Sunday Song Book #1429

2020年03月01日 | Sunday Song Book

2020年03月01日プレイリスト「ひなまつりガールシンガー・グループ特集」
1. ミラクル・ラブ / 竹内まりや '92
2. BABY, BABY (I STILL LOVE YOU) / THE CINDERELLAS '64
3. ALL FOR THE LOVE OF MIKE / DIANE CASTLE '64
4. BE GOOD BABY / JACKIE DE SHANNON '64
5. DAY AFTER DAY AFTER DAY / JEANNIE LAMBE '67
6. WHEN THE LOVING ENDS / JULIE GRANT '65
7. GOD ONLY KNOWS / JOEY HEATHERTON '72
8. WITH A KISS / KIKI DEE '66
9. HOME OF THE BRAVE / BONNIE & THE TREASURES '65
10. 真冬のデイト / 竹内まりや '95
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■内容の一部を抜粋
・近況
本日の放送は一週間前に前倒し収録したため、番組内ではコロナウイルスには触れてないそうだ。ただしオープニングだけは差し替えたとのこと。

・高円寺 LIVE MUSIC JIROKICHI公演
2月29日(土)と3月1日(日)に開催を予定していた高円寺 LIVE MUSIC JIROKICHIでの「山下達郎 SPECIAL ACOUSTIC LIVE 2020」公演はコロナウイルスの感染拡大の現状に鑑みて公演を延期することになった。振替公演は9月12日(土)と9月13日(日)に決まった。開場、開演時間に変更はないとのこと。詳しくは山下達郎オフィシャル・サイトにて。
https://www.tatsuro.co.jp/live/

「いろいろと申し上げたいこと山ほどございますけれど、何かいうとまたマスコミが片言隻句とらまえて、拡散して、またこちらのほうにも何もあったものではないので、また日を改めてと今日はそういう感じですけれども。まだコロナウイルスの正確な情報というものが明確でなく、多くはまだ推測でしかない現状ですと、自分の身は自分で守るという以外に防衛手段がありません。今回は少人数のライヴハウスでのライヴではありますけれども、御出でになる半数の方々が関東県外からいらっしゃいます。ライヴ会場もとより交通機関等での感染も皆無とは言えません。観客のみなさんの健康の安全第一ということであります。イベントやライヴ、最近中止の報がありますけれど、イベント、ライヴやったらディスる、やらなくてもディスられる、いつから世の中こんな罵詈雑言の渦と化すようになったのかというですね。今はまず健康のために何をするべきか、健康を損なって、政治も経済もへったくれもございませんですので、世評はなんだろうと自分の身は自分で守るというわけで今回の決定になりました。振替公演ですので、是非ともそのまま御出いただければと思います」と達郎さん。

・ひなまつりガールシンガー・グループ特集
3月3日はひなまつり。今週は'80年代のNHKでのレギュラー番組から特集を続けてる「ひなまつりガールシンガー・グループ特集」。半世紀前の音源を中心に、でも今回はヒット曲がほとんどないとか。

・ミラクル・ラブ
まずは竹内まりやさん。「ミラクル・ラブ」は1992年のシングル「マンハッタン・キス」のカップリングで、牧瀬里穂さんに提供した曲のセルフ・カヴァー。

・BABY, BABY (I STILL LOVE YOU)
シンデレラズは同名グループがたくさんあるけれど、これは黒人のヴォーカル・グループ。変名で元の名前はクッキーズ。クッキーズはもともとセッション・シンガーなので変名でたくさんシングルを作っている。1964年の「BABY, BABY (I STILL LOVE YOU)」はラス・タイトルマンとシンシア・ワイルの作曲。プロデュースはバリー・マンとラス・タイトルマン。クッキーズはアール・ジーンがリード・ヴォーカルだけど、この曲はマーガレット・ロスがリード・ヴォーカル。

・ALL FOR THE LOVE OF MIKE
ダイアン・キャッスルの1964年の「ALL FOR THE LOVE OF MIKE」。ダイアン・キャッスルはシングルが2枚しか確認されていない。しかもこの曲はB面。アレンジがチャーリー・カレロだが、全くのウォール・オブ・サウンドの世界。ハル・ブレインそっくりのドラムは一体誰なんでしょう、と達郎さん。曲を書いてるジョン・グルックはレスリー・ゴアの「IT'S MY PARTY」の作曲者。共作者のロンダ・ロバーツも昔からいる大変有名なニューヨークの作家。ダイアン・キャッスルはいわゆるアイドル・シンガーではなく、セッション・シンガーかクラブ・シンガーかもしれないとのこと。

