2020年03月22日プレイリスト「ワーナー・ナゲッツ特集」
1. DREAMING GIRL / 山下達郎 '96 "コージー、オーパス"
2. YOUR NOSE IS GONNA GROW / JOHNNY CRAWFORD '62 "WARNER POP ROCK NUGGETS VOL.13 3月25日発売"
3. I COULD BE HAPPY / THE DOVERS '65 "WARNER POP ROCK NUGGETS VOL.13 3月25日発売"
4. SHE NEVER SMILES ANYMORE / THE EVERLY BROTHERS '67 "WARNER POP ROCK NUGGETS VOL.13 3月25日発売"
5. ONIE / THE ELECTRIC PRUNES '67 "WARNER POP ROCK NUGGETS VOL.13 3月25日発売"
6. SHE KNOWS / BOBBY DARIN '67 "WARNER POP ROCK NUGGETS VOL.13 3月25日発売"
7. MAGIC WAND / SHELBY FLINT '61 "WARNER GIRL GROUP NUGGETS VOL.8 3月25日発売"
8. I'M GROWING UP / SHELLEY FABARES '62 "WARNER GIRL GROUP NUGGETS VOL.8 3月25日発売"
9. A GIRL NEVER KNOWS / CONNIE STEVENS '64 "WARNER GIRL GROUP NUGGETS VOL.8 3月25日発売"
10. AND THAT REMINDS ME / THE DOLLS '66 "WARNER GIRL GROUP NUGGETS VOL.8 3月25日発売"
11. YOU'LL ALWAYS HAVE ME / THE APOLLAS '67 "WARNER GIRL GROUP NUGGETS VOL.8 3月25日発売"
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■内容の一部を抜粋
・近況
「え〜ウイルス。世界中が重苦しい空気であります。毎週、毎週同じセリフで申し訳ございませんけれども、落ち着いて、冷静に。冷静さを失えば人間じゃなくなりますので。ネット上の憶測とか、独善に惑わされないようにしましょう。こういうときはですね、もうジタバタしても仕方ないですね。京大の山中伸弥教授がウイルス情報に関するホームページを開設されました。省庁とかですね、有識者会議のテレビのインタビューというのは、記者会見、みんなスタッフが原稿を読みながら、そういう会見に対して先日拝見した山中教授のテレビ・インタビューはですね、原稿などもちろんなくて、ご自分のお言葉でご意見を、ひじょうにわかりやすく述べておられました。私こういう方を信用いたしますので、このホームページも山中教授のお人柄がよく出た簡潔な情報ホームページです。後ほど私のホームページにURL上げてきますのでご覧いただければと思います。そんなわけでいろいろとですね、喧(かまびす)しい世相でございますけれど、番組は変わらずに行っております」と達郎さん。
山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信
https://www.covid19-yamanaka.com/index.html
・ワーナー・ナゲッツ・シリーズ特集
今週の3月25日に発売される『WARNER POP ROCK NUGGETS VOL.13』と『WARNER GIRL GROUP NUGGETS VOL.8』の特集。宮治淳一さんが監修とプロデュースしたコンピレーションのシリーズ。今回、また宮治淳一さんにゲスト出演をオファーしたそうだが、「そんなしょっちゅう出るのは恥ずかしい」と言ってたとか。宮治淳一さんのラジオ日本の番組でも来週の日曜日に特集をする予定で、プレイリストを見せてもらったら、選曲はほとんどかぶらなかったという。
・DREAMING GIRL
季節柄のリクエストで「DREAMING GIRL」。
・YOUR NOSE IS GONNA GROW
まずは『WARNER POP ROCK NUGGETS VOL.13』から。今回は特にカルトなものが満載だという。ジョニー・クロフォードは達郎さんの世代だとチャック・コナーズが主演したテレビドラマ『ライフルマン』の息子役で知られているそうだ。ジョニー・クロフォードは歌も歌える人で「YOUR NOSE IS GONNA GROW」は1962年、全米14位。16歳のときの歌なので一瞬女の子の声のようにも聞こえる。邦題は「冷たいあの子」。曲を書いているのはジェームズ・ホーベンとハル・ウェイン。
・I COULD BE HAPPY
日本では全く知られていないザ・ドーヴァーズ。L.A.のガレージ・バンドで、1965年にマイナー・レーベルから出したシングルを、リプリーズが買い取りリリースしたが、ヒットにはならなかった。不思議にサウンドを持ったガレージ・バンド然としたバンドで、ザ・バーズに傾倒した12弦ギターのフォーク・ロック・サウンド。ザ・ドーヴァーズの「I COULD BE HAPPY」。
・SHE NEVER SMILES ANYMORE
エヴァリー・ブラザーズ、1967年のアルバム『THE HIT SOUND OF THE EVERLY BROTHERS』からのシングル・カット「SHE NEVER SMILES ANYMORE」。でもチャートには入らなかった。曲を書いてるのはジミー・ウェッブで、アレンジはレオン・ラッセル。プロデュースはディック・グラッサー。いかにもワーナーという感じ。ジミー・ウェッブがブレイクするときの作品で、ジミー・ウェッブはペシミスティックな歌詞で知られてるが、その中でも特に暗い歌詞。
