2016/03/15 OnAir - 3rd. Week - 「ストーンズ・アンド・エッグス」特集
01.The Chemical Brothers:Let Forever Be
02.New Radicals:You Get What You Give
03.Elvis Costello:She
04.Red Hot Chili Peppers:Scar Tissue
05.G. Love & Special Sauce:Numbers
06.佐野元春:だいじょうぶ、と彼女は言った
07.佐野元春:驚くに値しない
08.佐野元春:君を失いそうさ
09.佐野元春:エンジェル・フライ
10.佐野元春:シーズンズ
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■内容の一部を抜粋
佐野元春 : こんばんは佐野元春です。この番組は東京赤坂TBSのスタジオからお届けしています。今週もやってきましたMotoharu Radio Show。待っていてくれたみなさん、どうもありがとう。「佐野元春'90年代アルバム特集」。今夜は1999年に出した通算12枚目のスタジオ・アルバム『Stones and Eggs』からの曲を最新リマスタリングで聴いていただきます。火曜の夜はMotoharu Radio Show。DJ、佐野元春でお送りします。
・Let Forever Be
番組前半は1999年にヒットした音楽を振り返る。「ケミカル・ブラザーズ。テクノとロック・ミュージックをいい感じにミックスした彼ら独特のサウンド。ビッグ・ビートですね」と元春。曲は「Let Forever Be」。
・You Get What You Give
米国、ロサンゼルスのバンド、ニュー・ラディカルズ。デビュー・アルバム1枚で解散したがこの曲はヒットした。
・She
佐野元春 : エルヴィス・コステロ、曲は「She」。ロマンティックな曲ですよね。オリジナルはフランスのソングライター、シャルル・アズナヴールの曲です。こちらオリジナルのレコードも素晴らしいので機会があったら是非聴いてみてください。番組前半は1999年のレコードを集めています。1999年といえば翌年2000年のミレニアム・イヤーを前にして何かと世間もざわざわしていたように思います。コンピューターの2000年問題とかありましたよね。この年に生まれたベイビーはミレニアム・ベイビー。現在は16歳ということになります。新しい世紀のはじまりということで世界のあちこちでお祝いのイベントがありました。そんなミレニアム・イヤーを控えて1999年。FMからはこんな曲がよくながれていました。
・Scar Tissue
・Numbers
レッド・ホット・チリ・ペッパーズの「Scar Tissue」とG.ラヴ&スペシャル・ソースの「Numbers」。
火曜の夜はMotoharu Radio Show。番組ではみなさんからリクエストをお待ちしています。聴きたい曲があれば是非リクエストをお寄せください。宛先はメール・アドレス mrs@tbs.co.jp 。
佐野元春 : さて番組ではここのところ毎週シリーズで僕のアルバムを特集させてもらっています。題して「佐野元春'90年代レコード特集」。自分の場合、代表曲と言えば'80年代の「SOMEDAY」それから'90年代の「約束の橋」になると思います。しかしソングライターとして充実してきたなと自分が思うのは'90年代の曲にあります。振り返って僕が'90年代に出したスタジオ・アルバムは全部で6枚。『TIME OUT!』、『sweet16』、『THE CIRCLE』、『FRUITS』、『THE BARN』、そして『Stones and Eggs』。番組では毎週、それぞれ一枚のアルバムを取り上げて、当時のことを振り返りながら、アルバムの曲を聴いていただいています。「佐野元春'90年代レコード特集」。今夜は僕が1999年に出したアルバム『Stones and Eggs』。 (パチンと指を鳴らす) このアルバムを特集します。まずはこの曲から。アルバムからシングル・カットされました。「だいじょうぶ、と彼女は言った」。
・だいじょうぶ、と彼女は言った
佐野元春 : 『Stones and Eggs』。このアルバムを一言で言うとしたら実験的なアルバム。そんなふうに言えると思います。ちょうどこの頃、自分のプライヴェート・スタジオを作りました。そのスタジオで実際、レコーディングして最終的にどんな仕上がりになるのか、ちょっと試してみたい、そんなふうに思いました。実際アルバムでは自分で演奏して、それをダビングして、歌って、ミックスして、ほとんどひとりで仕上げた曲も何曲かあります。いわゆるホーム・レコーディングですね。なぜそんなことをしたのかというと、この前のアルバム『THE BARN』、これがバンドの演奏を活かした究極のライヴ・レコーディングだったというのがあります。その反動として今度は全部自分がコントロールするサウンドを作ってみよう、そんなふうに思いました。ではここでアルバム『Stones and Eggs』から1曲聴いてください。演奏と歌と音のまとめをひとりでやってみた実験的な曲です。まぁ、なんていうか黒人やヒスパニックのラップ・ミュージックとは違う様式で作ってみたラップ・ミュージックです。今の世界何が起こったって驚くに値しないぜ、そんなちょっと斜に構えて歌ってみた曲聴いてみてください。「No surprise at all -驚くに値しない」。
