・チーム、バリー・マンとシンシア・ウェルが書いた名曲。