2005年9月26日(月) バナナホール
ぴあ整理番号227番
健'z with Friends
萩原健太(Guitar)
黒沢健一(Vocal)
曾我泰久(Vocal, Guitar)
高田みち子(Vocal, Keyboard)
Set List
01 The Tracks of My Tears [Smorky Robinson & The Miracles](高田)
02 Ruby Baby [The Drifters/Dion](黒沢)
03 The Night Has A Thousand Eyes [Bobby Vee](曾我)
04 Diary [Bread](黒沢)
05 Till There Was You [The Beatles](曾我)
06 Forever [Spring/The Beach Boys](高田)
07 Junk [Paul McCartney](黒沢)
08 So Bad [Paul McCartney](黒沢)
09 Vanilla Sky [Paul McCartney](黒沢)
10 Leaves That Are Green [Simon & Garfunkel](高田&黒沢)
11 All I Have To Do Is Dream [The Everly Brothers](黒沢&曾我)
12 The Surfer Moon [The Beach Boys](曾我&高田)
13 Surfer Girl [The Beach Boys](健'z with Friends)
14 Graduation Day [The Beach Boys/Four Freshmen](健'z with Friends)
15 Please Let Me Wonder [The Beach Boys](健'z with Friends)
16 Fools Rush In [Ricky Nelson/Brook Benton](曾我)
17 Calico Skies [Paul McCartney](黒沢)
18 Don't Talk [The Beach Boys](黒沢)
19 It's Only A Love Song [L⇔R](黒沢)
20 Somewhere In Time [The Good-Bye](曾我)
21 Good-Bye Rose [高田みち子](高田)
22 You Can Close Your Eyes [James Taylor](健太)
23 Blackbird [The Beatles](健'z with Friends)
24 Still Crazy After All These Years [Paul Simon](高田)
25 'Til I Die [The Beach Boys](健'z with Friends)
26 God Only Knows [The Beach Boys](黒沢)
27 Surf's Up [The Beach Boys](黒沢)
28 This I Swear [The Skyliners](黒沢)
Encore
29 Will You Love Me Tomorrow [Carole King](高田)
30 マージービートで抱きしめたい [The Good-Bye](曾我)
31 Love and Mercy [Brian Wilson](黒沢)
32 And Your Dream Comes True [The Beach Boys](健'z with Friends)
正式なツアー・タイトルは...
LOFT/PLUS ONE 10th Anniversary / CRT&レココレ present 「修学旅行だヨ ! 健'z with Friends LIVE」
バナナホールで公演があったので「修学旅行だヨ ! 健'z with Friends LIVE ~大阪編」。
HMV心斎橋店のインストア・ライヴの後で、ぴあステーションに寄ってチケットを購入したのだが、「電話予約してないんですが健'zのライヴのチケットはまだありますか」と言ったところ、オンラインで調べてもらっても全く出てこなかった。「ゲントウキですか?」なんて逆に聞かれたりした。ライヴの日にちと場所を伝えてようやくヒットしたのだった。結局、健'zではなくて「LOFT/PLUS ONE...」と登録されていたのでした。
ライヴは5分ほど押してスタートした。暗がりの中、最初に現れたのは曾我泰久だった。ずらっと4人出てきて最後が萩原健太。ステージ向かって左から高田みち子(Vocal, Keyboard)、黒沢健一(Vocal)、曾我泰久(Vocal, Guitar)、萩原健太(Guitar)という配置だった。
僕は大変な誤解をしていて、今回のライヴは黒沢健一と萩原健太の「健'z」だけでステージを進行して、あとで何曲かを高田みち子と曾我泰久をフィーチャーする形でやるものだと思っていた。しかしそうではなくて最初から健'z with Friendsの4人でライヴはスタートした。