・BE GOOD BABY
ジャッキー・デシャノンの1964年の「BE GOOD BABY」はジャック・ニッチェがプロデュースとアレンジを担当。曲もジャッキー・デシャノンとジャック・ニッチェの共作。ロンドンのアビー・ロード・スタジオで録音された。イギリスでしか発売されなかったシングルで、アメリカでは未発売のため、アメリカのラジオでかからなかったそうだ。達郎さんは70年代に入ってリバティーがジャッキー・デシャノンの廉価盤を出したときにこの曲が入ってて「なんていい曲なんだろう」と思ったとか。当時は資料などなくアビー・ロード録音ということも知らなかったという。昔はガール・ポップの資料がなくて、曲はいいけれど、どこの誰が歌ってるのかわからないことが多かった。特にイギリスのガール・ポップはレコードも出ないし、資料も日本に入ってこなくて知らないことばかりだったそうだ。

・DAY AFTER DAY AFTER DAY
この曲もそうしたUKもののひとつ。ジーニー・ラムはジャズ系のシンガー。1967年のシングル「DAY AFTER DAY AFTER DAY」。曲を書いてるのはジョン・キャメロンで、イギリスのテレビとか映画の音楽をたくさん作ってる人。プロデュースはスパイク・ヒートリーで、ジミー・ペイジなどと一緒にセッション・ミュージシャンをやっていて、ロッド・スチュアートのレコードでクレジットが見られる人。そうしたイギリスのスタジオ・シーンがジャズのうまい女性シンガーを起用してヒットを狙って作ったシングルだと思われるが、ヒットはしていない。

・WHEN THE LOVING ENDS
UKポップをもう一曲。ジュリー・グラントはイギリスのポップ歌手。トニー・ハッチが名曲をたくさん書いている。彼女のラスト・シングルで1965年の作品「WHEN THE LOVING ENDS」。プロデュースとアレンジはトニー・ハッチ。

・GOD ONLY KNOWS
ジョーイ・ヘザトンはいわゆるセクシー・アイドル。今のグラドル。1972年に出したアルバム『THE JOEY HEATHERTON ALBUM』でビーチ・ボーイズの「GOD ONLY KNOWS」をカヴァーしている。

・WITH A KISS
イギリスに戻ってキキ・ディー。達郎さんがここ10年ほど欲しいと思っていたのがキキ・ディーのフォンタナ時代のシングル。2011年にシングル全部収録したCDが出て聴けるようになったが、オリジナル・シングルやEPが欲しいそうだ。1966年に出たデビュー・アルバム『I'M KIKI DEE』に入ってる「WITH A KISS」はジョージ・フィショフとトニー・パワーズが共作している。EPでも出たそうだ。

・HOME OF THE BRAVE
フィレス・レーベルのサブ・レーベルのフィルダンから出たシングル。ボニー&ザ・トレジャーズは幽霊グループ。歌っているボニーは本名がシャーロット・オハラといって、ゴールドスター・スタジオの近所に住んでいて、セッション・シンガーでいろいろと手伝いをしていた人。バリー・マンとシンシア・ワイルの作曲。プロデュースはジェリー・リオペル。アレンジはニック・デ・カロ。1965年の全米77位の「HOME OF THE BRAVE」。同時期にジョディ・ミラーが「HOME OF THE BRAVE」をリリースして全米27位。音源としてはボニー&トレジャーズのほうがレア。ボニー&トレジャーズの「HOME OF THE BRAVE」をラジオでオンエアしたのは達郎さん以外には大瀧さんしかいない。

・真冬のデイト
最後は竹内まりやさんの1995年のシングル「今夜はHEARTY PARTY」のカップリングで「真冬のデイト」。もともとは森下恵理さんに書いた曲のセルフ・カヴァー。達郎さんが自分でドラムを叩いている。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
2020年03月08日は、「リクエスト+棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp
コメント
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