・ONIE
達郎さんの好きなグループ、エレクトリック・プルーンズ。L.A.のサイケ・シーンでは大変有名なグループ。トレモロを駆使したサウンドで一世を風靡した。1967年のファースト・アルバムから「ONIE」。この曲だけ宮治淳一さんのラジオ日本のレギュラー・ラジオ番組と選曲がかぶってるそうだ。バラードでもトレモロが入っている。これがヒット曲だとファズ。
・SHE KNOWS
ボビー・ダーリンのアトランティック時代のシングルから一曲選曲されている。アラン・ゴードンとゲイリー・ボーナーの作曲。すなわち「HAPPY TOGETHER」のコンビ。「HAPPY TOGETHER」の二番煎じみたいな曲でアレンジがジャック・ニッチェ。1967年の「SHE KNOWS」。この曲もヒット・チャートには入らなかった。
・山下達郎 SPECIAL ACOUSTIC LIVE 2020
来月のはじめ4月4日(土)と5日(日)に行われる予定の名古屋クラブクアトロ公演。ライヴ・チケットの受付開始日は本日3月22日(日)の午後3時からだが、状況が混沌としていて、公演の開催の是非を判断するのが現時点では難しく、どちらか決めかねているそうだ。最終決定はもう少し先で様子を見ながらやっていきたいと達郎さん。とりあえず受付は開始するとのこと。申し込み方法など詳しくは山下達郎オフィシャル・サイトにて。
https://www.tatsuro.co.jp/live/
「ライヴはですねぇ、イベンターもそうですけども、テクニシャンとかスタッフもフリーランスの人が多いので、ライヴが長いこと中止になりますと、生活に支障をきたしていきます。音楽はひじょうに脆弱なメディアでございますので。例えばJASRACなんかはですね、徴収するばっかりじゃなくて、こういうときは少し放出するとか、例えば徴収を三ヶ月間無料にするとか、そういうのできませんかねぇ、お役人さん。なんかいいときばっかりで、悪いときはそういうのが試されるという、そういう感じがいたします。いずれにせよ、私なんかはやっぱりスタッフ、ミュージシャン、そういう具合に抱えておりますので、私のできる限りのところは、そういうなんといいましょうかね、防衛策を取っていかなければいけないと思いますけれども」と達郎さん。
・『TRAD』サブスク配信
2014年に発表された竹内まりやさんのアルバム『TRAD』が先日3月20日よりサブスクリプション型音楽ストリーミング・サービスに配信が開始されている。ワーナー、ムーンの移籍後の初の試みとなり、一枚ずつ丁寧にやっていきたいと達郎さん。詳しくは竹内まりやオフィシャルサイトにて。
https://www.mariyat.co.jp
・竹内まりや MUSIC &LIFE 特別編「いのちの歌の物語」
昨年デビュー40周年を記念して放映された竹内まりやMUSIC &LIFEの特別編が3月24日(火)に放送される。紅白歌合戦で歌われた「いのちの歌」が特集される。午後10時50分からNHK総合テレビにてオンエア。
https://www4.nhk.or.jp/P5640/
・MAGIC WANDS
番組の後半は『WARNER GIRL GROUP NUGGETS VOL.8』から。宮治淳一さんが今回、ワーナーのサブ・レーベルのバリアント・レーベルに許諾を出していたが、なかなか思うに任せず、今までCDの許諾になっていたものが中止になっているとか。シェルビー・フリントの1961年のシングル「MAGIC WANDS」。この曲はシングルのみの発売だった。この曲は実はTHE TATTLETALESのカヴァー・ソングだということが今回のライナーを読んでわかったそうだ。
・I'M GROWING UP
「JOHNNY ANGEL」で日本でも有名なシェリー・フェブレー。1962年の「I'M GROWING UP」は「JOHNNY LOVES ME」(バリー・マンの曲)のB面。宮治淳一さんはB面が好きなんだとか。邦題は「恋の芽ばえ」。
・A GIRL NEVER KNOWS
達郎さんの好きなコニー・スティーヴンス。1964年のシングル「A GIRL NEVER KNOWS」はP.F.スローンとスティーヴ・バリの作品で、アレンジがデヴィッド・ゲイツ、プロデュースはこの頃、シェリー・フェブレーと結婚したルー・アドラーとデヴィッド・ゲイツの共同プロデュース。曲をかけ終えて「まぁ、なんと忙しないハル・ブレインのドラムでございますけれども」と達郎さん。
・AND THAT REMINDS ME
南部テキサスからのガール・グループ、ザ・ドールズ。プロデュースが「SUSIE Q」のデイル・ホーキンス。原曲はカンツォーネでこれに英語の歌詞を付けてる。聴くとロネッツの「BE MY BABY」の二番煎じみたいだが、作られたのはこちらのほうが早い。だから「BE MY BABY」のほうが踏襲した感じ。1966年の「AND THAT REMINDS ME」。オリジナルのカンツォーネは1957年のサンレモで、それを1959年にデラ・リーズがカヴァーして、このドールズのヴァージョンはメロディー・ラインを少しひねって、「BE MY BABY」のアレンジに寄せてやったとか。
・YOU'LL ALWAYS HAVE ME
黒人3人組のヴォーカル・グループ、アポラスはヒット曲がないのにひじょうに評価の高いグループ。リード・ヴォーカルのリオラ・ジャイルズはもう亡くなったが、この人の歌が大変素晴らしいと達郎さん。1967年の「YOU'LL ALWAYS HAVE ME」はアシュフォード&シンプソンのナンバーで、アレンジがジーン・ペイジ、プロデュースはディック・グラッサー。
■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
2020年03月29日は、レギュラープログラム「棚からひとつかみ(予定)」
http://www.tatsuro.co.jp