1曲目は高田みち子のメジャー・デビュー・アルバム『Night Buzz』にも収録されたスモーキー・ロビンソン&ミラクルズの「The Tracks of My Tears」だった。全くノーマークだった高田みち子だがこれが本当に素晴らしかった。
「The Night Has A Thousand Eyes」は2番から日本語詞で歌われて、よりオールディーズ色が強調され、CDとはまた違った曾我泰久の魅力が溢れててよかった。オーディエンスから手拍子が沸き会場が一体となった。
もっとのんびりとした感じのライヴだと思っていたが、意外にサクサクと進行した。高田みち子が歌う「Forever」までがステージの前半になるのだろう。1曲1曲が短いこともあるのだが音楽に対する愛が凝縮した濃密な時間だった。
楽しいトークが歌のあいだに展開されるわけだが、ここでの主役は黒沢健一。阪神タイガースの優勝マジックが3で迎えた大阪公演だったが、「大阪の人はいまこの世の春だろうね」と萩原健太はプロ野球の話をはじめた。スポーツ全般の話題に明るくない黒沢健一はここで天然ボケを連発し大爆笑の渦が会場に広がった。何しろ知ってるスポーツ選手かなぜかアーノルド・パーマーと麒麟児だというから後は推して知るべしだ(笑)。野球でいうところの「貯金」がわからないという黒沢健一。「今日は試合に負けたけれど昨日は勝ったので、その勝利を『心の貯金』から引き出せるというような意味でしょうか」と「貯金」を深い意味で捉えていたのには感動した。この後もパンポンとかうまい棒とか傑作な黒沢話が続いたし、二度見コンテストや"ジャン"健一という黒沢健一が活躍するコーナーもあったのだが、それについてはまた別の機会に。
中盤はポール・マッカートニーの小品3連発でスタート。「So Bad」における黒沢健一のファルセットは美しかった。まるでボーイ・ソプラノのようであった。東芝EMIから出てるポールの新作はコピー・プロテクトが施されている。「クソみたいなCD」と萩原健太はCCCDを非難するコメントをした。
続いてデュエット・コーナー。黒沢健一と曾我泰久による「All I Have To Do
Is Dream」が秀逸だった。このコーナー中で曾我泰久と高田みち子のやりとりがあって、昨年の夏に二人がはじめて会った時、高田みち子は赤い帽子を被っていて、まるで競馬の予想屋のオッサンみたいだったと曾我泰久は話した。HIP?とやっ
てるしと。
最新作『TALEA DREAM』で高田みち子のバックを担当しているのは松木恒秀(Guitar)、岡沢章(Bass)、渡嘉敷祐一(Drams,Percu)、野力奏一(Piano,Key)のWhat Is HIP?の面々。27,8年くらい前に山下達郎や坂本龍一とセッションしていた人たちだ。
萩原健太は高校生の頃、自宅で一人多重録音してビーチボーイズのコーラスをコピーしていたそうだが、そんな遠い昔の自分に聞かせたい健'z with Friendsのビーチボーイズ・カヴァー集のコーナーもあった。このあたりは山下達郎と音楽的なバックボーンが重なって見えて興味深かった。
そして健'z with Friends各々のソロを披露する場所もきちんと用意されていた。それぞれのカラーが出ていたが、僕にとっては高田みち子が今回の収穫だった。いちばん最後に萩原健太がJTの「You Can Close Your Eyes」をカヴァーした。今夜最初のサプライズだったわけだが優しい歌声には癒された。
本編のハイライトは「Surf's Up」を含むブライアン・ウィルソンのソロともいえる楽曲の3連発。今夜披露されたカヴァー曲はまだCD化されてない曲が多かった。アンコールでいつも歌われるブライアン・ウィルソンのソロ「Love and Mercy」や「'Til I Die」、「God Only Knows」もいつかレコーディングされることを願う。ライヴCDが発表されたら本当にうれしい。
「Love and Mercy」の感動で幕を閉じた健'z with Friendsのライヴ。しかし最後にもうひとつのサプライズが待っていた。なんとアカペラで「And Your Dream Comes True」を披露したのだ。3時間にもおよぶ長尺ライヴで、パイプ椅子に座りながら前の人の頭越しに首を伸ばして見ていたので疲れていた。しかしそんな疲れなど一気に吹き飛んでしまった。
写真は会場で限定販売された4人のサイン入りトートバッグ。
トラックバック、どうもありがとうございました。
こちらからも、トラバ返しをさせていただきましたよ~。
ライブ、本当に楽しかったですね♪
歌は素晴らしくて、おしゃべりは楽しくて。
未だにCalico Skiesを聴く度に、にやけてしまう私です。^^;)
高田みち子のインストア、うらやましいです。
大阪でもライヴやってくれないかな~。