・驚くに値しない-No surprise at all
佐野元春 : 今回このアルバムを改めて自分で聴いて感じたんですけれども、全体的に少しサイケデリックな感じがあります。歌の中の言葉と、それを運ぶサウンドですね、なにか普通の表現だと伝えきれないので、感覚を別のやり方で開いちゃったような、そんな感じです。次に聴いてもらいたいこの曲もそんなふうにしてできた1曲です。「君を失いそうさ」。曲の後半、メロトロンという'60年代ヴィンテージな電子楽器を使ってみました。この曲はドラムス、ベース以外、僕が演奏しています。アルバム『Stones and Eggs』から曲は「君を失いそうさ」。
・君を失いそうさ
火曜の夜はMotoharu Radio Show。番組ではみなさんからリクエストをお待ちしています。聴きたい曲があれば是非リクエストをお寄せください。宛先はメール・アドレス mrs@tbs.co.jp 。
佐野元春 : そうですね、この『Stones and Eggs』。自分のプライヴェート・スタジオでレコーディングした実験的なアルバムです。ただ楽器の演奏を含めて全部自分でやっちゃうと予想通りのものはできるんですが、それ以上のものはできない。ということで何曲かザ・ホーボーキングバンドのメンバーに手伝ってもらいました。次に聴いていただきたいこの曲「エンジェル・フライ」。なにか楽しいダンス曲がほしいなと思って書いてみました。ギターは佐橋佳幸くん。ごきげんなギターを弾きまくってくれました。アルバム『Stones and Eggs』から曲は「エンジェル・フライ」。
・エンジェル・フライ
佐野元春 : どうでしたか? 佐野元春'90年代レコード特集。その第六回目、今夜はアルバム『Stones and Eggs』を特集しました。気に入っていただけるとうれしいです。今夜番組でかけたのは最新リマスタリングの音で聴いていただきました。マスタリング・エンジニアはテッド・ジャンセン。ここ十年来一緒にやっている信頼できるマスタリング・エンジニアです。この佐野元春'90年代リマスタリング・シリーズですが、今月、ソニー・ミュージックから販売されます。かなりいい音になってるので、みなさんにも是非、僕の'90年代レコードのリマスタリング・アルバム、手に取っていただけたらなと思います。ここでもう一度番組からのインフォメーションです。
火曜の夜はMotoharu Radio Show。番組ではみなさんからリクエストをお待ちしています。聴きたい曲があれば是非リクエストをお寄せください。宛先はメール・アドレス mrs@tbs.co.jp 。
佐野元春 : 今夜は僕のアルバム『Stones and Eggs』を特集しました。アルバムが出たのは1999年。当時僕はソニー・レコーズのアーティストでした。振り返ってみると、この頃、音楽業界は大変な時期でした。ちょうどこの1999年を境にCDが売れなくなってきます。まぁ、正直にいって僕にとっては No surprise at all という感じだったんですけれども、やはりパートナーであるレコード・メーカーの友人たち、彼らがすっかり元気をなくしているのを見るのは辛かったですね。その後、僕は DaisyMusic という自分のレーベルを作ることになります。振り返ってみれば、結局、1999年に出したこの『Stones and Eggs』。このアルバムが僕にとってソニー・レコーズでの最後のアルバムとなりました。佐野元春'90年代レコード特集。アルバム『Stones and Eggs』から最後の1曲。「シーズンズ」。今夜はこの曲を聴いてお別れです。
・シーズンズ
佐野元春 : 今夜のMotoharu Radio Show、楽しんでいただけましたか? さて、リスナーのみなさんには贔屓にしていただいたこのMotoharu Radio Show。期間限定放送ということで来週3月22日の放送が最後となります。いよいよプロ野球開幕、そして春到来ですね。僕は35周年アニバサリー・ツアー。いよいよ残すところファイナル東京公演のみとなりました。ブライアン、ボブ、スーザン、エリックもいいですけれども、東京のみなさん、来週末26日、27日、東京国際フォーラム 2DAYS 。佐野元春 and The Coyote Grand Rockestra こちらもお忘れなく。DJ、佐野元春、ではまた来週。